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耳あけ やりましたか? (お大黒さまの日の行事)
12月9日は、お大黒様(七福神の一人、大黒天)の日でしたが、 耳開けをやられたでしょうか? 山形では、12月9日の夕方は、耳あけをやります。 二股の大根を神棚に上げ、豆の入った一升マスを上下に振りながら、 「お大黒様、お大黒さま、耳をあけて聞いておりますから、いい事を聞かせて下さい」(実際は、山形弁で) と、これを3回繰り返します。我が家では、子供がこれをやることになってました。 節分の豆まきや、クリスマスイブのケーキのように、どの家でもやっていることと、 思っていたんですが、ネットで「耳あけ 大黒」等で検索しても、 山形県関係のホームページしかヒットしません。(最近、気付きました) この行事は、他の地方では、やらないのでしょうか? それとも、やってはいるが、「耳あけ」とは言わずに、別の言葉でもあるのでしょうか?
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実家が京都府の南部なのですが、nori189さんの質問が気になったので読んでいて思い出したことがあります。 毎年12月10日が「山の神様」の日で地域の神社(田舎なので集落に一社)に小学生の男子が夕方から集まり、集団で集落の各家々をまわり「白や黒やの米おくれ・・・」と玄関先で声を上げ各戸からお米やお金をもらいまた神社に集まり・・・ 男子だけだったので、その集めたお米やお金はどうしたのかなあ・・小学生の頃男子に聞いたけど教えてもらえなかった記憶が・・・。 日が近いこともあるので、各地域いろいろ形が違うけど行事あったのね・・。と、思ったもので・・・。 11月は神様いないけど、12月は戻られるからから、この時期なのでしょうかね? うちの地域のは「ハロウィン」にも似てるような・・でも男子限定なんですよ・・現在はどうなってるのかな?今度実家で聞いて見ます。
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- yuhkoh
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たいへん面白い風習ですね。 さて、大黒天はもともとインドの神で、マハー・カーラ(Mahakala)といいます。マハーが「大きい」「偉大なる」、カーラが「黒い」「暗黒」という意味ですから、訳して「大黒」です。憤怒相で、肌は黒く、手が六本、髑髏や生皮の飾り物という恐ろしい姿をされています(下記のHPは、チベットの寺院で祀られる大黒天です)。死と破壊を司る神で、墓場に住み、血を好んで飲むという、あの「大黒さま」とは似て似つかぬ雰囲気ですが、インドでは「死」「破壊」は新たなる「生」「再生」であるので、豊穣の神であり、諸々の悪魔を退散させる護法神でもあります。 そのマハー・カーラは仏教では厨房を守る神として仏教守護神として取り入れられ、さらに支那仏教ではその姿も、左手に小袋を下げた武人という人間に似た姿へと変化しました。日本でもその影響を受け、大きな袋を肩に下げた武人という姿に変化し(日本のもインド風の大黒天の姿も伝わりましたが、一般化しませんでした)、さらに神道の大国主命(おおくにのぬしのみこと)への信仰と習合し(大黒=だいこく=大国)、室町時代ごろには、現在のにこやかな顔の大黒天が広がりだしました。 寺院の厨房を守る神であったところから、民間信仰では食物神・農耕神とされ、そこからさらに商売繁盛の神として信仰されますが、豊穣と子孫繁栄のシンボルである二股大根や豆を供えるのもそのためでしょう。また子供が行うのも、日本では人と神との中間的存在が子供とみなされていたのでその影響でしょうか。夕方というのも、この時間帯が人から人以外のモノが活動し始める時間であるとされます。
お礼
yuhkoh さん おはよさま。(山形おきたま弁で、おはようございます) 歴史的な観点からの、詳しいご解説ありがとうございます。 マハー・カーラをはじめて見ました。そのHPに出ている曼荼羅などもとてもきれいですね。 私も、気になって調べてみました。 マハー・カーラ、または、シヴァ神(ヒンドゥー教の神) とも言うようですね。 サンスクリット語のカーラは、「黒い」。 現代のヒンディー語では、カールには、「黒い」や「時間」の意味があるとのこと。 つまり、だいこくさまは、大いなる黒い神、大いなる死の神、又は、大いなる時間の神、とのこと。 大国主命(おおくにぬしのみこと)も、兄の八十神(やそがみ)に、いったん焼き殺されたので、 死の神のイメージがあること等を知りました。 おしょうしなっし。
お礼
satoshilove2さん はじめまして おはよさま (山形弁で「おはようございます」) とても興味深いお話、ありがとうございます。 豆も、黒い米も似てますよね。 山の神様のご神体も気になります。 男子限定というのも、何が行われているのか、非常に気にかかります。 (でも、こういった神事は、たぶん、口外できないんでしょうね。) なるほど、神無月のすぐあとだとは、気付きませんでした。 おしょうしな (ありがとうございます)