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NC装置の共振について
- NC装置の共振について詳しく調べていたところ、お客様から共振が発生するとの連絡があることがわかりました。
- 共振周波数を設定することで共振を抑制することができるとのメーカーからの回答がありましたが、同じ機械でも違う周波数で共振が発生することもあるようです。
- X軸での共振が多く発生しており、ストロークや搭載パレットサイズが共振発生の要因となっている可能性があります。
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とりあえず、調整がうまくいったようでよかったですね。 モータメーカのフィールドエンジニアも意外に制御の知識が乏しかったりすることが多々あるようです。最近のサーボドライバはオートチューニング機能が当たり前に載っているので、機能のオペレーションとしてしか覚えない人が多いせいかもしれないですね。 CNCやドライバの取説に、内部のブロック線図が載っていると思います。これらを少しずつ解読していくことをおすすめします。自分も精密位置決めを仕事のメインテーマとしていますが、機構の剛性とアクチュエータの周波数応答が把握できていれば、ブロック線図をもとに、ある程度机上でのゲイン推定が可能と思います。 以上、今後の参考にしてみて下さい。
スレを残す件は全く問題ないですよ。 来月の装置立ち上げも、うまくいくことを期待しています。 ガンバって下さい。
お礼
先日メーカー立会いの下での調整が終わりましたので報告致します。 結果は速度ループゲインが高過ぎました。 4年前に現在のシステムを立ち上げる際にメーカー担当者から「モーターの標準値に設定して下さい」 と言われていたので、メーカーの取扱説明書に書いてた「標準値」としていました。 しかし今回はイナーシャに応じた調整をするようにと言われ測定して見ると倍ほど高い値を今まで設定してた事が判明しました。 調整時間ですが、メーカー担当者は2~3時間で終わると思っていたようですが、6時間もかかりました・・・ メーカー側からすると「セットアップを行う人間は知識を持ってる」前提なのでしょうが、 そこまでの知識や経験が無いのに、勉強を怠った事を反省しております。 今回は1台だけですので、余り振動数と機械の関係が分かりませんが、 次機は機械構成が違うので実際に数値的に見ながら違いを確認したいと思います。 ハイコーダでの測定は明確になって良いものですね。 高価な為に今すぐは買えませんが、時期を見て稟議書を書きたいと思います。 今回は大変貴重な内容を教えて頂き本当にありがとうございました。
自分も少し出張で間を開けてしまい、申し訳ありません。 また、早速文献を手に入れられたようで、なによりです。 最初のご質問の内容から、機械系の技術者の方と思っていましたが、電気系がご専門のようですね。 自分自身は機械系出身で、ずっと電気系との接点にあたる分野で仕事をしてきましたが、実は自分自身も機械振動はあまり得意な方でなかったですね。ただ自分の経験から思うのは、どちらかというと理論的な解釈は電気系出身の人のほうが交流回路理論に倣って考えれば非常にとっつきやすいということです。交流回路と機械振動の理論的な相似関係に注目されるといいと思います。 私の今の専門と比較的近い分野でもあるようですし、いつかじっくりお話しできるといいかも知れませんね。 こちらこそ、今後とも宜しくお願いします。
お礼
出張でお疲れにも関わらず、度重なる回答ありがとうございました。 電気設計担当ではありますが、過去に製造現場で5年間、組み立て調整を経験した為に機械の最低知識は学ばせてもらいました。 しかし元々が電気の仕事をしたかったので転職し今の電機設計に至ってます。 交流回路の考え方ですが、どちらかと言うと「振動」は「電波」「音波」的な考えが強いと思ってました。 趣味のパソコンでもよく「無線LANが不思議だ」と質問されますが、音叉を例えたり、テレビやラジオのアンテナを例えるとある程度の人は理解してくれます。 「共振」もこの考え方の延長にあるのでは?とずっと思ってましたが、波形一つ見た事が無かったので確信はありませんでした。 今後は電気的な視野でも見て行くと良いかも知れませんね。 8月の頭に同様の機械を組み立てるのですが、その際にメーカー担当者に依頼して一緒に調整してもらう段取りをしました。 すみませんが、それまでこのスレは残しておいて宜しいでしょうか? >私の今の専門と比較的近い分野でもあるようですし、いつかじっくりお話しできるといいかも知れませんね。 >こちらこそ、今後とも宜しくお願いします。 大変嬉しいお言葉をありがとうございました。 いつかじっくりご教授頂きたいと思います。 宜しくお願いいたします。
先日補足で書いた文献の他に、日本機械学会から ”JSMEテキストシリーズ 振動学” ”JSMEテキストシリーズ 制御工学” あたりも分かりやすくていいと思います。
お礼
