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80年位からの特撮の変貌
70年代には昭和仮面ライダー、人造人間キカイダー、イナズマン、超人バロム1、ロボット刑事、レインボーマン、快傑ズバットなどハードで怪奇性も強いヒーロー番組は多かったと思いますが、80年代に入ったあたりでぴたりとそういった路線のヒーロー番組はなくなりスーパー戦隊やメタルヒーローなどがとってかわりましたがなぜそのように変わったのか理由をご存知の方いらっしゃいませんか?平成に仮面ライダー復活しましたが。ウィンスペクターとか仮面ライダーBLACKなどシリアスでしたが昔ほどではないと思いました。80年代は特に子供向けな気がします。
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- eroero4649
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私は、1979年に登場したある伝説的作品が「子供向けヒーローもの」の世界を一変させたのではないかなと思います。 その作品とは、機動戦士ガンダム。 それまで一点ものの敵キャラクターがヒーローの毎度の必殺技に敗れるという王道ストーリーが「ヒーローロボは必殺技を持っていない(一撃で敵を破壊するビームライフルは必殺技的ではありますけれども)」「敵は量産品」「敵には敵の言い分がある戦争という概念」によって一変させられました。 ガンダムに夢中になったのは、10歳以上の子供だと思います。ブームの時には私も小学校中学年くらいでしたが、私も夢中になりましたよ。当時は子供だったから細かい部分は理解できていませんでしたが、大人になって見直すと「この当時でえらい骨太なストーリーになってるなあ」と驚きました。 ガンダムの登場によって「世界征服を狙う悪いやつを正義の味方が単純にやっつける」というストーリーが全て陳腐化されてしまいました。かろうじて戦隊シリーズは幼稚園から小学校入学くらいまでが対象年齢ですから生き永らえましたが、もう小学校3、4年生あたりにも通じなくなったのです。 ガンダムの大ヒットでしばらくサンライズの量産品ロボットブームが続きます。一点ものロボットだったイデオンが記録的な失敗をする一方、ザブングル、ダグラム、ダンバインなどが登場してリアルロボット路線は装甲騎兵ボトムズで頂点を迎えます。ダグラムも「5話まで主人公ロボットが出てこない」「途中でしばらく政治ばかりの回が続く」という逆に今もできないような展開になっています。サンライズ以外もモスピーダや「死ぬほど硬派なメカに死ぬほど軟派なストーリー」といわれたマクロスが登場します。 「特撮ヒーローとアニメは違うだろうがよ」と思うかもしれませんが、今はそれぞれに特撮ファンとアニメファンというオタク市場がありますが、当時はそんなのはなくてどっちも「ちびっこ相手」でしたから、子供に支持されるかどうかってのは大きかったと思いますよ。 私もガンダムを知ってから仮面ライダーとかは「子供っぽくてくだらない」と思うようになりましたからね。「必殺技!トォー!!」ってのはね。80年代はアニメの時代で、アニメと特撮モノが並立するほど市場も成熟していなかったのではないかなと思います。
- kagakusuki
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快傑ズバットが怪奇性も強いと言えるのかどうかは疑問ですが、近年のヒーローものの作品に怪奇性が強いものが少ないのは、海外の団体からの批判もあって、残酷な描写があるものを子供に見せる事は情操教育上宜しくないとされる様になったからだと思います。 (暴力シーンは残っていますが、昔ほど激しいものではありません) 【参考URL】 映画のレイティングシステム - Wikipedia > 2.1 区分 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0#.E5.8C.BA.E5.88.86 また、これは私の個人的な推測に過ぎない話ですが、それ以外の理由として単純に売れる要素を盛り込んだだけ、という事も理由の1つとしてあるかも知れません。 「少年ジェット」や「月光仮面」などのヒーローは子供達の憧れでした。 しかし、それは他人に対する憧れであり、強いのはあくまでそのヒーロー個人が強いという事であって、その強さはどこまで行っても視聴者の手には届かないものに過ぎませんでした。 