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テクニクスのオープン。ヘッドブロックによる違い
- テクニクスの古いオープンデッキ「RS-1500U」のヘッドブロックを「RP-2422」に変更したことについての疑問と、オープンデッキの仕様についての質問です。
- 「RS-1500U」は2トラック仕様であり、4トラック2ch再生はオマケであるとの認識です。ヘッドブロックを変更したことで仕様が変わり、4トラック2ch録音・再生が不可能になったようです。
- ヘッドユニットには別売の「RP-2224」「RP-2422」「RP-2224SX」「RP-2422SX」の4種類がありますが、それぞれの特徴について質問があります。また、テープの種類についてもEEテープの使用に関する質問があります。
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No.3 です。お礼ありがとうございます。 本題から外れますが、ま、いいでしょう。 オープンテープでは基本的にノイズリダクションは使いません。 ノイズリダクションを使うならdbx派です。 というか、DolbyだとAまたはSRタイプになるのでしょうが、機材入手困難で使用経験がありません。デッキについているDolby Bは普通に使いますけど。 Dolbyはレベル合わせが必要だけどテープ毎に再生ヘッドの感度を微調整なんて不可能だから録再でレベルが±するカセットテープでも無頓着に使われてるのが実情ですね。 カセットの場合 録音≠再生 が顕著だからそれが受け入れられちゃって、ドルビーレベルの不整合での劣化なんて取るに足りないものなのでしょう。再生側にデコーダーが無くてもイコライザなどでなんとかなる(許容範囲)のと、ハリウッドに採用されたことがDolby成功の秘訣なのでしょう。市場での機材取引は多くないと思います。 dbx も民生用のtype2ですね。基本的にレベル合わせ不要なのがdbxの特徴というか使いやすいところ。 デッキ内蔵dbxではTEAC X-1000RやYAMAHA K-1dを使った事があります。 800M帯30chのアナログワイヤレスマイクにほぼ同機能のノイズリダクション(使用電波帯域を狭くできる為)が使われてますし、方式としては受け入れやすいものです。 しかし、ブりージングが耳につきやすく、一旦耳につくと以後気になってしょうがないという(知覚異常)現象も経験してます。 ブりージングを避ける録音テクニックとしては、ノイズフロアに近い低レベルは使わないように、クリップさせない範囲でできるだけハイレベルで録音というPCM録音と共通するところがあります。 ダイナミックレンジが広くなった筈なのに、逆に録音レベル設定は窮屈になる、ってなんだか変ですねw。これがノイズリダクションの特徴と言えるかもしれません。 dbx MODEL 224 http://aucfan.com/search2/q-dbx.20MODEL.20224/s-mix/ オークションで頻繁に取引されてるようですね。 DOLBY MODEL 363 http://www.sekaimon.com/us/23791/Signal+Processors%EF%BC%8FRack+Effects/221775658045/ 海外通販を利用するしか方法がないようです。 日本向け製品じゃないので、電源の昇圧トランスが必要になる可能性があります。
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- HAL2(@HALTWO)
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御礼、有り難う御座いますm(_ _)m。 A No.3 John_Papa さん、情報、有り難うございます(^_^)/。 懐かしくって涙出そうでした(笑)。 私の最初の愛機、SONY TC101 (下写真) そっくりですね。……これも Level Meter は 1cm × 2cm ぐらいしかありませんでした(^_^;)。 でも、どうも私が探した機首とは違うようです。 Revox か Studer、A70 が出る前の 10 号 Reel を使える機種で、TEAC T9100 があった頃に雑誌では「舶来信奉」のせいか、やたらと誉められていたのですが、T9100 をいぢらせてもらった私は T9100 に感動し、その機種をいぢった時は「SONY TC101 の Stereo 10 号版じゃん」ぐらいにしか思わなかったことからか記憶に強く残りませんでした(^_^;)。 