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ラップって何でイキってるの?
音楽のRAPですが。 意外と歴史があるというか、昔の音楽にもみられる表現だと思うのですが、聴いてみると昔は全くイキってなかった様な? 何かこうなった理由があるのでしょうか?
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- jack-a3
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もともとラップおよびその背景としてのヒップホップが、キラキラした綺麗ごとばかり言う世の中に対する反発という側面を持ってます。 エミネムを一躍有名にした「Lose Yourself」という曲は、デトロイドの貧民街に住んでたエミネムが、いつかラップで売れて「8マイル・ロード」の向こう側にある富裕層が住む地区に住んでやる、ということを唄った曲で、これを映画にしたのが「8 Mile」です。 そういう貧困層の暮らしでは、犯罪、ギャング、ドラッグ、借金なんかが身近にあり、それを赤裸々かつリアルに「俺が住んでる場所はこんなクソみたいな場所だ」って語った上で、「こんなことがあった、あんなことがあった」って歌うか、「だけど俺はいつかビックになってやる」っていうようなことを、韻を踏んで、あるいはフロウを駆使して歌うのがラップです。そういうメッセージ性の強さがヒップホップとラップの特徴です。 昔はロックンロールが若者の鬱積した心情を吐き出す役目を担ってたのですが、ラップはトラックメーカーがあれば曲が作れちゃうので、より貧困層にも受け入れられたって面があるのでしょう。 で、日本にも1980年代にヒップホップやラップの文化がやってきたのですが、当時はとりあえず恰好だけ真似るのが精いっぱいでした。そもそも日本語でラップするということそのものがが難しかったし、それを聞く方の経験値も足りなかった。なのでメッセージ性や攻撃性のない普通の曲をラップっぽくしたものから始まりました。 あとラップが発展する中でジャズ的要素を取り入れたスムースラップのようなジャンルも生まれ、そっちが日本人に合ってたという面もあるかと。 しかしながら最近はヒップホップ文化の理解が進み、また日本語ラップの技術が進み、そして閉塞した社会に対する不満が溜まったことからラップっぽいラップが受け入れられるようになって来てるんだと思います。