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セイコー、シチズン、カシオのすごい点は？

2017/04/12 07:29

セイコー、シチズン、カシオのコアコンピタンスは何なのでしょうか？技術的には簡単だが、採算性を持たせているのがすごいのでしょうか？例えばオリンパスやキヤノン、大学院生が時計を作ることは不可能なのでしょうか？

noname#257529

経済
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eroero4649
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2017/04/12 12:42 回答No.3

セイコーやシチズンが優れていたっていうのは10年とかそのくらい前までのことだったのですけどね。昔、セイコーがキネティックっていう機能を開発したことがあります。腕に着けているとその腕の自然の動きだけで充電されて時計が動くという技術です。腕時計を持って、10回くらい時計を振ると動き始めるので、あとは腕に着ければそのまま動いてくれました。同じような機能をつけた時計がオメガとかでも出てきたのですが、そっちは値段は何倍もするのに5分くらい延々と時計を振らないと時計が動いてくれないし、腕につけたままでもなぜか充電されずに時計が止まってしまう話もしばしば聞きました。しかし携帯電話の普及で腕時計は急速に売れなくなってしまいます。みんな時間を見るときには携帯を見るようになったのです。電波時計が主流になってきましたが、クオーツ時計の売上はみるみるうちに落ちるようになったのです。今、セイコーもシチズンも売上が落ちて青息吐息になっています。好調なのはオメガやロレックスといったスイスの高級ブランド腕時計で、特に数百万円あるいは数千万円！もするような超がつくほどの高級時計が世界のお金持ちの間で文字通りに飛ぶように売れているそうです。腕時計は、時間を見る道具から、万年筆のようなお金持ちが所有するステイタスシンボルに変わったのです。セイコーもシチズンもいつ時計事業から撤退してもおかしくない状況ですね。昔はほら、マラソンとか陸上大会のオフィシャル時計にはよく「CITIZEN」とあったけど今はもう見かけないじゃないですか。今はもっぱらオフィシャル時計は「Rolex」か「OMEGA」ですよね。カシオは根が時計屋さんではありません。元々は電子計算機の会社です。電子計算機ってのは、今100円ショップで買える電卓が50年前は100万円くらいしていました。パソコンがまさにそうですけれど電子機器ってのは値崩れがハンパないんですね。電卓だってほんの20年くらい前までは数千円くらいはしていたのです。今はもう100円ショップで買えるじゃないですか。電子部品の値崩れについては豊富なノウハウがあるのでそれは大丈夫なのです。ですので、自分たちが得意とする電子部品、即ち液晶デジタル時計に昔から特化していました。それこそ最初は「安物デジタル腕時計」でのし上がっていきましたね。100円ショップで売ってるあの腕時計が当時で千円くらいで売っていて、それはもう破格のお値段でしたよ。とはいえ安物ってのは数が売れないと儲からないですからそんなに儲かっているわけではありませんでした。車に搭載される時計などの何かの製品についている時計を部品として供給していたのですね。そんな中でGショックを発売して最初は一部のマニアにしか受けなくてそんなに売れなかったのですが、アメリカでGショックをパックにしてアイスホッケーをするというCMを流したんです。で、そのCMそのものは「まあこんなん演出に決まってるよね」と本気で受け止められなかったのですが、あるテレビ番組が「あのCMは本当か？」と実際にアイスホッケーのパックにGショックを使って実証実験をしたら壊れなかったことが判明しました。この番組の検証が大きな反響を呼んで、アウトドアや危険な現場作業員、警察官や消防士や軍人といったようなハードな状況で仕事をする人たちの間で超絶大ヒットとなり、実際に使っている人たちの間で「壊れない」と評判になってGショックというブランドが確立したのです。カシオにとってはGショックは揺るぎないブランドとなり、今でも軍人や警察官のような「仕事中にスマホで時間が確認できないハードワーカー」の間では定番として愛用されています。とはいえ実はそんなに利幅が大きい商品でもないのでカシオ的にはビミョーなところらしいです。最近のGショックがやたらと高級路線になっているのは、数が売れない時代に少しでも採算をとりたいとの思惑からです。