あの頃は NAGRA の Portable 機とか、出たばかりの UHER の Cassette Tapecorder とか、為替のせいなのか、呆れるほど高額で、舶来品は値段に見合う魅力が全く感じられないものでした。 当時の夢の Machine は SCULLY だったので、背伸びして TEAC T6100 を手に入れ、山岳用背負子に担いで学校に持ち込んでは倶楽部名義で借りた機材で生録していましたが、Microphone Amp' はどれも重いし Dynamic Range は狭いし、Fader 絞ると音が鈍るしで SHURE SM58 を SCHOEPS CMC54u とを一緒に使う時は泣かされました……でも CMC54u の音は綺麗だったなぁ(^_^;)。 >現在、オープンをメンテナンスしてくれる所を探しています。……パナソニック本社にオーバーホールのお願いをしましたが、あっさり門前払いでした。冷たいものですね。 Maker は既に生産を終了して年月が経っていますので、部品在庫もなければ技術者もいないでしょうね。 でも Maker を退職された方とか、元 Mantenance の仕事をされていた方等が独立して起業した Garage Shop であれば未だに修理可能なようですよ。 Google 検索で「オープンデッキ 修理」の語を入れただけでも RS1500U の修理が可能な店が数軒 Hit しましたよ(^_^)/ Head は摩耗すると交換せざるを得ず、交換用 Head は既に生産終了して在庫のみの品ですので、予備を手に入れるべきかも知れませんね。……特に Permalloy Head は数千使用時間で新品との違いが判るほど摩耗しますので……でもまぁ使い方によっては Switch 類の方が先に逝ってしまうかも(^_^;)。 私は Camera も趣味にしているのですが、35mm Film Camera の修理は全てこうした Garage Shop になっており、中には Shutter Mechanism が複数の Maker で共有していたことから「NIKON ではダメだった」という修理が「COSINA の Garage Shop で修理可能(^_^)/」なんてものもありました。……Digi'Came' は流石に無理ですが(^_^;)。 >カセットデッキで思い出しましが、「ノイズリダクション」はどうされてますか? オープンの場合は「必要なし」ですか? それともドルビーかdbxとかお使いになられますか? A No.3 John_Papa さんへの補足質問に対する回答で申し訳ないのですが、私は TEAC T80-8 を使う際に Option の DBX Box は借り出しませんでした。 1:2 対数圧縮伸張型の DBX は Pulsive な音が消えた瞬間に「息吐き現象」と呼ばれる「Hiss Noise の立ち上がり」が耳に付くので「大音量と小音量とでの音色感の違いが大きくならない Merit」よりも「息吐き Noise が耳に付く」Demerit の方が大きいと感じていました。 Dolby は Cassette の Type B/C しか使った事がないのですが、帯域分割型の Type A は TEAC T6100 の頃には「夢」の System でしたね。……でも、実際のところ、Mic' Amp' の Dynamic range の方が(滝汗)……。 Tape は SCOTCH 206 と TDK (多分 370) なかり使って MAXELL は 1 度 UD を使っただけで使わなくなってしまったのですが、多分 EE Type ならば Noise Reduction は要らないと思いますよ。……Dolby もどきならば Mixer 出力に Equalizer 噛ませて高域を Emphasize すれば良いだけですし、McIntosh C30~40 の Amp' (Pre' Amp' と紹介される Amp' ですが、実は 15W/8Ω ×2 ぐらいの Power Amp' 回路も内蔵しています) ならば Dolby もどきと DBX もどきを同時にかけることができる上に音色感が McIntosh Sound に統一されて御機嫌なものになるので、秀逸な Effecter と思いましたし……。 素敵な Audio Life を(^_^)/
- iBook 2001(@iBook-2001)
