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F値の小さな明るいレンズ
良く、タイトルのレンズ(の方)が良いと言いますが、 F値の少し大きなレンズで、性質的に暗くなる分をシャッター速度を遅くして撮る、 と言うことで光を多めに取り入れる(3脚使用)ようにすれば、 同等の明るいさわやかな写真が撮れる、と言う理屈は合いませんか? 私はコンデジ使用なので、実感的な知識はありませんが、 本を読んでて疑問に思いました。 なぜそんな面倒なことを考える?とか、普通に明るいレンズを使え、とかそう言うことではなく、 原理とか理論が知りたくて質問しています。 よろしくお願いします。
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出来上がった写真の明るさ「だけ」を追求するなら、F値の大きなレンズでも大丈夫です。質問に書かれている通りで、絞り開放の時のF値が大きくて、もっと開けたいと思った時には、シャッタースピードを落とせば良いです。もっと言うなら、今時のデジタルカメラなら、ISOを上げれば良いなんて選択肢もあります。 多分、質問の内容からすると、写真を同じ明るさにするだけなら、絞りを絞れば、その分、シャッター速度を落とせば良い。という事は理解されているのですね。 じゃ、F値は何に響いてくるのか? まぁ、わかりやすいポイントは、絞りを絞ればシャッター速度は落とさなければならない。シャッター速度をあまりに遅くすると、手ぶれ・被写体ぶれが起こりやすくなります。手ぶれは三脚で防げますが、被写体を固定する方法は当然ありません。F値以上に絞りを開けることは出来ませんから、それ以上のシャッター速度は稼げない。暗い環境では、これが結構効いてきます。 次ぎに、写真を一定の明るさにする為の絞りとシャッター速度の組み合わせはたくさんあります。絞りを絞ればシャッター速度を遅くすれば良いし、その逆もOKですから、これは理解できますよね。じゃ、そのたくさんの組み合わせの写真は、全部同じ写真か?というのが問題です。明るさは同じです。でも、他の点で違うことがあるのです。 ひとつには、シャッター速度を速くすると被写体は止まって写ります。シャッター速度を遅くすれば、動く被写体は流れて・動いて(ぶれて)写ります。この表現の典型例は、滝や川の流れを撮影した写真です。シャッター速度によって、全然違った絵が出来上がります。 もう一つは、絞り側です。絞りを開いて撮影すると、背景がぼけます。逆に絞りを絞って撮影すると背景もはっきりと写ります。当然、出来上がる写真の印象は全然変わります。 こういう事があるので、一眼レフなどの高級機では、絞りかシャッター速度のどちらか片一方は自分で数字を指定して、もう一方は自動でカメラに決めてもらう、絞り優先モード・シャッター優先モードという半自動モードとシャッター速度も絞りも自分で決めて、露出計を見ながら調整する全手動モード、そして、適当なシャッター速度と絞り値で撮影するプログラムモードの4つのモードが最低限付いています。更に、スポーツモードとかポートレートモードとか用途別のいろいろなモードも付いてくる機種もありますね。これは、絞りやシャッター速度が明るさを決めるため「だけ」に使うものでは無いからです。このあたりが感覚的に理解できて、半自動モードが使えるようになってくると、写真の表現の幅がぐっと広がってきたりします。 最後の手段、ISO。これは、絵には影響しません。ただし、画質に影響します。ISOは低い方が綺麗に写ります。上げるとだんだん、ざらざらした感じの写真になります。これに関しては、ISOの高い方の写真が絵的に良いという人はあまりいないようで、このざらざら感を最小限にすべくカメラメーカーは頑張っていますし、ソフトで補正するための画像ソフトも結構あります。 さて、絞りは開けることが「良い」と言う問題ではありませんから、その意味では、F値が小さくても別に問題は無いわけですが、F値が小さければ、その分絞りを開けて撮影することも出来ますから、写真を作る上での選択肢が増えます。いつも使うかどうかは別として、選択肢が増えることは、良いことです。 ですから、F値は大きいより、小さいレンズの方が、使い勝手は良いです。 さて、ここからは、メーカーさんのご都合です。