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半夏厚朴湯について
半夏厚朴湯の効能としては「神経をしずめて、心と体の状態をよくします」とのことですが、体への作用は解りますが、心への作用はなぜおきるのでしょうか? 半夏厚朴湯に限った事ではないかもしれませんが、漢方薬が体だけではなく心にも作用するメカニズムが解りません。 詳しい方お教えくださいますせ
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補足いたします。 本文に書いたとおり、気の乱れが喉で表現されることが多いときに使うのですが、もともとは気の乱れの薬なので応用されて喉に苦情がなくとも自律神経の乱れがあれば試されることが多いのです。 漢方は残念ながらダイレクトに心に効く薬はありませんので、しかたなく体からアプローチしているにすぎません。しかし概念としてはもともと心と身体を区別していないのでこういう治し方になってきたのではないでしょうか。 宮沢賢治の「注文の多い料理店」では、主人公が「注文の多い」を「メニューの多い」と勝手に解釈して山猫に食べられそうになるお話があります。漢方を扱う医師・薬剤師は基本的に患者に注文が多いあるいは質問が多いです。漢方はレントゲンやCTやMRIなどで処方が確定できることはまずないので、患者さまの苦情そのものが判断基準になります。また身体を温める薬を出しているのに冷食されては効くものも効きません。だから注文が多くなるのです。客が注文ではなく、医療者が注文を出すところに特徴がある治し方とも言えます。 逆にこれらがない医師・薬剤師のところはお勧めできません。しかし、医師がそうでなくとも処方箋をもっていく薬局がやたらとうるさいところであれば、補完されるのでいいと思います。ですから、もし医師に?があれば医師をかえる前に薬局をそういううるさいところにするのも一考です。 これからの季節、梅雨に入るまでは自律神経は表面的に乱れがちになりますから梅雨までは西洋薬も視野に入れて対応されることを個人的にはおすすめします。この時期にあまり治そうとしすぎるとかえってつらいものです。 話しが長くなってすみません。どうかお大事になさってください。
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- a-dove
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半夏厚朴湯は漢方薬のなかでも、風邪に使ったり、更年期障害に使ったり、メンタルの補助療法につかたっりと、なれないと何コレ?状態になる ちょっとつかみどころのないお薬です。ですから質問者さんのような質問は日常よくある質問でもあります。 さて、質問中に 半夏厚朴湯に限った事ではないかもしれませんが、漢方薬が体だけではなく心にも作用するメカニズムが解りません。 とありますが、そもそも漢方薬は東洋哲学的に解釈するものなので、一般の西洋医学的思考で解釈しようするところに無理があります。漢方薬ですから漢方的に考えないとなんだかわからないということになります。 西洋医学的に考えるとは、効能効果にのっとって考えるとも言い換えられますが、この場合 いわゆる漢方的裏技のような使い方ができないというか、理解してもらえないので「効能効果にないじゃないか」といわれるのがいやなので最初からこちらもあきらめてしまうこともよくあります。 半夏厚朴湯を漢方的に解釈すると、身体を気持ちよくすれば心もそれなりに気持ち良くなる そういう薬だといえます。(まあ細かく言う人は揮発成分中に云々かんぬんといいますが)人の身体は血液がめぐり、水分がめぐり そして 気持ち がめぐって健康です。この気持がめぐらない状態のなかで、その滞りが喉の違和感(詰まった感じとか咳払いとか)として表現されるときに使うのが半夏厚朴湯です。 ですから、体の不調を無視して心だけに効かせようとしたりすると「は?」みたいな感じになって、漢方って長く飲まないと効かないとかいわれてしまうのです。 漢方で、気とは胃腸とつながりのある領域なので、半夏厚朴湯の身体への作用とは大まかに胃薬なのです。そこに気に効くといわれる生薬を加味してある、そういう薬です。 漢方を対メンタルとして使う場合はある意味ひらきなおって、身体を徹底的に改善して気持が楽になってそうすればメンタルの症状も和らぐだろうと。そういう使い方をしたほうが漢方の効き目を引き出しているように観察されます。(私見ですが) 質問者さんもせっかく漢方にふれているなら、服用してみてどんな感触か?という実体験的に身体で考えてみても有益と思います。いわゆるプロが構成生薬 云々 というのは病気を治す上でどの処方を選ぶべきか考えるときのために研究しているものです。いわゆる他人事のときに有効な手段であり、そのあと「服用してどうだったか?」の検証で1クールなのです。患者さまは病気の当事者ですから、服用してどうかという部分を担当して欲しいのですが、そのとき漢方を西洋医学的に解釈してしまうとこの重要不可欠な工程が障害されてしまい、結局 漢方って効かない ということになるのです。 人間の身体は、養老孟司先生のおっしゃるとおり「ああすればこうなるものではない」のでこの実体験が非常に重要です。 ちょっと、説教じみて愚痴っぽくなってすみません。でも本当に質問者さんの質問って現場で多いのです。 質問者さんの要求されている回答とは違うのは百も承知ですが、あえて回答させていただきました。 ありがとうございます。
お礼
当方の必要としているご回答にぴったりのご回答です! 東洋医学に無知である部分が多く解らないことが沢山ありました。 漢方外来にて今回こちらの半夏厚朴湯を処方されました。 この漢方は喉のつかえに処方されることが多いようですが、当方は喉のつかえは無く、胃腸の働きが悪い事、精神的な落ち込みが強い事、自律神経が完全に乱れ切っている為に体の様々な部分に不調をきたしていることです。 西洋医学では、精神的なものから胃腸に影響を与えるとよく言われているものですから、まずは体より精神的な部分を治すほうが先?と考えていました。 しかし、ご回答者さまのお話ですと、体の不調を治していくことで、気持ちが楽になっていくという西洋医学とは反対の方法にまた驚きがありました。 今回、病院内の漢方外来にて漢方医に処方されました。 詳しく先生にきく時間が無くて、疑問が沢山残ってしまいました。 半夏厚朴湯は主に喉のつかえに使われるようですが、それ以外の場合でも、当方のように、自律神経の乱れにも使えるものなのでしょうか? もし宜しければ解る範囲で構いませんので、お教え頂けましたら有難いです。
お礼
こんなにもご丁寧にお教え頂き、心より感謝しております。 また、今回のお話により東洋医学に大変興味を抱きました。 まだまだ自分の理解していない部分があり、もっと知って見たいと思いました。 自分でも調べて理解を深めてみたいと思います。 この度は本当に有り難うございます。