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はじめまして♪ 私も過去にオープンデッキを愛用していました。(TEACですけれど。) まず、オープンテープの録音済み、市販のミュージックテープは、基本的に4Tr/2ch 19cm/sec となっています。(もちろん、例外も有ったでしょう。) このため、この再生機能を持たせておく。というのがオープンデッキの根底に有ります。 この標準仕様ともいうモードは、コンパクトカセットテープに比べてテープ幅が2倍、速度は4倍、つまり消費するテープ面積として8倍の状態と成ります。 レコーディングスタジオ等でマスター録音と言う場合は、より上位の2Tr/38cmが多く採用されました、厳密には違いが有りますが、大まかに4Tr/19cmに比べてさらに4倍のテープ面積を消費する、とても贅沢な仕様です。 さて、プロ現場で高度な技術を持つプロが扱う2Tr/38 この能力を活かせる録音って、一般の人に可能なのでしょうか??? アナログレコードよりも能力が高いので、レコードやFM放送の録音には無駄に成りますし、、、一時期「録音会」などが開催された時代には、多くの録音ファンがデッキを運び込んで、、、と言う事も有ったようですが、、、、、。 テープが数千円から1万弱と高額ですし、通常利用ではオーバースペックですから、2Tr/38cm じゃなく、4Tr/19cm で使いたかったから、ヘッド構成を変更したのだと思います。 (テープ長にもよりますが、1本60分で使い切るか、往復240分(4時間)回せるか、この違いも大きいと思います。さらに低速だと8時間) ヘッドブロックには、4個のヘッドが搭載出来ます。 通常の消去、録音、再生に、もう一つ利用が出来る、という事で、録音&再生のパターンが一つ、別のパターン再生も可能。という事です。 2Trと4Trの録音&再生を求めた場合、2Tr用の消去、4Tr用の消去、2Tr用の録音、4Tr用の録音、2Tr用の再生、4Tr用の再生、と言う具合に、6ヘッド構成が必要に成ります。 つまり構造的に不可能なのです。 EEテープは、コンパクトカセットで言うところのタイプ2、クロムテープとかコバルトテープ、あるいはハイポジションテープと呼ばれた種類で、VHSやβマックスなどのヴィデオカセットテープと同じ種族です。 EE非対応のデッキで利用しますと、録音時のバイアス特性が違うため、おそらくカセットでハイポジテープをノーマルで使ったときと同じように、異質に歪んだ録音と成るでしょう。 また、保磁力が強いので、消去しきれないだろうと思われます。 さらに、録音でも再生でも補正量(イコライズ特性)が違うので、正常に録音されたEEテープの再生でも、周波数特性に大きな変化が出てくるだろう、と想像します。 対応しないテープを使う事に、なにもメリットは有りませんので、無視しておけば良いでしょう。 むしろ、高価なテープを使わない分、4Trでも高速の38で回す くらいでかなり高品位な録再が出来るはずです。 (ただし、38cm/sec に対応しないデッキでは、再生不能なテープになりますので、互換性という観点からも、4Tr/19cmをおすすめします。9.5も、多くのデッキで再生可能と考えられます。) http://audio-heritage.jp/TECHNICS/player/rs-1500u.html オプションに「ポータブルケース」や、「バッテリーケース」などがラインナップされていた、『時代』背景でしょう。 今なら、こんなに大きく重い物を運び出す、、ちょっと考えにくいですものね(苦笑)
- John_Papa
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こんにちは。 良回答が集まってますね。 No.1を補足するなら No.1さんの『写真が見つからない(^_^;)。』って http://www.epoqu-audio.com/?p=82 この子達の事でしょう。 ヘッドブロックは、こちらのWebページの写真ではRP-2224と読めます。RP-2222はミスタイプですね。 http://knisi2001.web.fc2.com/rs-1500u.htm Record,Play Head Block - 2Tr.Erase 2Tr.Rec. 2Tr.Play 4Tr.Play という意味でしょうか。 それにしては、3年遅れで発売された4Tr機のTechnics RS-1506Uのヘッドブロックが、RP-2422で上のルールに全く従ってないですけど。 SXはTechnicsではセンダストヘッドの事です。センダストも高級カセットデッキやビデオ用に開発された素材のおすそ分けです。オープンデッキのヘッドはサイズ的に余裕がありますので、高磁束のセンダストを使う必要は無いですが、市場では高級イメージが定着してましたので。 