培養土と言っても、商品により混ぜられている土資材の種類やブレンド比率は違います。特に使われている種類や比率で土の保水性の程度がかなり変わります。
まず使われている土や資材の種類は裏を見て確認しましょう。保水性を上げる土や堆肥や資材が含まれているなら購入は避ける事。見分け方については後で書き込みます。
まずは袋に入っているうちから土が湿って重く感じる物は購入を絶対に避けて。古い紙を顆粒状の固形にした物や、ほぐされた何かの繊維を小さくよじった様な資材を混ぜる事で保水性が高められ、乾燥してしまうとその資材は水分を吸わなくなるので販売している時から土が湿っています。
大抵の市販の培養土はほぼそのまま植え付けられる土ですので微塵での水はけの悪さは考えられません。保水性の高さは使われている土や堆肥由来が多いです。なので篩にかけてもあまり改善しないかと。
我が家では屋外・室内問わず水はけの良い土を使って植えこむ事が多いので(屋外の直植えだと元々の地質の水はけの悪さが影響してしまう為。植える周りだけでも違う土に替える)鉢植えやプランターの場合だと、水はけの良い培養土に適宜保水性が高い性質の土を混ぜて調節し植え込みます。
保水性が良い土は植え込む植物の性質により市販の保水性の良すぎる培養土や、元々のこちらの土地の水はけが悪い土など。ここの土質は先住者が畑に長年牛糞を混ぜ過ぎて、葉野菜だと害虫が大量発生・実野菜が育たず耕作放棄後10年以上経っても保水性が高いままで粘土質は含まれておらず、唯一の有用な使用方法が水はけの良い培養土に混ぜる事で適度な土の水持ちに変えられます。
水はけの良い培養土は基本、他の土資材を混ぜられるのでベースとして考えており、日向土などが混ぜられている大袋で安価な物を常に2~3袋物置に常備しています。
園芸用の培養土で店の中で売られている3~5㎏くらいの袋のを購入するのは土質の好みにうるさそうな新規で始めて栽培する植物を植えるのに時折購入しますが、その時の選び方は私の場合、商品袋に印刷されている花などの種類で水はけ具合を判断してます。袋にに花の画が印刷されている場合は「その種類に合うブレンド」ですので。試しに1年間栽培するのには「そうしてメーカーがお勧めしていると思われる土」を使ってみて、日常の管理からその土が植物に合うのか水やり頻度に影響がないか観察しもし影響があるのなら植え替え出来る時期に、その培養土の性質から都合の悪いことを調節して合いそうに変えて(他の質の土を混ぜる事が多い)、だんだん本来その種類の好む土質に変えていきます。経験から2年もすれば大抵好む土質は把握できています。
土は、販売されている物なら何でも植物に使えるわけでは無く、植える種類ごとに培養土の質を変えます。
値段が良いからと言っても、合わない植物に使っては意味がありません。
出来るならもし「〇〇専用土」という特定の植物専用土があるか探し、それがあれば選んで購入し植え付ける。そういう専用土が無いのなら、使いたい植物が商品の袋に描かれているものがあるのなら、その培養土を選ぶと良いです。
何かと水はけの悪い土に当たってしまうのなら、ブレンド済みの土を購入するのは控えて、私の様に水はけ良い土を基本に使い植えたい植物の好みごとに適宜水持ち具合を他の土を足すことで調整していく方が楽ですよ。思うよりも費用も掛かりませんし。
昔は各種類の土を全て単体で購入し、自分で植えたい植物の好むブレンド比率で混ぜて植込み用土を作ってました。その頃にセントポーリアのブームが起こり何十鉢も栽培していたのですが、当時はセントポーリア専用土がまだ販売されていなかったので。
今の様に基本水はけの良い土をベース土に、植える植物に合わせ他の土を混ぜて水持ちの調整を行う様に成ったのは多肉植物の栽培に嵌ってから。
多肉植物といっても単に「一部に貯水機能を持つ植物」の総称。実際はいろんな科や属で、好む土質もいろいろ。
単一の「サボテン・多肉植物専用土」の使用では案外管理が難しく、そのうちに多肉植物専用土は別メーカーのブレンドに使われているのが砂主体のと、軽石みたいな礫の小粒主体の、それと「アロエ・金の成る木専用土」を常備し、種類ごとにベース土を変えたり他のを少し混ぜて調整しだしてから。
これを普通の屋外で栽培する鉢植えやプランター植え、ほかに室内栽培の鉢花にも試してみると割と自分好みの管理がし易く成り栽培がし易く株も長持ちしてくれるように。
各種の土を単体で購入し種類ごとにブレンドして作るのが一番雄末ですが、これだと案外保存場所に場所を取るし種類によっては減りも遅く古くなりがちです。
水はけが良くないと個人的に感じていても、それは良く言えば保水性が良いという事で近年は庭でもタイル敷などやマンションなどのベランダなど人工物の上に置いて非常に乾燥の早い環境で植物栽培を行う人にも都合の良い様にと考慮されてブレンドされている様に感じる物も見受けられます。ただの土の上に置けるのならもっと水はけの良い土で良い事もあるのですが、真夏のベランダの周りは全て人工物に囲まれ凄く乾燥するので、通常よりも保水性に優れた土に植えることが望ましいのです。
まずは植えたい植物の種類の好む土質や保水性を調べ、それの条件に合いそうな商品を選ぶのが望ましいです。私の簡単な見分け方だとゼラニュームの画像が載っていれば保水性が低めで水はけ具合の良い培養土(ゼラニュームは乾燥がちの土を好むので)で、もしベコニアが載っているならもう少し保水性がある「中間の普通の水持ち水はけの土」に近いと判断します。ベコニアは一般的な花壇苗ですから、保水性が低い土も保水性の高い土にも向きません。
保水性に富む性質の土の各種類や堆肥の種類、中には繊維が混ぜられ保水性が高められている物も。特に、ピートモスや牛糞堆肥が使われている表示のものには注意。逆に日向土などの軽石系の土資材の使われている物は水はけが割と良いブレンドの物です。
是非、書籍で土の種類や堆肥の種類に付いて基本から覚え直してみて下さい。特に土の種類が見分けられる事が出来ると植物栽培に何かと便利です。
大きな本屋の園芸本コーナーで、一般向けに書かれている「土・堆肥・肥料」について書かれている本を数冊ざっと中を見て、画像や図解が多く分かり易そうなの一冊を選びご購入なさって(大きい図書館でそれぞれ読んでから欲しいのを本屋などで注文しても)一度読み込んで下さい。厚さもなく読むのに時間もかかりません。
これが、我流でいろいろ覚えた私でもいろんなところに「目からうろこ」の情報が多く、特に地中の有用微細生物の存在の大切さと団粒構造、良く使用される培養土のブレンド比率などが覚えられて非常に役立ちました。ぜひ手元に一冊は置いておき、暇な時に何度も読み込んでみたり、栽培に使う土に関して確かめたいことがあるたび参考にしていくと、実践していけば出来合いの市販培養土を買う機会も減っていくくらいです。