「恋愛」も「性愛」も、意味としては同じです。おそらく質問者さんは「恋愛」は精神的なもので「性愛」を肉体的な欲望と定義していると思いますが、本来日本語での古語で「恋」はセックスを示す言葉です。
万葉集に「我が恋は」なんて出てくることがありますが、あれは「私のセックスは」という割とあけすけな言葉なんですよ。
また万葉集では恋人の女性、今の言葉でいう「カノジョ」に「妹」という言葉を使いますが、この「妹」という言葉は肉体関係がない相手に対しては使わないというルールがありました。
日本人が「精神的な愛」という価値観を持つようになったのは、明治以降です。西洋からキリスト教が入ってきてキリスト教的な考え方から「精神的な愛」という価値観が生まれました。
それまでは「相手のことが好き≒ヤリたい」という感覚でしたね。江戸時代なんかは未亡人が妊娠すると「いったい誰の子だい！」なんて余計な詮索はしないで「菩薩様のお恵み」ってことにしちゃっていたのです。もちろん上級武士階級みたいな血統が大事なところは話は別です。でも血統もへったくれもない庶民にとってはそういうものだったのです。
それでも戦後までは男尊女卑の父権主義の世の中だったので、特に女性に「恋愛の自由」はありませんでした。「精神的な恋愛が純愛で素晴らしい」という価値観は戦後のものだと思いますよ。
