広辞苑での「IMF」の説明に、『国際収支難に陥っている"加盟国"への短期資金の融資』という言葉があります。
国語辞典でさえ書いてありますので、事典類なら必ず書いてあるでしょう。
融資は、加盟国限定ですね(とは言っても、2009年8月現在186ヶ国加盟なので、事実上どの国でも?)。
実際、IMFから融資を受けると、IMFからさまざまな束縛を受けます。だから、あらかじめその強制を受け入れることを約束し、返済意思と返済能力アリと認められた国、すなわち「加盟国」でなければ貸すことができませんですね。
IMFから融資を受ける国が条件として課せられる政策プログラムを、アイエムエフ・コンディショナリティーと言います。
例えば韓国が融資を受けたときは、「財政を健全化」したり、「経済を自由化」するために企業の株の売却とか、財政支出制度の撤廃とか、増税もそうだったと思いますが、さまざまな命令を受け、実行せざるをえませんでした。
その結果、いまでも主要銀行など(サムソン株もそうだったと思う)の株が海外勢の手に握られており、韓国企業が稼いで得た利益は、部品を供給する日本と、株主の海外株主の手に渡る仕組みになっています。
韓国人に残るのはプライドだけ、というのが実情です。
韓国人はこの時の息苦しさ、耐乏生活を称して「IMF危機」と言っている由ですが、それを危機と呼ぶなら危機を招いたのはIMFではなく自分たちですし、それを危機と呼ぶなら危機は続いて過ぎ去った歴史ではないという2点で、彼らは勘違いしていることになります。
それはともかく、こういう強制に耐えられる国にだけしか融資は行われません。
お礼
さっそくご回答いただきありがとうございました。 また詳しい事例までありがとうございました。 とても参考になりました。