操作する物理量
・駆動電源の周波数または位相
・駆動電源の電圧または電流
周波数と位相のどちらを使うか、電圧と電流のどちらを使うかは、使う制御方法によって変わります
用いる式
制御対象のモータの形式(同期電動機(永久磁石界磁、巻線界磁、リラクタンス etc.)、誘導機(かご型、巻線型))、利用できる情報は何か(速度、角度、電圧、電流のセンサーの有無)、どういう制御則(誘導機の場合でも磁束検出(推定)型ベクトル制御、すべり周波数がたベクトル制御、単純なすべり周波数制御、E/f一定制御etc.)使うか、によって様々です。
(回転座標(d-q座標)上で表わした誘導機の電圧方程式とトルクの式を元にして、それにいろんな制御方式適用して、最終的な制御則決定することが多いような)
誘導機の速度制御
汎用インバータに組み込まれている制御則によりますが、
・準同期電動機なので、回転数と駆動周波数がほぼ一致しているとみなしての制御が可能(E/f一定制御、V/f一定制御)
・(ある程度のパラメータ同定が必要だけど)電圧,電流,駆動周波数から軸速度の推定が可能になって,軸速度のフィードバック制御ができる(速度センサレスベクトル制御)
すべり回転数に相当する分
制御則によって異なります。
・V/f一定やE/f一定制御(をベースにした制御)を使ったオープンループ制御の場合には、すべり周波数分だけ軸速度がずれます
・(速度センサレス)ベクトル制御を適用した場合には、速度制御ループを持っていて、負荷トルク増大に応じて駆動周波数が変わりますので、すべり周波数起因の誤差はあまりありません。(速度センサレス制御では、二次抵抗の推定誤差が速度推定の誤差に反映されるので、その分速度誤差が残りますが)