参考URL:センダストヘッドの物性 http://movie.geocities.jp/w_vhs/w-vhs_museum/1b2/2/c.html 丁度、カセットテープとカセットデッキの劇的進化の時代で、オープンテープにもその恩恵が回ってきて、ほぼ同じバイアス・EQで使えるスタンダードテープもダイナミックレンジがどんどん上下に広がり、テープの高域感度も上がって、テープヒスも減りました。 カセット同様にノーマルのままのバイアスとイコライザーでは特性を発揮できないテープ(EE)も開発されます。テープバイアスやEQもTechnics RS-1500Uのようにスイッチで切り替えたりユーザー調整(DENONとか業務用はその度に度毎にユーザー調整)すればダイナミックレンジも周波数レンジも広い録音ができます。 2TrによるSN比3dBアップの特性なんて、テープ品質の向上で簡単に塗り替えられてしまったのです。 消去・録音・再生の3ヘッドでないとバイアス・EQ調整ができません。 バイアス・EQは録音ヘッドのコントロールですので、再生には関係がありません。 尚、EEテープは再生側のイコライザも切り替えます。しかし19cm/s以上では可聴外になりますので聴感上変わらないと言っても良いですけど。9.5cm/sノーマルポジションでは11KHz以上が若干盛り上がる事になります。 私の使ってたデッキではバイアス・EQの調整無しに使うという前提がない(海外の録音テープにノーマルテープという概念が無かったように思います)ので、EEテープをノーマルポジションで使うとどうなるかというカセットテープ的な発想も考えた事もないですが、調整の経験から察すると録音が音量低下してハイ上りというアンダーバイアスな音になり、EEテープのポテンシャルを発揮できないでしょうね。 テープが進化すると、デッキのマイクアンプ等電子回路のノイズがウィークポイントになりました。ので、私はデッキのアンプを使わずマイクアンプ(当時のミキサーはやたら重かった。これでどうにかCD並みのダイナミックレンジ)と、バイアス・EQ調整用の発振器と共に携行してました。もちろん、それに見合うローノイズなコンデンサマイクやその電源も。(仕事でしたから) 電子回路の特性は、高級カセットデッキも2Tr38オープンデッキも変わらなかったと思います。もちろんカセットデッキではノイズリダクションを使ってのダイナミックレンジという事になりますし、テープ走行の安定性はそのまま再生音に現れていたとは思います。 オープン用にはメタルテープは発売されませんでした。オーディオ産業が斜陽になり磁性体技術は方向を変えコンピュータのハードディスクに活かされて行ったものと思います。 ということで、コンシューマ用のテープデッキでは録音テープの進化に追いつけず、4Tr機との違い(テープの能力)を活かすことが難しかった。と言えるでしょう。 特に生録とか片道使用が必須である切り貼り編集をするのでなければ、当時のオーディオの常識からすれば十分なSN比と品質であり、同じテープで往復倍の録音時間の4Tr機を選択した人も居たでしょうね。 テープのポテンシャルを最大限引き出せるバイアス・EQ調整がなく、テープポジション切り替えで割り切るのですから、2Tr38にこだわる理由も無いだろうと思います。 2Tr専用の再生ヘッドが付いていて2Trネイティブ再生ができるだけでもポイント高いと思います。これは、2Tr録音も4Tr録音も所有する人がヘッドを変えることなく再生できるメリットがありますね。 録音テープに対する2Trと4Trのヘッドコアの位置関係を図にしてみました。かつてはこんな図もそのあたりに有ったのですけど、今はまともな図がないですね。 実際の録音は磁力線でします。ヘッドコアの中央に縦に数ミクロンの見えないスリットがあり、そのスリットから漏れる磁力線でテープの磁性体を磁化する為、実際にはトラック外に滲みます。左右のコア(トラック)間が開いているのは、録音する際の干渉を少なく抑える為です。2Trと4Trには重なる部分があり音は出ますけどトラックの互換性が無く、ノイズが多かったり左右のバランスが悪かったり逆再生の音がミックスされたりで、十全な音にはなりません。
お礼
でたー! ルボックス!! やはり、最後はここに行くのでしょうかねぇ。ということは、スタジオでは当然「スチューダ」ですよね。興味深いです。それから、「ヘッドブロック」。そうですね、明らかにRP-2224の誤りですよね。また、ヘッドは、オープンの場合「SX」にこだわらなくとも良いのが分かりました。もともとはカセットデッキ用ですものね。 カセットデッキで思い出しましが、「ノイズリダクション」はどうされてますか? オープンの場合は「必要なし」ですか? それともドルビーかdbxとかお使いになられますか? 実は、いま。単体でドルビーを探しています。でも必要がなければお金のムダですよね。あと、トラックを丁寧に図解してくださり有難うございました。たしかにカブってますね。また、4トラのLRが、隣り合わせのトラックを使わずに、ひとつトラックを開けてるのが、大発見でした。