F値の小さいレンズの方が先の意味で良いレンズとしますと、当然、F値を小さくした方が良いでよね。でも、F値を小さくするのは実は結構難しいんです。折角苦労してF値を小さくして良いレンズとして売ろうとしているわけですから、ついでに、高級なガラス素材を使ったり、F値意外の様々な性能の数値も同時に頑張って良いものを仕上げます。そうすれば、より高く売れますからね。という動機により、F値の小さなレンズというのは、値段は高く、そして、高級なレンズが多いです。(単に、多いだけです。実は世の中には外れと言われるレンズも・・・・逆に最高のコストパフォーマンスと言われたレンズとか・・・ていう例外事例も結構あります。) こんな感じで、ボンヤリと理解できますでしょうか。
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その論理で間違いないですよ。 F値の明るいレンズは高額の上位機種が多くレンズ性能そのものが違う、 または手ブレ補正機能があるとかないとかといった基本性能、機能面は いったん横においておきます。 F値の暗いレンズでも、その分シャッター速度を遅くしてやって 露出に破綻さえきたさなければ、それはそれでいいんです。 実際、上級レンズではなく普及レンズではそうやって 撮影している人がほとんどですから(オートで撮影すれば カメラが勝手にそういう設定にしますからね)。 ではなぜ明るいレンズが良いかというと、開放F1.0とF2スタートだったら F1.0レンズはシャッター速度は(条件にもよりますが)最高速で 切れる可能性は高いです。F2のレンズだと(これも条件にもよりますが) 最高速の半分くらいの速度でしか切れない可能性はあるわけです。 それぞれ1/8000や1/4000といったかなりの高速シャッター域だと大差ない、というか 大した問題でもないし、この速度域まで行った画像をそうたいそうに論じる 意味もありませんけど、1/16、1/8あるいはそれ以下の速度までなってくると 手ブレ、被写体ブレといった問題が出てきますよね。 周辺露光の関係上、可能な高速シャッターが暗いレンズだと最初から低速に なってしまうんですよね。 遅い速度域になった際に、写真として成立するか、撮影がスムーズに出来るか、 といった問題が出てきます。 つまり明るいレンズの方が選択出来るシャッター速度が増え、 結局それが表現の幅(撮影の幅ではない)を広げるわけですね。 またF値が明るいことによる開放近辺の背景ぼかし撮影など 意図した表現の幅も広がります。普及価格ズームレンズなどは F3.5とか4スタートが多いので夕方から夕暮れ時の撮影だと シャッターを遅くせざるをえないし、そうなると手ブレ、 被写体ブレがどんどん出てきます。明るいレンズに比べて暗いレンズは ノッペリした写真になる傾向もあります(被写体深度などの問題で)。 いろんな意味で不利になります。 なんでもいいから「写す」「写ればいい」ってだけなら、 暗いレンズでシャッター速度を遅くして露出アンダーもオーバーも 出ない状態で撮ればいいだけですけど、ちょっと表現したいとか1UPした 写真を撮りたいとなると、暗いレンズではどうしようもないわけです。 そういう意味では高額だけどレンズは明るい方が良い、とされています。 (F1.8の単焦点っていう安いレンズもあるので一概に全部が高額とは 言えませんけどね)。
お礼
なるほど。 シャッターが速度・最高速を出せるかと言う点は大きいですね。 私は、想像での疑問でしたが、実際の現場だと動いているものも 撮るでしょうし、そうなると暗いレンズだと速度が出せないケースが不利になるんですね。 夕暮れなんかは、手ぶれもそうなんですね。 >つまり明るいレンズの方が選択出来るシャッター速度が増え、 > 結局それが表現の幅(撮影の幅ではない)を広げるわけですね。 なるほどですね。 安いものでも設定でなんとかなる、と言うばかりじゃないんですね。 やはり、それ相応の存在意義があるものですね。すごい。 明るいレンズの方が優れているのが良く理解できました。 いろいろ勉強になりました。ありがとうございました。
