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バス課題のコツ

芸大和声一巻を独学でやっています。 バス課題のソプラノ配置をIかIIIかVにするかでその後のメロディーが変わるのは分かりますが、どうも見極め方が分からず、当てずっぽうになってしまいます。。 開離か密集かも適当にやっているので単調なメロディーになってしまいます。 どなたか和声学に詳しい方、分かりやすく教えて下さると嬉しいです! お手数ですが宜しくお願いしますm(_ _)m

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回答No.1

3月に質問された方でしょうか? なるべくメロディーがよくなる解答を考えるのがよいと書きましたが、第1巻のレベルでは使われる和音の種類も限られており、和音同士の接続も標準的な方法の習得が第一義ですので、それほど大きなメロディーの自由さはありません。規則通りの進行をしなければならないので、どの音から始めてもあまり抑揚のないメロディーしかできない課題もたくさんあります。また、最後の小節のソプラノは主音で終わるのが原則なので、そこで主音に導くことができない進行も選択肢からはずれます。この段階での主目標は、正しい和音の連結法、声部進行の処理の習得なので、メロディーを過度に気にする必要はありません。実際、模範解答集の解答例でも、メロディーが平坦なものはかなりあります。 もちろん、そういう制約の中でも、よりメロディーらしいソプラノ声部が書ければそれに越したことはないのですが、最初の和音だけで見極める方法などはないので、I度音、III度音、V度音それぞれで始めて比較するしかないのです。理想的なのは、各和音同士を連結する場合の声部進行の規則を完全に覚えて、ピアノの鍵盤上でいろいろな調ですぐ弾けるようにしておき、バスの声部だけを見てピアノの鍵盤上で上三声を付けて弾けるようにすることです。鍵盤上で、ソプラノを異なる音から始めて先の方まで弾いてみて、一番良さそうなものを書き取っていくのが一番早いということです(もちろん、始めの方はよいメロディーでも、音域や声部進行の制限のために途中で先に進めなくなって、結局使えない、ということもあり得ます)。しかし、この方法はかなりの訓練が必要になります。そこまでやるかどうかは、和声の学習の目的や目標が何なのかによります。全3巻の学習を目標としているなら、五線に書く前にある程度鍵盤上で和音連結ができるようにする方が将来のためにはよいですが、そこまでの目標でないのなら、多少面倒でも、何通りもの解決法を楽譜に書き出してから比較するしかないでしょう。 開離と密集についても、ソプラノの開始音が同じ音であっても、開離か密集かによってあとの方の可能性が変わってきます。これも両方やってみて比較選択するしかありません。それから、一つの課題全体を開離か密集のどちらかで通すのではなく、VIの和音のオクターブ配置を転換点にして、開離から密集へ、またはその逆へ移行することでも全体のメロディーが変わってくることがあります。もちろん、移行しない方がよい結果になる場合もあり、どちらがいいという原則はありません。 開始音にしても配置にしても、最初のうちは、そうやってすべての可能性を書き出して比較し、経験的に慣れていくしかありません。 なお、メロディーを良くするために標準外の配置や進行を使う場合もありますが、これは教科書を読んだだけでは習得できません。レッスンで教師から添削を受けながら経験を積むしかないので、独学の場合はそこに少し困難があります。模範解答集には、そういう例外的な処理や解説がありますが、これを買ってしまうと、難しい課題に当たった時につい最初から見てしまうので、お勧めしません。 私の所有している版は古いものなので、ページ数が一致するかどうかわかりませんが、41ページの課題9はやったでしょうか。この課題の3番と5番について、巻末の補遺3の(3)、107~108ページに、どのようにするとより自然なソプラノの旋律線が得られるか、単調な解答例と優れた解答例の比較で示してあります。ごく短い解説しかありませんが、優れた解答になる原因がどこにあるか、よく比較してください。先ほど書いたように、最初の小節だけを見て見極める方法はないので、そのようなことはどこにも書いてありません。とにかく書き始めてみないことにはわからないのです。熟練者の場合も、頭の中でいろいろな解き方を素早く想像して選び出しているので、単にスピードが違うというだけで、比較せずに最初から見極めているわけではありません。経験を重ねるしかないのです。

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