- 4810noja
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再生は、2トラ・4トラともどちらのヘッドブロックも可能。そのうえで録音は2トラか4トラかで、ヘッドブロックが選択ができという認識です。 当時は、オープンのミュージックテープは2トラも4トラも発売されていたので、どちらも再生できなければ困る場合が生じます。もしくは、他の愛好者とのテープのやり取りでも不都合ですよね。 で、質問者さんの手元には2トラ録再から4トラ録再に替えてしまったオープンがあるわけですね。 2トラのデメリットとして、再生なり録音なりが終了したら一々巻き戻さなければいけないんです。使った人ならわかるんですが、複数のメーカーのテープを持っていてリールのメーカー名とテープが一致しないとか、プログラムタイトルと違うテープに入れ替わったなどという大問題が起きかねません。そういう意味で使いづらい面がありました。 それから録音ソースの問題。生ロクならともかく、FMあたりを録音するぐらいだと4トラでも十分すぎる性能です。4トラなら往復して使用が終われば元のリールに戻ります。 2トラは片道しか使えないというランニングコストも無視できません。 おそらくそれらのことがあって4トラ録再に交換されたのではないでしょうか。 センダストタイプのSXヘッドですが、硬くて摩耗に強く、飽和磁束密度が高いという記憶があります。より高音域の録音レベルに余裕があるということだったと思います。 EEテープはノーマルテープよりハイバイアスで録音したはずです。デッキにはEEポジションがあり、録音時はバイアスとイコライザも変わったはずです。 ノーマルポジションで録再すると、EEテープにとってバイアスが軽めな分高音が強い、いわゆるハイ上がりに聞こえるので、デッキにEEポジションがなければトーンコントロールで調整しました。 EEテープによるデッキへの影響は特になかったです。メタルのオープンテープは発売されなかったようです。
お礼
確かに4トラックは、時代の要求だったのかも知れませんね。
- HAL2(@HALTWO)
- ベストアンサー率53% (2340/4388)
昔 TEAC T6100 を愛用し、Studio では T80-8 を借り出して生録をやっていました(^_^)/ >これって、完全に2トラック仕様で、4トラック2ch再生はオマケという認識で正しいのでしょうか? はい、その通りです。 2 Track と 4 Track では音楽信号で Tape を磁化させる幅が異なりますので、各々に専用の Head が必要となるのですが、Open Reel Tapecorder の所有者には 4 Track 録音した Tape と 2 Track 録音した Tape を混在して所有する人が少なくありませんでした。 特に FM Air Check と呼ばれた FM 放送を Open Reel Tapecorder で録音していた頃の人達は 4 Track 3.75ips (inch per second) や 7.5ips で録音した Tape を持っていますので、2 Track 7.5/15ips の Tapecorder を購入しても再生するには Head Block を交換しなければなりません。 Head Block を交換で Head の高さが 1mm でも狂うと録音再生 Level が大きく変わってしまう Analog 精密機器ですので、再生のためだけにいちいち Head Block を交換しなくても良い機器であれば「便利」というわけですね。……私のように 1/4inch 2 Track Monaural から録音の世界に嵌まり、1/4 inch Tape 2 Track または 1/2 inch Tape 8 Track 以外の Tape を持たなかった者には不要な仕様でしたが……。 >そこで少々質問があるのですが、詳しい方おられましたらご教授願います。「RS-1500U」も「RS-1506U」もそうですが、条件により、録音しか出来ないって、どんな意味があるのでしょうか? Tape Recorder は Tape に対して (1):消去 (前に録音されていた信号や Noise によって乱されている磁気表面を綺麗に整理する) (2):録音 (信号で磁気表面を成型する) (3):再生 (成型された磁気表面を読み取る) の手順を踏まねばならず、安価な Tapecorder では (3) を省略して「録音時は『録再 Head』を『録音』に用いるので Tape からの再生ができず、再生時は『録再 Head』を再生に用いるので Tape への録音ができない」というものになります。 