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ローパスフィルタと画像処理エンジン
デジカメではモアレ・擬色防止の為にローパスフィルタを 使用してますが、同時に高度な画像処理エンジンとの組合 せも不可欠なようです。 そこで質問なんですが将来的に画像処理エンジンの性能が 向上すればローパスフィルタは不要になるのでしょうか? 或いはもうローパスフィルタを外しているデジカメも有る のでしょうか? 何方か回答願います。宜しくお願いします。
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まず、撮像素子の一画素はある程度の面積をもっています。このため撮像素子自体が多少のLPF特性をもっています、がエイリアス防止には不十分です。 シグマのデジカメでも、LPFをはずした影響は出ているようです。 例えば http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0527/date002.htm のテストチャート http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0527/da002_05.jpg で中心部を見ると、細かいピッチの線が本数が少なく映っています。(一旦、線があやふやになって、もう一度少ない本数ではっきり映る)これがエリアスですね。 (本文中では「偽解像」として説明されています。) これを防止しようとすると、LPFが必要になります。
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- foobar
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補足などなど シグマのような撮像素子 個人的には、シグマの使っている撮像素子は(一画素でフルカラーを表現できる)は素直な特性をもっている(画像処理で色情報の補完をする必要が無い)ため、デジカメ撮像素子の主流になってほしいと思っています。 エイリアス #4の回答で示したテストチャートでは、2000本までしか載っていません。このため、エイリアスのピッチもそれほど荒くはなっていないようです。 1400本あたりで一度像がぼやけていることからすると、2500から2800あたりでもっとピッチの荒く太い像が出るかと思います。(1800から2000にかけて、ピッチが荒くなっているのが、#4のチャート撮影結果でも見て取れます) このエイリアスがどんな悪さをするかというと、例えば、金網を遠くから撮影したときに、撮影条件によっては金網のなかに太くてピッチの荒い画像が映りこむことになります。これは、画像処理では取り除くことは出来ません。 偽解像 撮影レンズで偽解像というばあいには、エイリアスとは別の現象を指します。(一旦像が見えなくなって、再度はっきり見えるという点では似てますが、線の本数が減ったりピッチが荒くなったりはしません。チャートの白黒が反転することはありますが) 携帯にLPFが付いていない エイリアスによる偽の像や、偽色を気にしなければ、LPFは不要かと思います。コストダウンなどの理由で省いているのでしょう。
No.2です。再投稿です。 もうひとつ、あまりメーカーでは積極的に言っていないことですが センサーに付着するゴミを防ぐために ローパスフィルターの存在が必要と言うこともあります。 センサーの表面は完全平面ではなく 受光素子と、それを繋ぐ配線とで凸凹面になっていますので そこにゴミが入り込めばクリーニングでは除去できない場合も出てきますから その防塵の役割をローパスフィルターが果たしているのです。 現在のレンズ交換式のカメラではゴミの侵入はさけられませんから、 もし例えセンサーの表面が完全平面になったとしても そのデリケートな表面をクリーニング液で拭く訳にもいきませんので 何らかの保護層が必要になります。 シグマ製のカメラがローパスフィルターを装着していない代わりに マウント面付近に防塵フィルターを装着しているのも それが原因ではないかと思います。 ま、あくまで想像です。メーカーが公言している訳ではありませんので。 ですので、その想像をもう少し広げてみると ゴミ問題さえ解決すれば、それでローパスフィルターの役割が終わるのかもしれません。 すでに画像処理技術としてのローパスフィルター問題は解決済みで 残ったのが最もローテクなゴミ問題というのも なんだかありそうな話だと思いませんか。
お礼
akiyutakaさんまたまた回答有難うございます。 積極的にセンサのゴミ防止をうたっているのは ダストリダクションシステムを持つオリンパス くらいでしょうか? 防塵フィルタが必要としてもローパスフィルタ が不要になるのなら高い水晶板を使わなくとも 反射防止膜や赤外線カットフィルタ付のガラス でことたりそうですね。 カメラ付の携帯は画素数が増えてきていますが ローパスフィルタは付いていないと聞きます。 今の所不要だからというよりあきらめていると いうか割り切っているということでしょうか。
シグマ製の「SD9」「SD10」にはローパスフィルターはありません。 センサーの構造が3層になっていて、各素子ごとにRGBの3色を感光できるために 「偽色をなくすために画像をぼかす」という本末転倒なフィルターが不要なのです。 それと、コダック製の一眼レフデジカメにもローパスフィルターがありません。 これはセンサーの構造は1層でも画像処理で解決しているようです。 「やれば出来る」ことのいい例です。 ですので、センサーの構造を変えれば、あるいは 画像処理エンジンの工夫で近い将来ローパスフィルターは不要になるはずです。 ただ、この業界でも「質の向上よりもシェアの獲得」にやっきなメーカーがありますから 「画質の向上よりも、安い800万画素」に一般ユーザーが動かされてしまえば、 その実現もまだ先の話になりそうです。
お礼
akiyutakaさん回答有難うございます。 きっとカメラメーカの舞台裏では 高解像度と擬色防止の両立で苦労 しているのでしょうね。 http://www.nikon.co.jp/main/jpn/profile/technology/image_processing/ 上記ページの様な説明を受けると 素人の私はただただすごいと思う ばかりです。
- foobar
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ローパスフィルタ (空間的に)離散化する場合には(空間的な)ローパスフィルタは必須です。ローパスフィルタを省略した場合、画素ピッチ程度以下の細かい模様が、粗い模様に変換される「エイリアス(モアレ)」がおきます。エイリアスやモアレで一旦低い周波数に変換されてしまうと、そのあとどんなに高度な画像処理をしても、元に戻すことはできません。 また、エリアスでおきた偽色も画像処理で完全に取り除くことは不可能です。 ということで、将来もローパスフィルターは必要です。 ローパスフィルタをはずしたデジカメ シグマのデジカメは1画素でフルカラーの情報を取り出せる撮像素子を使っているため、偽色防止のLPFは入ってないそうです。
お礼
fooberさん回答有難うございます。 Canonから最近出たEOS20Dもしっかりローパスフィルタが 装着されていますね。 シグマが採用しているような画像素子は今後発展するので しょうか?
お礼
またまたfoobarさん有難うございます。 エイリアスとは原色フィルタ等が無くても起こる現象 なのですね。擬色とは違って。勉強になりました。 私のような入門者がデジカメを購入するならともかく プロは相当シビアにチェックするのでしょうね。 私の勝手な推測なんですが、 画素数も多くなり画像処理エンジンも発達するでしょうし コンパクトデジカメはOLPF無し デジタル一眼レフは薄すめにはなるけどOLPF有り という位置付けになっていくのではないでしょうか?