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客船等の構造“脱出方法”について
- 客船の脱出方法について考える
- 船の脱出装置の仕組みや操作方法を知っておこう
- 安全な船の脱出を考える
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質問者が選んだベストアンサー
一般的に今の旅客船は縦の長さに対して横幅がある設計になっています。また喫水線の下にはバルジと呼ばれる張り出しや水を入れて安定させる装置等もあり、そう簡単に横倒しにはならないし、なっても沈むまでには時間がかかります。 そして、船というのは傾いても一定の復元力があり、これが戻れない臨界点に達するまでは直立に戻ることもできますし、傾いたままになっても沈むことはありません(ただし高波などで浸水すれば別です) 今回の事故についても、傾き始めてから沈没するまで相当な時間がかかっています。 16日8時49分37秒~56秒 操舵主が舵を動かし、転回するとともに船が傾き始めた時間です。 16日8時52分頃 乗客の高校生が最初に通報した時刻です。 16日8時58分頃 船から遭難信号が発せられた時刻。 16日9時17分頃 船から救助要請が発せられた時刻 16日9時24分頃 海上交通センターが船長に脱出の決断(乗客への周知)を出すように促す 16日10時10分頃 「海に飛び込め」と船内放送 この後船首まで完全に沈没するのが11時20分頃、船長が脱出したのが9時50分頃だそうで、その頃の写真を見ると、まだ船体のうち窓がある居住区画は浸水していないように見えます。 つまり、最低でも1時間は脱出するための余裕があった、ということです。 あまり参考にならないかもしれませんが、飛行機の場合「90秒で全員が機外に脱出できる構造」になっており、だから普段は使わない扉がいくつもあるのです。またこれは小さい飛行機も世界最大の二階建て旅客機A380も同じ90秒で、この試験に合格しないと旅客機として飛ぶことはできません。 船の場合、飛行機と同じ想定をすることはできませんが、タイタニックのときですら、2時間40分もの間沈没していません。(タイタニックの犠牲者が多数になったのは、定員の1/3程度しか救命ボートが用意されておらず、多数の人がおぼれたからで、救命ボートはすべて離床しています) 今回の事故では多数の乗客が異変に気がついたであろう8時52分から船長が脱出したとされる9時50分まで1時間あります。 いくらなんでもこれだけの時間があれば、普通は大多数のひとが脱出できるはずです。出来なかったのは、9時30分まで海上センターと救助のやり取りをして時間を無駄にしたことと、救命ボートをほとんどまったく下ろさなかったこと、そして「その場に留まるように」という指示に従って、脱出が困難になるまで(質問者様がご指摘のような状態になるまで)乗客を船室内に留まらせていたことが最大の原因です。 つまり船の構造はまったく関係ない人災なのです。 >皆さんの知っている交通機関からの脱出装置の仕組みや操作方法を教えて行ください。 ・鉄道車両 一般的に日本の鉄道車両には、ドアの近くに開錠コックがあります。大体直近の椅子の下あたりかドアの上部です。このコックを開く、ドアを押さえている空気圧が抜け、手で開けられるようになります。 地下鉄の場合は、両側の端の車両の先端部が非常口になっています。 ・飛行機は先ほど書いたとおりですが、脱出するためには非常口を先に開放する必要があります。 2007年に起きたチャイナエアライン120便炎上事故では、タキシング中(空港内の陸上を移動すること)に炎上したものの、機長や乗務員の指示が悪く、危険を感じた乗客の指摘によって非常口が開放された、という報道もあります。 ・自動車 一番怖いのは、シートベルトが外れなくなることです。最近はキーホルダーにつけるシートベルトカッターなどもあります。 ・建物 いくつか種類がありますが、日本のマンションやアパートはベランダに避難器具があります。4階建て以上ならほぼハッチ式で、蓋を開けて梯子を下ろして下に逃げます。 商業施設などの場合は必ず2つ以上の階段室があり、煙から遠いほうを利用して逃げます。また方々に防火扉があるので、予め閉めてしまうと余裕が生まれます。 10階以上の高層ビルは、2つ以上の階段のほかに、階段の手前に非常空間があります。避難者が多い場合などはここで一次待機することができますが、必ず防火扉を閉めて煙や火災が入らないようにすることが重要です。 韓国の地下鉄事故や今回の船の事故、そして中華航空の事故に共通しているのが「乗務員が乗客のために適切な行動を取らなかった」ということです。 ホテルなどに行くと「必ず避難口を確認してください」といわれますが、これはものすごく重要なのです。どのような場所でも、結局のところ「自分の身を守るのは自分」です。 プロは確かに非常時を想定した訓練を行っていますが、本当に緊急事態になれば「乗客よりも多少マシ」という程度でしかない、という認識が必要です。なぜなら彼ら・彼女らプロであってもそういう事態に遭遇するのは恐らく「初めて」の経験だからです。 初めてであればどんなに訓練を積んでいても、動けるとは限りません。ですので、私は女性乗務員の多い日本の航空会社はどうしても安全面で信じられない部分があるのです。 男性のほうがパニックになりにくいからです(女性のパニック障害発生率は男性の3倍です) そういうことも踏まえて、船や飛行機に乗ることも重要です。
