その宝くじを買った資金がどういった性質かによります。
1.夫婦の共有財産から出している。
共有財産とは、手持ちの生活費のほか、生活資金の共有口座(夫だけ働いて専業主婦のときは、夫の給与の振込口座も同等とみなされる)、何らかの目的のために積立している資金などが該当します。夫婦共通の趣味としての宝くじ購入でも同じです。
この場合は、「共通資金からの供出」といえるため、仮に宝くじが当選した場合、当選金は「共有されるべき財産」と判断される可能性があります。
2.一方の趣味として、趣味に投じることのできる資金(夫の小遣いなど、どちらかが占有的に使うことのできる資金)から投じている場合、当選金はその資金を占有している人の財産と判断される可能性があります。
ただし、仮に宝くじが当選したとき、例えば「何かを買う」とか、生活資金の一部に充てるといったことを計画していたりすれば、他方にも分与される(それでも半々はないと考えられる)と考えられます。
ようするに、宝くじという紙を購入した資金の出所によって、宝くじの所有権がだれにあるのか、ということです。
他方が全くノータッチ(個人的な運用によって得たもの)なら、それをよこせとは大っぴらに言えないよねというのが出発点になります。
他の方が言っている通り、ケースバイケースなので、自分の個人資産と考えられるものについては強気で分世の必要はないとまずは申し出て、互いの妥協点を模索するのが良いでしょう。1億なり、3億なり当選したとして、「当たらなかったかもしれないお金」ですから、「もめて裁判になって裁判費用や時間がかかる」よりも、「妥協して時間を買う」形で(自分も納得して)いくらか分与したほうが精神的に楽かもしれません。
裁判所を交えた離婚調停にまで発展すると、絶対に自分に非がないケース以外は、弁護士費用や裁判所に出向く経費や時間がかかるということも考慮してください。