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芥川龍之介 裏畠 について

芥川龍之介 裏畠 は 何を言おうとしているのでしょうか? お分かりの方 教えてください よろしくおねがいいたします。

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  • gomapapy
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回答No.1

素描三題の中の一題ですので、ただ単に素描しただけだろうと思います。 もしここから何かを読み取るとすれば、私はこう考えます。 裏畠は古来からの生活の場や生活そのものを指し、それを塞ぐ汽車の通る一間ばかり堤は、それを古来からの生活を妨げる文明の象徴。 そして、花を咲かせるのが稀になったポンポンダリア。ダリアの花言葉は感謝と、あふれる喜びですが、この花は、フランス革命当時に人気が出て、革命を労う意味の感謝と、革命の成功からあふれる喜びを表しています。 つまり、文明に対する喜びも感謝も薄れたことを表す、花が少なくなったダリア、文明によって壊されつつある古き良き日常、というふうに解釈できます。 その畠に飛び込んでくる、今汽車に轢かれた24、5の若い男の頭。時代の変化が激しいために、古来の常識も生活も通用しなくなり、しかし、新しい時代にうまく適合できずに、それを苦にして自殺した若者という構図が浮かび上がってきます。 どんな時代でも、その変化があまりにも急に過ぎれば、どうしてもそこからこぼれ落ちる人が出てくるものです。 素描三題は、芥川が亡くなる3ヶ月ほど前に書かれたそうですが、「僕の将来に対する唯ぼんやりした不安」もこんなところから来ていたのかも知れません。

oshieteh
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 芥川龍之介は教科書でしか読んだことがなく 今回きっかけがあって 【日本幻想文学集成 (28) 芥川龍之介 橋本治 編】 を読みました。 その中で【裏畠】の位置付けが気になったものですから 質問させていただきました。 (ネットで調べても なんのあたりもなく  不思議に思っていました。 素描だったのですね) 今回 とても詳しく丁寧な説明をありがとうございます。 芥川龍之介に より興味をもつきっかけになりました。 (遅いでしょうが) ありがとうございます。