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廃材チップ(燃料用チップ)の需要について
住宅などの解体時にでる廃材は最終処分場にて破砕機で廃材チップとなり再生紙(トイレットペーパー)とか燃料チップとかにリサイクルされると聞きました。最近、産廃業者が廃材の引き取りが困難になったという情報をきき、訪ねたところ、最終処分場で燃料用チップが行き場を失って置き場に苦労しているとのこと。そこで質問ですが、なぜ、燃料チップの需給バランスが崩れたのか教えてほしいです。一時的なことか、永続的になるとかも教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。
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需要はさして増ないのに、供給量は増えたためでしょう。 間伐材もチップ化されてきてますし、法例規制により単純に燃やせなくなったなど産廃処理費用が上昇したことでリサイクルに回される木材が増えまたこと、高度成長期の木造建造物が建て替え時期に来て建築廃材が増えたこと、津波や水害災害等で大量の廃木材が出ていることなど、供給側は増える一方ですから。 燃料用と言っても、ボイラ等で使うには石油系の方が運用に際して手間が小さいなど、単純コスト(熱量当たり単価)以外のメリットが薄いために利用が伸びていないのが現状です。 一般消費で例えると、家の暖房に薪ストーブ、木質ペレットのストーブ、石油ストーブ、電気ストーブのどれを選びますか、という感じで、置き場、燃料の安定供給、排煙の処理、日常メンテナンスと、手間が嵩む木質系は人気が伸びていません。 単純コストについても、塗料や金属,断熱材,ビニールやプラといった不燃物、時には有害物質が混じっている可能性がある廃材を相手にするにはそれなりの分別手間を掛けねばならないため、処理コストは下げ止まっており、人件費の上昇もあって今後も下がる見込みは小さいと言わざるを得ないでしょう。 今後も、原油価格の高騰でもない限りは相対的に格安とまではならないでしょうから、需要の鈍化は続くと思われます。
お礼
大変遅くなってすみません。「木造住宅の解体」「災害の廃材」「処理コスト」などで本来リサイクルするべくものが需給バランスを失ったためいたしかたなくといったところですね。近年人手不足や人件費、労働時間など労働者に対しての配慮がされるようになって企業側は「簡易リサイクル」を意識するようになったように思います。従来の循環型よりもコスト削減指向に向かっているともいえますね。これでは最終処分場の限界が目にみえてきます。そのうち海洋の埋め立て地が増え生物の減少、生態系が崩れ、やがて食糧の限界もおとずれることになるでしょうね。大変、貴重な情報有難う御座いました。