3 Head 構成を採るのは「録音 Head で録音された Tape の磁気信号を直ちに別の再生 Head で再生することによって Tape に録音されている『音』を確認するため」なのですが、録音と再生を 1 つの Head で兼用する安価なものはこれができません。 Tape に録音すると『音』は「サーッ」という Tape Hiss Noise が乗ったり、録音 Level によって「歪感」や「高域の Responce 感」が変わるものですので、常に Level が変動する『音楽』の特徴に合わせて録音 Level を敢えて「高めに設定したり、逆に低めに設定したり」といった調整をしますで、こうした技を駆使する者にとっては「Tape に録音された音をその場で聴くことができる 3 Head 構成のもの」が必要になります。 例えば高域の伸び感を重視する弦楽器曲では Tape Hiss Noise が高めに感じられても高域の伸びを重視するようやや録音 Level を低めに取る ……高域は多少詰まっても迫力のある Compression 気味の音に録りたければ録音 Level を高めにしてするといったように、何でも Peak 録音 Level を一定に揃えれば良い音で録れるというものではないのです。 Cassette Deck 時代の人には信じられないかも知れませんが、Open Reel Tapeって録音 Level 幅に余裕があるので、Level Meter の動きはあまり気にせずに……振り切らねければ良いというぐらい(笑)……Headphone で同時 Monitor 音を聴きながら Level 調整を行いますので、昔の Revox 社製 Ope Reel Tapecorder の Level Meter なんて電源 Switch ぐらいの大きさしかないものもありました(笑)。……ううう、写真が見つからない(^_^;)。 こうした調整による音作りは録音回路の出力を再生回路に直結して Headphone 出力に出す安価な 2 Head Model では「Tape に記録された音」を Monitor できないことからできないことになります。……Peak Level を一定にして録るだけの人には 2 Head Model でも支障はないのですが……。 私は Tape の選択と Bias/Equalizer 調整を常に行う時代の者だったので Cassette Tapecorder も Bias 微調整ができて DBX まで付いている MARANTZ PMD430 を愛用していました。 http://megascoop.com/marantz/marantz_pmd.html Head 部は U 字状に曲げた磁石の S 極と N 極との間に磁性体を塗布した Tape を走らせることによって、磁石が作り出す大小の磁力 (信号) を Tape 上の磁性体に移し込む (再生時はその逆) 動作をしているのですが、この S 極と N 極との間隔 (Gap) は Tape 磁性体の厚みや材料及び Tape の走行速度によって最適な距離が決まっていますし、録音と再生とでも最適距離が決まっています。 例えば 15/8 ips の Tape 速度を持つ Cassette Tape での録音 Head Gap は 4μm ぐらい、一方、再生 Head は 1μm ぐらいですね。 録音と再生を兼用 Head を用いる安価なものは Gap 幅を 1.5μm ぐらいの妥協値にしていますが、当然のことながら性能は録音 (4μm) と再生 (1μm) との 2 つに分けた専用 Head に劣ります。……1/4inch 2 Track 15ips Open Reel だと録音 Head Gap は 8μm ぐらいではなかったかと思いますが忘れました(^_^;)。 Open Reel Tapecorder 環境って Tape や Microphone を含めて何十万円も投じねばならない高価なものですので、多少使い勝手が悪くても「少しでも高性能な状態」で使いたいものですが、オマケの Head を 1 つ加えたところで性能には影響がなく、値段も大差ないので、RS-1500U/1506U では便利さを提供したわけですね。 >最後に、テープですが、普通のノーマルテープと「EEテープ」があったと思います。