暫定票
アメリカは州によって投票する時の条件が異なります。
年齢とかは同一ですが、登録方法が、当日IDカードを見せるだけでOKだったり、
事前に登録しておいて、政党も決めておかなければならないという州もあります。
で、ややこしいシステムの州では、「あんた本人?」とか、
「あんたこの州で投票権あるの?」という部分が不明な人も出てきます。
それを全部断ってしまうと投票率が下がってしまうので、
とりあえず暫定票専用の箱に投票してもらい、あとで確認をするのです。
選挙人
アメリカは国土が広く、昔は有権者が点在していました。
交通の便や通信手段の差が地域によって大きかったので、
直接選挙だとものすごく時間がかかってしまったのです。
そこで、各州の選挙人を有権者が選び、選挙人が大統領候補に投票するという
間接選挙方法が採用されました。
今では意味がないのですが、このシステムは継続されています。
ところが、現在の選挙では大統領候補を有権者が直接選び、
選挙人を選ぶということはなくなっています。
ですから選挙人に政治的な権限はなく、ただの名目上の存在となっています。
確か(自信はない)、ほとんどの州でそうなっており、
投票の際には選挙人が誰であるかすら明記されていないはずです。
で、アメリカは連邦制ですから、州単位で過半数を獲得していれば、
その州の意志はA候補を選んだことになり、
選挙人全員がAさんを自動的に選ぶということになるわけです。
ただ、1つか2つの州では選挙人を選ぶ方法が残っており、
選挙人個人の自由意志で大統領候補に投票できる州があるはずですが、
人口が少なく、選挙人の数そのものが少ないため、体制には影響が出ていないだけだと思います。
選挙人の数は、上院下院の議員と同じ数だけ割り当てられますので、
一番少ない州だと3人(上院2人、下院1人)しかいません。
お礼
ありがとうございました。とってもわかりやすく説明していただいて感謝です。