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北方領土に対する日本としての運動や活動について。
政治的素人です。領土問題は当該国以外の国は口出しできないのは常なのでしょうか・・。北方領土は戦後のどさくさでロシアが実効支配してしまい、日本はこのまま泣き寝入り状態を受け入れざるをえないのでしょうか?行動と言えば、「返せ!」「共同開発しましょう」くらいで残念です。国際裁判所の出番はないのでしょうか?
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千島列島はヤルタ会談でソ連の対日参戦の引き換え条件としてルーズベルトがスターリンに領有権を約束しました。その後サンフランシスコ平和条約で日本は千島列島の領有権を放棄しています。 一方で、ソ連はサンフランシスコ平和条約の署名に参加しておらず、またヤルタ会談での約束をいくつか不履行していることからアメリカはヤルタ会談での約束は無効と言う立場を取っていて、アメリカ国務省の作成した地図上は北方4島は日露の論争地域となっています。 一方で、日本政府の立場は北方四島は千島列島に含まれないからロシアの領有は不当だとしています。日本としてはこの立場を押し通す他ないのですが、地図を見る限りでは少なくとも国後・択捉が千島列島に属さないとは見てもらえないでしょうね。一方で、サンフランシスコ平和条約で日本が領有を放棄している地域は戦前もともと日本が領有していなかった地域で、国後、択捉に関しては過去の歴史をさかのぼっても日本人(アイヌ人)が住んでいてロシアや他国に属していたことがありません。 結局のところ、サンフランシスコ平和条約は敗戦国である日本が意義を唱えること無く署名せざるを得なかったもので、曖昧さが残ってしまっています。 何れにせよ、連合国側からすれば日本が放棄した島々で、かと言ってソ連・ロシアの領有が認められているわけでもないと言うことだと思います。 これが色丹・歯舞となると、この二島の地域が千島列島ではなく北海道の属島だと言う主張は説得力があり、かつての日ソ平和条約交渉の過程では、ソ連も返還の意向を示していました。ただ、日本国内には四島返還にこだわる声も強く、それ以上に米国が四島返還にこだわるべきだとの圧力をかけていたとも言われ、決裂しています。 こう言う経緯があるので、日本の主張が国際社会にそのまま受け入れられるとは限りません。粘り強い交渉が必要なのですが、ひとつの国が領有した土地を平和的に返還した事例は世界的にも限られています。特にロシアの国内ではキャンペーンもあって千島列島の領有が当然のことだと信じられているので、ロシア政府が妥協して日本に返還すると強い反発が予想されます。だからプーチンの様な高い支持率を持った人が大統領の内でなければ返還の実現は難しいと言われています。北方四島はロシアとしては極東政策、特に軍事面での拠点とも考えているので、そこが日米安保条約の対象地域になることは絶対に避けたいと思います。一方で極東地域の人口を維持するのが非常に難しく、奨励制度を強化して人を移住・維持させているくらいなので、経済協力から実質的に入り込むと言うのはステップとしては悪くありません。 ただ、ロシアも政治的に北方四島での開発事業を韓国、中国など日本以外にも開放するような揺さぶりをかけていて、硬軟両方の対応が必要でしょうね。 今非常に厄介なのは、ウクライナやシリア問題で米露が対立していることで、日本としてはロシアに平和攻勢がかけにくいこと。 せめて歯舞・色丹だけでも帰ってきて欲しいと思います。
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- eroero4649
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>領土問題は当該国以外の国は口出しできないのは常なのでしょうか・・ はい。質問者さんは、カシミール地方はインド領が相応しいと思いますか。それともパキスタン領が相応しいと思いますか。 ギリシャの北にマケドニア共和国という国があります。最近独立した国なのですが、このマケドニア地方、地元の人々は独立を望みましたがマケドニア地方というのはギリシャにもあります。当然マケドニア共和国の愛国者はそのギリシャのマケドニア地方もマケドニアの一部であると主張しています。日本に中国地方ってのがあるからそこは中国だみたいなものですかね。 しかし逆にギリシャは「マケドニア地方はそもそもギリシャの地方を指す言葉だから、今のマケドニア共和国領は本来ギリシャ領であるべきだ」と主張しています。 ややこしいことに、このマケドニア共和国の地域はかつてはブルガリア王国の一部でもありました。だからブルガリアは昔から「そこ(マケドニア共和国)はブルガリア領だ」と主張しています。 質問者さんは、日本政府はこの問題に首を突っ込むべきだと思いますか。 >行動と言えば、「返せ!」「共同開発しましょう」くらいで残念です。国際裁判所の出番はないのでしょうか? 北方領土に関しては1956年の日ソ共同宣言で北方四島は返還することが日ソ両国政府の間で決まっています。ただ、「いつ返すか」は決まっていないのです。まあ国際交渉ではこういうことは日時は決めないのがお約束です。だからロシア政府の立場としては「いつか返す。いつかはね」というものなのです。 さて、その北方領土は何度か返還のチャンスはありました。その最大の好機はロシア経済が崩壊していたエリツィン大統領時代のときで、このときは例の鈴木宗男氏(とあとのあの例の外務省のラスプーチンといわれた佐藤優氏)が日露間にパイプを作り、「経済支援と引き換えに、まず二島(歯舞群島と色丹島)を返還する」という流れができました。しかし日本の世論が「どうせなら一気に全部返してもらえ」と強気になってしまい、ロシア政府も「全部は一気に渡せない」となってお流れになってしまいました。 比較的最近も「まず二島返還でどうだ」という話があがったのですが、ロシア政府側から日本政府に対して「あのさ、念のため確認するけれど、仮に二島返還してもそこに米軍基地は作らないよな?」という問合せがありました。ロシア政府としてはそこに米軍基地が作られるのは絶対に受け入れられなかったのです。このとき「ああ、じゃあそれはもう承りましたよ」といえばよかったのに、なぜか「うーん。それはちょっとどうか分からないッス」という謎の回答をしてしまったので「分からないってことは、可能性がある。それは絶対受け入れられないから、米軍基地は作らせないと確約されない限り返せない」とこれまたお流れになってしまいました。 まあなんというか日ソ(日露)交渉史を見ると日本政府は「ほんまに返して欲しいと思っているのか?」と思わずにはいられないほどの対応をしていますね。
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- NOMED
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至極簡単に説明すると 日本とロシアは、平和条約を結んでいません つまり・・・とても乱暴な言い方をすると、戦争状態が続いています しかし、これってオカシイヨネ?戦争してないよね?というのが、両国の一致の見解で、数々の平和条約に向けた共同声明は出されてきました で、その平和条約に向けたの日本側からの条件が、領土返還です http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo_rekishi.html ので、共同開発案などは、平和条約締結に向けた提案でしかありません つまり・・・泣き寝入りではなく、まだ平和条約さえ結べない仮想敵国であるわけです でも、共同で宇宙開発をしたりする変な関係です・・・ しかし、東日本大震災のドタバタのとき、ロシアは戦闘機を日本に飛ばし、領空侵犯を数度、行っているのでやはり、戦争状態なのかなぁ・・という印象を受けました http://blogos.com/article/23470/ なので、泣き寝入りとか以前に、平和条約も結べず友好国とはまだまだ呼べないロシア相手に裁判をしても、まだ戦争状態なんじゃね?となるだけかと思います 蛇足として、最近の北朝鮮非核化を含む朝鮮半島問題には、日・米・中・韓・北だけの話で、隣国のロシア(北朝鮮の生みの親)は、関わりさえもたせないのが世界情勢です
お礼
ご回答ありがとうございます。
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