そこへ登場したのが1972年10月2日から週刊少年ジャンプで漫画連載が開始され、同年12月3日からフジテレビ系でテレビアニメ放送も始まった「マジンガーZ」です。 【参考URL】 マジンガーZ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BCZ 御存じの通り、マジンガーZはそれまであった「鉄腕アトム」や「鉄人28号」などとは異なり、人間が乗り込んで操縦するという搭乗型のロボットです。 つまり、主人公の兜甲児が強いのではなく、だれが乗ってもマジンガーZは強いのです。 しかも、アトムなどとは違い、マジンガーZは搭乗者の思った通りに動きますし、鉄人28号とは違って搭乗者自身の身体の延長となって動きますから、「もし自分がロボットに乗ったら自分も強くなれる」というカタルシスがあります。 こうして搭乗型ロボットは大ヒットし、巨大ロボットものという一大分野を確立しました。 それでも「イナズマン」の様に等身大ヒーローの人気も相変わらず続いていました。 そうは言ってもスーパーヒーローものは人気があったが故に同様の作品が乱立し、視聴者の奪い合いとなって低視聴率を招いておりました。 【参考URL】 イナズマンF - Wikipedia > 1 概要 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%BA%E3%83%9E%E3%83%B3F#.E6.A6.82.E8.A6.81 そこで、等身大ヒーローと搭乗型巨大ロボットという人気があった2つの要素を1つの作品に取り込んだ「小さなスーパーマン ガンバロン」(日本テレビ系 1977年4月3日~12月24日)が登場する事になります。 ガンバロンは小学5年生の少年が変身ポーズを取る事で一瞬の内に強化服をまとった「ガンバロン」の姿に変身し、人間の悪人を懲らしめたり、怪獣並みの巨大な怪物を蹴り倒したりするだけではなく、場合によっては2台の巨大マシーンと1台の小型ジェット機が合体して完成する巨大ロボット「ダイバロン」に搭乗して巨大な敵と戦う事もありました。 変身ヒーローでありながら巨大ロボットにも乗り込むというパターンは、敵との戦いが巨大ロボット一辺倒の巨大ロボットものや巨大ヒーローものと比べて、建物等のミニチュアをセットした撮影所を借り切らねばならない特撮シーンを少なくする事が出来るため、制作コストも幾分かは節約出来ますし、なにより巨大ロボットものと同様にロボットやマシーンの玩具を売る事が出来るため、スポンサーにとっては"うまみ"があります。 【参考URL】 小さなスーパーマン ガンバロン - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3_%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AD%E3%83%B3 このパターンを更に推し進めたのが1978年5月17日から東京12チャンネルなどで放送された特撮ヒーロー番組「スパイダーマン」です。 ガンバロンの姿が格好良さよりも子供っぽい可愛らしさを前に出したデザインで、その敵も稀には人を殺そうとした事はあるものの、実際には殺人を犯してしまうまでには至っておらず、大抵の場合は迷惑な悪戯程度の悪さをするだけであり、「仮面ライダー」のショッカーの様な極悪なものではありませんでした。 それに対し、スパイダーマンはアメリカンヒーローのスパイダーマンの日本版で、デザインは本家のアメリカンヒーローとほぼ同じ(ごついブレスレットをはめているという点のみが異なる)ですし、敵もまっとうな(笑)悪の組織です。 スパイダーマンの敵はマシンベムと呼ばれる怪人で、窮地に立たされると理屈もなく巨大化します。 それに対抗するためにスパイダーマンは「マーベラー」という宇宙船を呼び出し、愛車「スパイダーマシンGP7」に乗って、マーベーラーに乗り込むと、マーベラーを人型形態である巨大ロボット「レオパルドン」に変形させ、必殺武器である「ソードビッカー」を投擲して巨大マシンベムを倒すというのがお決まりのパターンでした。 【参考URL】 スパイダーマン (東映) - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3_(%E6%9D%B1%E6%98%A0) アニメではない実写でありながら、マーベラーからレオパルドンへの変形シーンを誤魔化しをせずに詳細に映像化したスパイダーマンは視聴者に驚きをもって迎えられ、更にその変形を再現した玩具はパズルとしての楽しみもあるため、当時史上空前と言われる大ヒット商品となりました。 