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- ultraCS
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事故が起こったときのことは実際にそみまで考えていないでしょう。リスクとベネフィットの問題です。 超大型のクルーズ客船だって、転覆すれば脱出手段はありません。大型船は転覆までの時間が稼げるのでその間にどうやって脱出するか/させるかが全てです。完全に転覆してしまえば脱出は事実上不可能です(ポセイドンアドベンチャーみたいにはいかない)。 質問者が言っているのは「航空機では離陸時から、全乗客に救命胴衣とパラシュートを背負わせて、脱出シートを設置しろ」と言うレベルの議論です。 例えば、トンネルを走る地下鉄では火災時の脱出口は先頭と最後尾の非常口しか有りません。ただ、それで問題が無いように車体は完全不燃化(旧A-A基準準拠)しています。大邱の事故のようにガソリンを撒いて放火されればどうしようもありませんが、地下鉄のシートは通常のタバコやライター程度では火も付かないようになっています。 >なめらかな航空機や大型バス・トラックの外側に、つま先や手先で押すと窪みができる装置を見たことがあります。 航空機の場合は乗降用ステップにそういうのはありますが(旅客機で見たことはないですが)、非常用ではありません。バスやトラックでは外側にステップがあっても脱出には役に立たないと思いますし、内側にあったって無意味でしょ(すぐに窓があるんですから)。 工場などの設備にはこういう目隠しステップは見かけますが、議論とは全く無関係ですよね。
お礼
ありがとうございます。 >…議論とは全く無関係ですよね。 難しい部分ですね。
>船が傾いた時には梯子のように“壁となった床や天井”に手と足を掛けて昇りやすいような、装置や施設・仕掛けを造るべきだと思うのですが、いかがでしょうか? それを今論じてどーするの? >出入り口の脇に縄ばしご箱があり、40度くらいに傾いたらヒモが出て、それを引くと縄ばしごが出て、出口まで、床や壁を登れるようになるとか 反対に傾いたら、どーするの? >なめらかな航空機や大型バス・トラックの外側に、つま先や手先で押すと窪みができる装置を見たことがあります。 見間違いです、ロックボタンを解除しない限り、手や指で押しても開きません。 パニック状態の避難者がその使い方を知ってるわけがありませんし、操作できませんし >固定した長いすやテーブルでも、“ガチャン”と捜査すると梯子や階段に変形するとか。 同上 >湖の遊覧船などは、重心が低くて横倒しは無いと思うのですが… そうなんですか? 証拠は? どこかに書いてありますか?
お礼
そうなんですか? 証拠は? どこかに書いてありますか? >皆さんの知っている…を教えて行ください。(o^-’)bm
- nankaiporks
- ベストアンサー率23% (1062/4473)
脱出の装置はよくわかりませんが、 救命艇は、本来船が沈み一定の水深になると自動的に拘束してるロープが解かれ、 海面に浮上するらしいというのは、聞いた事があります。 沈む前なら、係員などがロープを解けば使用できる、ということです。 今回の事故では、救命艇が回収されていない、もしくは海中から浮上していない事らしいので、 救命艇の自動装置すら外していたんじゃないかと思います。 経費削減なんでしょうが…。 質問者さんがあげられてたアイデアは、今後製品化・装備されていく可能性もありますね。
お礼
ありがとうございます。 >係員などがロープを解けば使用できる… 鍵など掛けてあるのでしょうか? かなり昔、斧でロープを切ると、カッターのような救命舟が水面に落下する場面を映画で見たことがあります。
お礼
>10階以上の高層ビルは…階段の手前に非常空間があります。 これは知りませんでした。 田舎住まいなので、今度東京に出たら絶対確認します。 ありがとうございます。 避難訓練で、疾走する若者の動きか、連絡通路が轟音かと間違うほどの音響の激しい気流に見舞われて、身の危険を感じたこともあります。 昔は、タカラレた時の用心に現金を小分けして上京しました。 今は、懐中電灯にビニール袋を持っています。 停電と煙対策です。煙が出ても、物陰や戸棚・引き出しの中に無害な空気があることを知っています。また、目の保護になることも知っています。熊谷直実ほどでなくても、空気袋を抱えて、数回呼吸するだけで、5分位は、しのげそうです。 煙が充満しているようでも、物陰や、戸棚・引き出し、そのほか煙が侵入しにくい場所にたくさんの無害の空気が残されていることを知りました。 >そういうことも踏まえて、船や飛行機に乗ることも重要です。 船や飛行機で、恐怖を感じたときは、酒を飲みました。 観光バスが横倒しになったら、脱出口は反対側ですね。フロントガラスが蹴破れればいいのですが…。