度重なる回答ありがとうございました。 この「共振」を含めた不具合の対応で海外へ出張してたものでお礼が遅れて申し訳ありませんでした。 とりあえずどれか1冊読んでみたいと思います。 工作機械の電気設計って、沢山の分野を勉強しないといけないのですね・・・(苦笑) 生涯学習ですね(笑) また分からないことがあったら、その時はどうぞ宜しくお願いします。 ありがとうございました。 早速「JSMEテキストシリーズ 振動学」を入手しました。(たまたま入手しやすかったので) まだ読み終えていませんが、「共振」だけではなく「振動」の基礎が書かれているようですが式が多くて素人の私にはちょっと難しかったです(^^; 同時に機械担当者が「振動の考え方・とらえ方(オーム社)」を週末に本屋で見付けて来ました。 こちらも全般的な「振動」について書かれていますが「共振」について数ページあったので手に取ったようです。 この手の文献は素人向けが無いのでなかなか難しいですが、一通り読んでみたいと思います。 個人的に「振動工学の基礎」か「機械振動学」も入手して見たいと思います。 ありがとうございました。
まず、測定器に関しては、例えば小野測器のDS-2000+加速度ピックアップなどが測定器として挙げられますし、他にもいろいろあると思います。小型の3軸ピックアップなどを複数用いれば、モード形状を特定することも可能です。 機械系の共振で、質問の内容からすれば最初はよかったのに何らかの経時変化から共振が起き始めるということのようですね。例えばボールネジのベアリングと軸、またはハウジングの拘束は確実ですか? フレッチングの進行で微妙にはめあい部の接触状態が変わり、機構周りの共振周波数が変化するのはよく考えられることですが、もともと出荷段階の調整でも振動的なのかもしれません。 質問の回答ですが、 1.機械系の共振周波数は上で述べた測定器を用いなくても、例えば位置偏差の時間変化を観測できれば計測することが可能です。ただし、これはサーボドライバやCNCコントローラのモニタ機能や性能によってどこまで見えるかが決まります。周波数の上限は、”サンプリングの定理” を満たす範囲に限定されるためです。 また、機構設計の段階でCAEを用いるのも有効です。実機データの蓄積と解析の両輪が必要ですが、共振周波数の設計段階での把握には必要な技術です。 2.共振発生とその抑制は、あくまでも機械の振動特性+運動制御の複合的な問題です。機構には必ず複数の機械的な共振周波数が存在し、機構設計上はまず常用する振動帯域から共振周波数を避けるように機械の振動特性を設定します。回転軸の危険速度の設計は、本質的にこの議論と同じです。そのほか、案内機構と駆動力点の配置を工夫して、不要なモーメントが発生しないようにするのも工夫のひとつです。 次に、制御側から対策可能な内容の本質は、機械系の共振周波数を刺激しないように駆動することです。一般的に行われるのはノッチフィルタの設定ですが、これは機械系の共振周波数に近い周波数成分の駆動力をカットすることですし、そのほか加減速のプロファイルを機械系の特性を考慮して決定するのはサブミクロン以上の位置決め用途ではよく行うことです。 3.4.メーカーを替えると機械系の挙動が変化するのは、単にコントローラだけの問題でもなく、サーボドライバ内部の電流分解能や演算速度でも影響を受けます。また同じメーカーでも、サーボモータのシリーズによって応答周波数が雲泥の差・・・ というのもよくある話です。また、コントローラ側でも同様に内部演算の速度が違うでしょうから、結果的に機械系の挙動が変わるのは十分起こり得ます。 ”共振が起こらない機械にしたい” と質問にはありますが、正しい解釈は ”必要な帯域に共振周波数が存在しない” ということになります。また共振周波数と固有周波数を混同している人や資料が多いですし、制御理論との接点でもあるので、機械振動の理論を少しずつ勉強されることをおすすめします。 今まで相当な数の本を読んできましたが、機械振動学の関係で比較的読みやすいと個人的に思っているのは、以下の2冊でしょうか。 振動工学の基礎 (コロナ社) 機械振動学 (工業調査会) また、機構全般に関しては、これが非常にわかりやすいと思います。 超精密システムの設計技術 (コロナ社) 自分はもともとサーボモータの設計から始まって、今では精密位置決めの機構やそのためのソフトウェアサーボ系の開発を担当しています。若手の連中にもいろいろと教科書をあてがう意味で文献を読ませていますが、”即効性” のある本はなかなかなくて、結局のところは自分が書いた論文・資料を教科書にしていることが大半かも知れません。
お礼
貴重な情報・回答ありがとうございました。 なるほど!とうなる文面ばかりでした。 機械と電気の境目にあるサーボ系は両者とも相手任せになりやすいので今まで固目を瞑ってましたが これを機にもう少し、今まで以上の勉強をしたいと思います。 ちなみに「機械振動の理論」などでお薦めの本などはありませんでしょうか? 混同した資料などをつかまない為にも、もしお分かりでしたら是非とも教えて頂きたいと思います。 どうぞ宜しくお願い致します。
お礼
おはようございます。 度重なる回答、本当にありがとうございました。 お陰さまで大変勉強になりました。 「内部ブロック線図」は今まで見る必要性を感じてませんでしたが、そういった所にも貴重な情報が盛り込まれているのですね・・・ 取扱説明書は下手に慣れると、動かすのに必要な情報しか見なくなり、そう言った部分を見落としがちになってる事に気が付きました。 サーボは最近になって増えてきましたので、これからもっと複雑でありながら調整はオートチューニングで行うような、根本を知らないと何かあった時に困る時代に突入するのでしょうね・・・(もう既になってるかも) そのような時に、少しでも早く的確な判断を出来るようにこれからも勉強したいと思います。 本当に本当にありがとうございました。 心よりお礼申し上げます。