そういうことを言わせてしまう子供も、言っちゃう親も子供だなぁと思います。
確かに、子供は親に養ってもらっています。それも、100%です。
万一、親が
「もうお前は養わん!!」
となれば、子供は真面目に飢え死にするか、孤児として以降の人生、金銭的にも肩書き的にも大きなハンディキャップを背負って生きていかなければいけなくなります。
(実際には親は扶養義務とかあるので、養わん!とはできませんけど)
なので、子供は親には逆らえません。
逆らいたくば、本気の本気で、たった一人で生きていく覚悟をして逆らわないといけないのです。
…というのが、亭主関白親父の理論ですね。私の親父もこうでした。
確かに、「子供」を一個の独立した人間、人格として認めれば、この理論は正しいです。
「養ってほしくば俺に従え。イヤなら出て行け」
と、会社と一緒ですよね。その会社の給与や勤務体系が気に入らなければ退職すれば良いのです。
ただし、退職にはリスクが伴います。次就職できるかわかりませんし、就職できたとして今より良い環境である保障も無いでしょう。職歴にも傷がつきます。
そういったリスクを考えてなお、今の環境がイヤな人だけ退職すれば良いのです。
ただ、こういった会社の雇用関係と大きく違う点が二つあります。
・子供は生まれたくて生まれてきたわけではない
・子供は精神的にも肉体的にも法的にも未熟である
まず一つ目。
普通の雇用関係であれば、働く人も雇う人も、双方合意の上働き始めます。だから、そのあとの雇用関係がお互いにとって良くないものだったとしても、それはお互い様なわけです。
親と子供は違います。親は子供を自覚的に作ったわけですが(できちゃった場合も一緒です。イヤなら避妊するか、おろせばよかったんですから)、子供は全くの無意識。
誰もその会社への就職を希望していないのに、気付いたら勝手に社員になっていた状況です。
普通の会社なら
「そんなに気に入らないなら、何故わが社に就職したんだ?内定を辞退すればよかっただろ?」
と言えば済みますが、
「そんなに俺が気に入らないなら、何故別の親の子供として生まれなかったんだ?」
とは言えませんよね。
次に二つ目。
いざ言われる子供の側からすると反発したくもなりますが、実際に子供は未熟です。
法的に成人していなければ、いくら本人に独り立ちする意思と力があっても、まともに働けないのが実情です。
また、実際に判断力なども大人に比べれば未熟な場合がほとんどです。繰り返しますが、
「気に入らないなら養わない!」
というのは、
「わが社に不満があるなら退社してもらって結構!」
と言っているわけです。
これは、明らかに大人に対する対応です。退社したことによるリスクを考え、責任を自分で負うことのできる大人に対してのみ言える話です。
そもそも、子供を子供扱いするからこそ
「誰のおかげで喰わせてもらってるんだ!」
などという発言が飛び出すわけで、これは矛盾した理論なわけです。
…という話を親父に理路整然と話したところ、血管が切れるのではないかという勢いで怒り狂っていました。
こういう人に何を言っても無駄なので、かわいそうな人だなぁと思うしないのではないでしょうか。子供は不幸ですけど。
僕は、親父に養ってもらっていた時ほどではないですが、未だに親父を恨んでいます。
親父の子供に生まれてしまったせいで、やりたいことも満足にやらせてもらえませんでした。友達とも遊べませんでした。勉強だってスポーツだってやらせてもらえませんでした。そのせいで性格がゆがんだし、人生が上手く行っていないと思っています。
お礼
うわぁ・・・実体験はやはり違いますね。 会社での例え、とてもわかりやすいです。 親と子供の関係を会社にしてしまうのは、非情というか、なんというか・・ 私の親もあなたの親に似たタイプかもしれません。 とてもわかりやすい回答ありがとうございます。