只、搭乗型ロボットに乗り込むのがスパイダーマンの様な超人なのでは、搭乗型ロボットの最大の魅力である「もし自分がロボットに乗ったら自分も強くなれる」というカタルシスが半減してしまいます。 ガンバロンも強化服で変身するヒーローで、本体は生身の人間ではありますが、「ガンバロンになれるのは4月3日6時47分6秒47に生まれた主人公だけ」という設定があるため、視聴者である子供達に「自分も強くなれる」というカタルシスを与えるまでには行きません。 そこで、ある意味搭乗型ロボットと同様の「自分も強くなれる」というカタルシスが得られる「強化服を纏う事で強くなる」というパターンを採用した「秘密戦隊ゴレンジャー」(テレビ朝日系 1975年4月5日~1977年3月26日)から続くスーパー戦隊ものの主要な要素に、スパイダーマンから引き継いだ「等身大ヒーローが搭乗する巨大ロボット」の要素も盛り込んで作られたのが、現在まで続くスーパー戦隊シリーズのパターンを確立した「バトルフィーバーJ」(テレビ朝日系 1979年2月3日~1980年1月26日)です。 【参考URL】 バトルフィーバーJ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BCJ また、単独で戦うという違いはあるものの、同じテレビ朝日系で「秘密戦隊ゴレンジャー」と同様に「強化服を纏う事で強くなる」というパターンを採用したメタルヒーローシリーズも、第1作の「宇宙刑事ギャバン」(1982年3月5日~1983年2月25日)こそ搭乗型ロボットを用いていないものの、第2作の「宇宙刑事シャリバン」(1983年3月4日~1984年2月24日)からは巨大ロボットにも搭乗する様になりました。 【参考URL】 宇宙刑事ギャバン - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%88%91%E4%BA%8B%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%90%E3%83%B3 宇宙刑事シャリバン - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%88%91%E4%BA%8B%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%B3 この様に、人気が出る要素を詰め込んでいるため視聴率を安定して得やすいという事と、玩具の中では売れ筋な上に比較的高価な商品となるロボットをはじめとした作中のマシンの玩具を安定して売り続ける事が出来るという、2つの"うまみ"を併せ持つため、スーパーヒーローものと言えばスーパー戦隊やメタルヒーローなどが主流になっているのだと思います。
- Meegeren
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映画業界の斜陽化というのもありますね そのおかげか、子供向け実写作品(特撮含)の枠は次々とアニメやバラエティーにとって代わられていきました 特に東映は「仮面ライダー」から続いた看板枠を大作を突っ込みながらも失ったことで、一人のPDを当時子会社だった東映動画にリストラしました このあたりが起点になりますね 以降、東映特撮は「スーパー戦隊」、「メタルヒーロー」、新規の「仮面ライダーシリーズ」へとPDは代替わりを重ねながら紡いでいっています で、リストラされたPDはどうなったかというと、ビッグタイトルだった「Dr.スランプ」のアニメ化権をGETしたのです。これをきっかけに集英社から次々とヒット作のアニメの話が舞い込み、松本零士アニメのヒットも重なり、「漫画原作の中高生にもウケるアニメ」の傾向に拍車がかかりました 逆にゴールデンタイムの枠を失った特撮は、放送時間帯の都合もあり、視聴者層をより下にシフトし、怪奇、恐怖といったような物は避けざるえなくなりました
- mshr1962
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基本的に言えば、スポンサーになった玩具メーカーの意向が強いのでしょう。 それまではソフビ人形(仮面ライダーのみ変身ベルトにライダーカード)だけですが スーパー戦隊は巨大ロボットで戦うようになり メタルヒーローは多彩なメカが登場してます。 購入自体は大人だけど、ねだるのは子供ですからね。