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無防備都市
根拠として「無防備都市宣言」を出そうとする運動が進められているようです。そこで質問なのですが、地方自治体が軍事力を排除する宣言を勝手に出すことは、地方自治体の協力義務を定めた国民保護法制に違反しないのでしょうか?また、実際に宣言を行った場合、平時や有事の際などにはどのようなことがおこるのでしょうか? 自分の考えでは、軍事力を完全に排除してしまった場合、テロ対策や災害派遣などの際にも影響が出てしまうので非常に危険だと思うのですが・・・。
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無防守都市宣言というのは、本来、ヘイグ陸戦規則等にしたがって国家や軍隊が宣言するものです。たとえ国家が宣言しても、武装勢力が活動することを阻止できなければ宣言は無効です。 地方自治体が宣言したとしても、領域の管理権は国家にあるわけですから、国家の軍隊がその都市を防衛することは自由にできるわけです。もしその宣言を有効足らしめるためには軍隊を実力で排除しなければ、宣言は無効でしょう。果たして地方自治体にそのような能力はあるでしょうか。 国民保護法制については、ジュネーブ第4条約の文民の活動となりますから、そのような活動をしても宣言の違反にはなりません。 地方自治体が能力などを理解しないまま宣言していることは別として、国家の防衛上、無防守都市宣言を活用することは重要な選択になります。つまり軍隊、自衛隊も含めますが、全ての地域を防衛することは困難なわけです。そこで戦略上、あまり必要ない都市を宣言するわけです。もちろん宣言すると軍隊を配備することはできませんから、敵軍が占領することも黙って見ているしかありません。占領軍が国際法を遵守するかどうかも保証の限りではないでしょう。ちなみに大東亜戦争の時、マッカーサーの軍がマニラを無防守都市宣言しました。日本軍は無血占領したわけです。防守すべきか否かは、兵力と見比べ十分な検討が必要なわけです。
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- raca
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こんにちは、racaです。 仮に地方自治体が「無防備都市宣言」を勝手に出したとしても 国には領空、領海、領土と言うものがありそれぞれに何らかの 攻撃や侵犯、災害があった場合には国としてそれに対応するでしょう から「無防備都市宣言」を出した都市だけを例外にする事など あり得ません。 その「無防備都市宣言」を出した都市に敵国やテロなどの攻撃が されるまでに国としての領空、領海、領土が関与、ならびに 「無防備都市宣言」を出していない都市からの人や物などが 「無防備都市宣言」を出した都市に流通しているからです。 したがって「無防備都市宣言」を出した都市とは自身の都市だけ がきれい事を言っているに過ぎないと私は思います。 テレビなどでも言っている人がいますが「私は車に乗りますが 交通事故は絶対に起こしません」と言うものの、移動にはタクシーや おかかえの運転手に運転させて事故のリスクを他になすりつけて いるのと同じかと考えます。
お礼
回答ありがとうございます。やっぱり他の都市への影響も考えなければいけないものですよね。
お礼
宣言が有効なのか、ということが疑問でしたが、宣言がどのように使われるのか、ということについては考えていませんでした。丁寧な解説ありがとうございます。