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鍍金と塗装の関係
- 構造材に鍍金を施した後、溶剤系塗料で吹きつけ塗装した際に、ユニクロと有色クロメートで塗料の付き具合に違いが生じる現象が起こります。鍍金と溶剤系塗料の相性が影響している可能性があります。
- 使用する構造材によって、鍍金と塗装の相性が異なることがあります。ユニクロは塗料との馴染みが良く、均一に塗料が付きますが、有色クロメートは塗料をはじく傾向があります。
- 鍍金と塗装の相性には個体差があり、使用する溶剤系塗料によっても影響が出ることがあります。鍍金と溶剤系塗料の相性を考慮しながら塗装を行う必要があります。
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ユニクロや有色クロメートは、亜鉛メッキの上にクロメート処理をしたものと思われます。亜鉛メッキの種類や、クロメートの種類は多くに分類できますが、クロメートの目的は、亜鉛メッキの耐食性を、向上させる事にあります。一般にクロメート被膜は、Fe,Zn、Crの他、それらの酸化物や、水酸化物が複雑に混じって構成されています。また、処理直後のクロメート被膜中には水分も含み、ゲル状物質で、比較的弱いです。さらに、高温にも弱いです。(クロメート後の乾燥も、60~80℃が理想) クロメートは非常に薄いものですが、それでも、亜鉛メッキの耐食性向上にすばらしい効果があります。メッキだけでは、比較的短期間で白錆発生しますが、クロメートをする事によって、何倍にものびます。メッキ方法や仕様によって大きく異なりますが、おそらく、亜鉛メッキは数ミクロン~数十ミクロンあるのに対し、クロメート被膜は、0.1ミクロン以下です。 クロメートの種類は、有色(金色虹色)、ユニクロ(青白色)、オリーブ(緑色)等、いろいろありますが、その差は、六価クロムの含有率です。一般的に、六価クロムの含有率が多いほど、高耐食性の被膜となります。また、六価クロムでなく三価クロムベースのクロメート(ユニクロなど)は、普通に塗装できます。一方、最近は、環境問題から、六価クロムを使わない方法や、クロムそのものを使わない方法も広まりつつあります。 ここから先は、クロメートの仕様や表面状態によって大きく左右されるので、かなり推測が入りますが・・・・ クロメート処理は、一般的に溶剤(水も含む)をはじく性質があります。これは、六価クロムの影響ですので、当然、ユニクロと、有色クロメートでは六価クロムの含有率が高い有色クロメートの方が、塗料をはじくと考えられます。塗装する事を前提のメッキの場合は、ユニクロの方が多いと思われますが、有色クロメートの後の塗料ののりを改善する薬品もありますので、検討してはいかがでしょうか。 さらに、考えられる事は... 低品質のメッキの場合、メッキ・クロメートの後に、別工程として防錆剤(油など)の処理をしていることが、まれにあります。そうなると、当然とそうには不向きと考えられます。
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塗料との相性に関係があるか分かりませんが、有色クロメートとユニクロでは、クロメート皮膜の厚みが違います。また、クロメート皮膜に含まれる含水率も違うはずですから、そのあたりが影響しているのでしょうか。クロメート皮膜は確実に硬化しているのでしょうか。クロメート皮膜が安定するには、だいたい3日くらいはかかると聞きます。ユニクロと有色クロメートでは、皮膜硬化までに時間差があると思います。(有色の方が時間がかかる)皮膜が安定する前に、溶剤を接着するとおそらく皮膜中に含まれる水分が影響し、うまく接着できていないのではないかと推測されます。
補足
技術屋 様 早速のご回答有り難う御座います。 部品は、鍍金後、1週間~10日位、倉庫で保管してから現場に払い出し、それから組み立てますので、仰られる様に安定に3日位はかかるとすれば、塗装時には十分に安定しているのではと思われます。 (只、鍍金とか塗装に関して知識が殆ど無いので、安定云々の様子もよく判らないのですが・・・) また、ご存じの事が有りましたら、ご教示方、宜しくお願いします。
お礼
勉強中 様 詳しいご回答を頂き、誠に有難う御座います。 大変、参考になりました。これで、社内の面々に説明ができそうです。 本当に有難う御座いました。