>原理とか理論が知りたくて質問しています さわやかに感じるかどうかは別にして、その写真を見て大多数の人が違和感を感じない明度というのは一つの基準になります。 それを実現するために必要な光の量を例えば「10」としましょう。 写真撮影における光の入り口・受光手段は3つあって、それがレンズの絞り(f値で表される)・シャッターを開ける時間(シャッタースピード)・感度(ISO感度)です。 仮に「10」の光が必要だとして、それを実現できるなら「手段は自由」というのが基本です。 つまり〈絞りで1・シャッタースピードで5・感度で4〉でも〈絞りで4・シャッタースピードで4・感度で2〉でもいいのです。 ただ、これはあくまで明度だけを考えた理屈であり、実際には… ◎絞り:ピントを合わせた場所を基準に“くっきり見える範囲(奥行)”に影響が出る ◎シャッタースピード:ブレる・ブレないに影響が出る ◎ISO感度:数値を上げるほどノイズが顕著になり、画質に影響が出る という性質があり、「手段は自由」といってもやりくりできる範囲が案外狭いケースも多く、あちらを立てればこちらが立たず状態に陥ってみんな悩むのです。 これは写真を撮っていると、結構頻繁に訪れます。 >性質的に暗くなる分をシャッター速度を遅くして撮る、と言うことで光を多めに取り入れる(3脚使用) 〈レンズ(絞り)では調整が及ばない → その分をシャッタースピードでカバーできるよう設定する → その代償としてブレを誘発する可能性が増すので三脚で補う〉 ということを仰られているのであれば、その理屈は正しいも正しい、的確に的を射ています。 というか、実際に直面することが比較的多いケースかと思いますので、その理屈に辿り着いた人と辿り着いていない人では結果が大きく異なります。
お礼
なるほど。 「あちらを立てればこちらが立たず状態」と言うのがあるんですね。 それを少しでもカバーできるのが、 それなりにお高いレンズ(カメラ)になってくるのでしょうか。 せいぜい、露出+-しか細かい操作の出来ない安いコンデジとちがって、 一眼のカメラは、操作が複雑で頭をかかえるところも面白そうですね。 うまくいったときなんか。 >その理屈は正しいも正しい、的確に的を射ています。 ありがとうございます! 以前、love-shutterさんからのアドバイス通り、露出の勉強から始めて、 コンデジとは言え、カメラが面白くなってきたので、 少しずつ基礎だけでもと勉強しております。 知るほどにカメラって面白いものですね。 一つの理屈に辿りつけたようで嬉しく思いました。 love-shutterさんのおかげです。 ありがとうございました。
- fjdksla
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写真に残すのは、光の量で決まるので・・・ 明るいレンズで早いシャッタースピード・暗いレンズで遅いシャッタースピード なら、同じような明るさの写真を残す事ができます。 しかし、記録に残すだけならそれでも良いのですが・・・ スポーツの様な早い動きは画像が流れてしまいますし・・・ F値の大きさで「ピントの合う範囲」(被写界深度)が変わってきます。 自分の意図した写真を撮るには道具も選ばないと・・・という事です。
お礼
なるほど! F値の小さなレンズは高いと書いてあったのですが、 そっちを使う理由はちゃんとあったのですね。 勉強になりました。ありがとうございました。
- yota2014
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ここが分かりやすく説明しています http://www.dejikame.net/aa-shokyu.html
お礼
いいサイトですね。 ぜひとも読ませて頂きます。 ありがとうございました。
お礼
なるほどですね。 F値の小さなレンズは高いと書いてあったのですが、 じゃあ、質問のような方法なら安いのでもいいんじゃないのか? と単純に思いましたが、撮るもの(静動によって)への利点や、 撮られた表情が全然違うというのも読んでてすごく理解できました。 「選択肢が増える、使い勝手が良い。」のもうなずけました。 やっぱり、良いレンズとされているのは使い勝手が違いますね。 まだ基礎の基礎しか知識がありませんが、 2週間くらい前だと、ご解説があまり理解できなかったかもしれませんが、 ボンヤリどころか、今はちゃんと?理解できて(個人的に)うれしく思います。 奥深い事を分かりやすく書いてくださったので読み入りました。 大変勉強になりました。ありがとうございました。