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スピーカーエンクロージャー容量の違いについて
- 自作でスピーカーを作る際に悩むポイントとして、エンクロージャー(キャビネット)容量について疑問を持っています。
- 同じ様な仕様のユニットでも容量が異なることがありますが、その決定基準や具体的な違いについて知りたいです。
- また、バッフル面の大きさやポートの寸法が音にどのような影響を与えるのかについても意見を聞きたいです。
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http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/bassreff_canvas.htmのスピーカーシミュレーションのように、スピーカーユニットの特性は、 (1)振動板面積と、(2)振動板質量と、(3)磁力BLと、(4)支持弾性のVasと、(5)振動板の機械制動と、(6)ボイスコイルの抵抗の、6項目で低音の特性が決まります。 Vasは密閉箱に付けた時の弾性と同様な容量リットルで表示されるのですが、 磁力が弱いもの、機械抵抗が小さいものなど、振動板がふらふら動きやすく低音が出やすいものが大きくなり、逆に磁力が大きいもの、エッジなど機械制動が強く硬くて低音が出にくいものが小さくなるはずです。 エンクロージャー(キャビネット)容量はメーカー仕様のユニットを測定する800リットル位?の箱が理想になります。 箱容量が小さいとVasに加算されて低音共振周波数Fsが上昇して低音が出にくくなります。 自転車の空気ポンプでも感じるように、空気を閉じ込めると押し引きするのにすごい力が要るのですが、それに耐えられるような箱容積にする必要があります。 箱が大きいと低音が良く出るのでふくよかな音とかいいます。 振動板は慣性制御でFsでふらふら動くようにしますが、Qts過渡特性が1.0以上になると、 ラジカセ、TVなどのように過渡特性が悪く、しまりの無い音に感じます。 バッフル面は近くでは近接効果があるので大きいほど低音が大きくなりますが、 1m視聴距離以上では大きさの直接の影響はありません。 密閉箱にしないと低音が出ないのですが、むやみに大きな箱にすると音質が良くても高価になるので、必要最低限の容量にします。 例えば口径38cmではHiFi用途には200リットル以上位の大きいほうが良いのですが、 PA用では100リットル位とか、カー用では50リットル位とか低音が出にくいが、 なんとか実用なる大きさ箱が多いように感じますし、ユニットも適した特性にしてあるようです。 重低音を大きな左右のスピーカーで出すのは場所を食うので、大箱1つで済ませるサブウーハーで補って下さいと言うのが常識になっている?とさえ思います。 なおバスレフスピーカーが主流なのは大音圧が必要な場合はFsを高くして、低音が出にくくするのが良いのですが、 不足する低音を、高級品では50-60Hz 普及品では80-100Hz位を箱とダクトで空洞共鳴させて低音感を補うが、40Hz以下重低音はダクトから逃げて音圧が出ません。 同じ50Hz以上位の低音周波数では密閉型よりも箱容量を30%ほど小さく出来て安価になるのが評価されているものであって、業務用でもバスレフは多いようですが重低音を入れないように細心注意をしていると思います。 箱容量が小さいのでバスレフ効果が小さいものが多いようですが、 ダクトからの放熱とか、空気逃がし作用もあるし、小さなダクトでも異音が散らばって音の輪郭が大きくなったような錯覚が出るのを良い音と感じることがあります。 以上、経験などの私見ですので参考までにしてください。
お礼
ありがとうございます。