(メタルは分かりませんけど) EE非対応のデッキでEEテープを使ったらどうなりますか? まさか壊れはしないとは思いますが、何か不都合を生じますか? EE Tape とは Maxell 出していた Type II 仕様の Extra Efficiency ですね。 Cassette Tape で言う Chrome Tape と同じ規格のもので、Maxell は Chrome ではなく Cobalt で実現していました。 RP2422 Head Block でも RS-1500U の Bias/Equalizer Position を Type II にすれば、問題なく EE Tape を利用できます。 Chrome Tape は Ferrite Tape (Type I) よりも磁性体硬度が硬くて Head 摩耗度が大きいので Type II Tape が出た頃には Head も高硬度の Ferrite Head や Sendust (Fe-Si-Al 合金) が開発されたのですが……RP-2224SX/RP-2422SX が Sendust Head……RP-2422 Permalloy Head でも Head 摩耗速度が速まるだけで、特に問題はありません。 ただし、音色感は SX Head とは異なります。 上記「曲調によって録音 Level を変える」とか「連続可変型の Bias/Equalizer Controller を用いたり Tape の選択を変えることで音色感を変える」技を使う者にとっては Head による音色感の違いも考慮しますので……。 現代のように Computer 等の Digital Effecter でかなりの範囲で「性能を損なうことなく」音色感を変えることができる時代ではなかったので、Tape の選択や Bias/Equalizer での事前調整を気にしたのですね。……Flim 写真時代と PC で色調整できる Digi'Came' 時代との違いみたいなものです(^_^;)。 素敵な Audio LIfe を(^_^)/
お礼
非常に参考になるご回答をありがとうございました。かなり勉強になりました。 私は、オープンリールは3台目ですが(Akaiを2台潰しています・笑)、テクニクスは初めてなので緊張しております。何しろ、ヘッド周りをゴソッと交換できてしまうのが画期的ですよね。なんという大胆さ.....。 こうなると、人間おかしなもので、他のヘッドユニットも欲しくなりますよねぇ(笑)。煩悩のかたまりですから(笑)。 仰る通り、オープンでは、イコライザーとバイアスの補正は常に考えていましたが、レベルについては、「ま。こんなもんでいっかぁ」みたいな。ほんと、針が振り切れなければ良しでしたねぇ。やっぱり、オープンは懐が深いですね。 最近はオープン使っている人、どのくらいいるのでしょうか? 深夜に、好きな曲をオープンで再生すると、心が和みます(歳ですかねぇ)。あの、リールが回転してるのを、飽きもせず眺めています。 あ。そうそう。この前、若い方が家に来られてこんな事いってましたよ。「これ、映写機ですか?」。きっと見たことないのでしょうね。時代はブルーレイですものね。 私も歳ですし、オープンも歳です。こうなると、いつ壊れてもおかしくない状況で、現在、オープンをメンテナンスしてくれる所を探しています。どこか、心当たりございませんでしょうか? 実は、昨日、パナソニック本社にオーバーホールのお願いをしましたが、あっさり門前払いでした。冷たいものですね。
お礼
素晴らしい経歴ですね。感服しました。 私もカメラも好きで、「M3」か「Nikon SP」で、よくスナップ撮っていました。考えれば全部、レンジファインダーですね(笑)。 そして「ナグラ」ですか! いよいよ来るとこまで来ましたね(笑)。当然私も憧れでしたよ。高すぎて買えませんでしたけど。あれこそ精密機器の結晶。前人未到の頂点だと、今でも思っています。 あ。そうそう。まさに仰る通りで、メーカーでOHを断れても、OBがいますものね。盲点でした。私も検索してみますね。また、ヘッドについては、今のうちに「別のヘッドブロック」を押さえた方がいいかも知れませんね。 最後に、ドルビーですが、変なもの買う位なら、自分でハイ上がりの回路を組むか(再生時に反転させればいいわけですから)、「パラメトリックイコライザー」を使うのも手かも知れませんね。「パラメトリックイコライザー」なら中心周波数、バンド幅、ゲインを、かなり厳密に調節できますので。今度やってみますね。 成功すれば、自分オリジナルのドルビー完成!ってとこでしょうか。「グライコ」は失敗するでしょうね。必ず隣の帯域とカブりますから。