>> カ-トリッジ式と瓶の中のインクを利用するのでは、どちらが使いやすいですか //
基本的にはカートリッジ式の方が良いでしょう。というか、万年筆にハマると吸入式に流れる人が多いですが、実用品として考えると不便なので、少なくとも「どちらが良いか」と質問する人には、吸入式は敷居が高いです。
カートリッジ式のメリット、デメリット
・インクの補充(交換)が簡単
・補充用のインクを持ち歩きやすい
・補充時にペン本体や手を汚しにくい
・すこし割高
・選べるインクの種類が少ない(基本的にメーカー純正品のみで色も少ない)
・コンバータを使えば事実上どんなインクでも使える
吸入式のメリット、デメリット
・様々なインクを自由に選べる(ただし粘度などが合わないと上手く書けない可能性もある)
・すこし割安
・補充用のインクの持ち歩きが難しい
・機構が複雑なので乱暴に扱うと故障する
・吸入時にペン本体や手を汚しやすい
・吸入時に瓶の底にペン先を当てて痛める可能性がある
・タンク内の完全な洗浄は難しいのであまり頻繁に色を変えたりできない
>> カ-トリッジ式では書いている時にでなくなり容器を押すとでてくるのですけどこれは正常なのですか //
異常です。点検に出して下さい。ペン先、ペン軸が正しく調整されており、メーカー純正のインクカートリッジを使っている場合は、カートリッジが空になるまで、掠れることなくインクが出続けます。
もし、「筆記中に」ではなく、「考え事をして筆が休んでいると、書き出したときに掠れる」という意味であれば、問題はありません(キャップをして乾燥を防げば良い)。
考えられる原因としては、
・ペン先やペン軸が歪んでいる
→ メーカーもしくは専門店での点検、調整が必要です。そのまま使い続けると痛みが酷くなる可能性があります。
・汚れが溜まっている
→ カートリッジを外し、ペン先を水道水で洗った後、水に一晩漬け置きします。これで治らなければ分解清掃が必要なので、メーカーか専門店に出して下さい。なお、洗剤等は使ってはいけません。超音波洗浄器等もお勧めしません。
・純正以外のインクを使っている
→ 上記と同様に清掃した後、純正のインクを使って下さい。
なお、カートリッジで販売されていないインクを使いたい場合は、コンバータを使用します。使用済みのカートリッジに注射器などで補充する方法もありますが、再使用を想定した作りではないのでインク漏れなどが起こりやすくなります。カートリッジ式専用の万年筆なら仕方ありませんが。
>> どこのメ-カでも共通で規格に違いはないのでしょうか //
国内メーカーの場合、大手各社(パイロット、セーラー、プラチナなど)は互換性がありません。中小メーカーの場合は、これら大手のいずれかのカートリッジを使うのが一般的です。
海外メーカーの場合、例えばヨーロッパでは共通規格があります。ただし、相性のようなもので上手くはまらなかったり、インク漏れが起きやすかったり、インクの粘度の違いなどでフローが悪くなったりするので、基本的には純正品を使った方が確実です。
以上のほか、メジャーな規格と互換性のあるインク専業のメーカーもあります。
>> 実用的な万年筆とはどのようなら使えそうですか //
ちょっと質問の趣旨が分かりません。
国内大手の万年筆なら(漆塗りとかのコレクターズアイテムを除いて)どれでも実用的です。性能や品質には全く問題ないので、予算に応じて選べば問題ありません(もちろん筆記感の好みは異なるので、可能な限り試し書きをしてから購入するべきですが)。
海外メーカーだと、たとえばペリカンのペリカーノジュニアなどは定評があります。日本語を書くにはやや太いですが、たっぷりインクが出るので万年筆らしさも楽しめます。
しかし、カーボン複写紙や、水平より上に向けて書く場合など、そもそも万年筆が使えない用途もあります。というか、「万年筆にしかできないこと」というものがないので、実用性という観点では万年筆そのものが趣味の筆記具ですね。
お礼
ありがとう