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ポリカーボネイト成型品の割れる現象について
- ポリカーボネイト成型品が割れる現象について困っています。
- ポリカーボネイトは通常、強度抜群で割れないイメージがありますが、当方の成型品は手で折れてしまう程度のものもあります。
- 着色されたポリカーボネイト成型品が割れる原因について教えてください。また、原因究明の手順についても教えていただけると助かります。
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分子量的に 低粘度 22000 中粘度 25000 高粘度 28000程度の分子量を持っているとおもわれます。 中粘度のPCをお使いならリサイクル3回程度で低粘度位に落ちるのではないでしょか? しかしその為、手でポキッと折れる事はありえません。 樹脂中の水分量=過水分解(漢字が違うかも) PCの場合成形品の表面にシルバーが出て無くても分子レベルで分解し強度が落ちます。 充分な乾燥をされる事をお勧めします。場合によっては除湿乾燥機にて。 ストレスクラック=応力による疲労破壊 成形時&成形後の応力は大敵です。 成形時によるものならアニール処理をされてみては?? ソルベントクラック=薬品によるクラック CRC-556などの潤滑スプレーや印刷用の溶剤なんかで侵食された細かい筋状にクラックが入ります。 マシン油は大丈夫だったような・・・オイルレンズに使用してますから。 顔料=異物 強度は落ちます。確実に・・・しかし手で割れる事はないでしょう。 一番怪しいのは成形後の処理、雰囲気ですか、油を薬品で拭いたりしてません?
本節と異なりますが・・・ポリカーボネイトの経時劣化について述べます。 ポリカーボネイトは紫外線をよく吸収して、鎖状結合が徐々に壊れ、マイクロクラック等発生し、最終的には割れてしまいます。 古いポリカーボネイロのネジはうっすらと黄色くなっていますが、こうなると強度がかなり落ちてしまい、折れて困ったことがあります。 蛇足ですが、CD-ROMもポリカで作られていますので、紫外線等の劣化があり、情報の読み出しにも支障が生じるようになります。
お礼
回答ありがとうございます。 今回の不具合は同一時期に製作されたパーツにて割れるものと割れないものとがあるということでも困っています。(成型までのなんらかのバラツキが要因ではないかと..)
追記です。 樹脂着色では,着色ペレット作成のため,1回余分に射出成型と同じ過熱をすることになります。加熱により分子量が低下することになるわけで,成型品で,無着色より分子量が低くなります。分子量測定では,その傾向がみられたわけですが,割れに対して大きな違いが現れませんでした。 経験としてPCは,「繰返し応力のかかるところでは使用しない」,「静的な応力が加わるところ(ネジボスなど)には,十分なマージンを設ける」を指針としています。
専門家ではありませんが,PCで割れを経験しました。 繰返し応力を加えたあとに,少しの力で「ぱきっ」と割れました。 成型条件を変えてみましたがほとんど変わりませんでした。分子量も測定してみましたがはっきりしたことはわかりませんでした。 PCは靭性が弱い材料であるとの印象があります。 割れで困るならば他の材料にあっさり変える方が宜しいかと思います。 こちらでは,PC+PETアロイへの暫定変更で対応しました。また今後はナイロン系の材料に変更する予定です。
お礼
回答ありがとうございます。 今回のパーツは言われている繰返し応力のかかるところでの使用があります。 ご指摘のとおりポリカはそういった箇所での使用は向いていないのでしょうか? また、材料変更に関しては最終手段としての検討項目としておこうと思います。
補足
成型条件を変えてもダメであったということにガッカリしています。(成型条件を調査しようとしていましたので) また、他の方からアドバイスいただいた着色による強度低下の疑いを確認すべく同材料で無着色(透明)品を製作して現行品との比較をしてみようとしています。
私自身のトラブル事例ですが PCは 油脂等に弱い材質です。 樹脂に対する影響の確認されていない油脂・薬剤 の付着はないでしょうか。 (整髪剤なんかもよくないと考えます)
お礼
回答ありがとうございます。 多数ある割れ現象の原因のひとつには考えられることですが、油脂などの付着がなくても容易に割れるものがありますのでそれに関しては別要因のようです。
学問的な理屈はともかくとしまして・・・、 完全に不透明になっているのでしたら、充填材が相当量添加されていると思われます。充填材は”異物”なわけですから、破壊の開始点になりやすいのです。 加えて、プラスチック材料では、分子量がとても大事でして、分子量が低くなると弱くなる傾向があります。 さらに、射出成形では内部応力とか残留歪というのが成形品の中に残ります。ムリがかかった状態です。先ほどの異物や分子量の問題で、このムリに耐えられなくなると、自然に割れてしまうことさえあります。 自然に割れなくても、ちょっと力を加えると割れてしまうというのは、ポリカといえども有り得ることなのです。 もちろん、成形品の厚みや形なども重要なポイントとなります。 というわけで、まずは、ポリカメーカーの方に成分や分子量について、ついでに、成形時の注意点もお聞きになってみると良いと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 素人考えの着色に関する着眼も的を射ていたようですね。ご指摘のとおり当方成型品は完全な不透明なものですので。 成分や分子量の調査が必要ですね。
一般的なグレード,着色剤であれば、それが原因とは考えにくいでしょう。材料メーカーに問い合わせれば、どの程度強度低下するか教えてくれると思います。 plusさんの言われた「水分による」は、シルバーストリークですぐに分かるため、外観的な欠点が無ければ、その可能性も低いと思われます。 恐らく、残留応力ではないでしょうか? 肉厚や流動方向の変化,重点速度,重点圧力などで、指先で折れてしまうこともあります。 透明や半透明であれば、偏向板ですぐに確認できます。
お礼
回答ありがとうございます。 ”シルバーストリーク”や”残留応力”といった言葉を教えていただき、ネットで検索するといろいろなサイトがありました。ずいぶん参考になります。
追加説明です。 乾燥は、低温でじっくり乾燥しないといけないようです。
お礼
さっそくの回答ありがとうございます。 やはり、成型条件などの情報がないと回答しようがありませんね。 まずは情報集めをします。
着色との因果関係は分かりませんが、良く問題になるのは、水分の残留です。 加熱成形をする場合は、乾燥を十分行ってから成形しないと、ポリカ内部の水分が加熱とともに発泡します。 それが原因で割れたと言うことを聞きました。 成型方法や条件、着色材などの情報をもっと公開しないと 良い回答は得られないかも知れません。(念のため)
お礼
回答ありがとうございます。 ・成型までは十分な乾燥が必要 ・成型後は応力、薬品はダメ ということですね。 また、着色(顔料)による強度低下はあまり問題視しなくてよい ということですね。 結局、応力や薬品の影響外のパーツが手で容易に折れるのはやはり成型条件に問題があったとのことでしょう。そのあたりに絞って調査してみることにします。