刑罰の設定は国家権であり、死刑は最高刑です。
この2つを足し算で考えたら簡単でしょ?
即ち、国の権力がベラボーに大きくなり、国民の権利などは著しく制限されます。
犯罪は減るかも知れませんが、国民は不幸になるでしょう。
また「犯罪が減るか?」「治安が良くなるか?」も疑問です。
法律を厳しくした例は、アメリカの「禁酒法」が代表格ですが、犯罪(密造)がアングラ化し、マフィアなどの利益源になって、むしろ裏社会が元気になりました。
万引きで死刑になるなら、万引きごときの犯罪でも巧妙化や組織化するでしょうし。
また発覚したとしても、捕まったら死刑ですから、犯人は必至で逃げ、検挙などは難しくなりますよ。
更には、「どうせ死刑になるなら」と、逮捕に来た警察官に暴行を働くとか、下手すりゃ殺害したりする事件も増えそうで、たかだか「万引き」が「殺人事件」に発展する可能性も大です。
そうなると、警察をベラボーに増員するなどして、ますます国家権力は増大し、国民は税金が上がることになり・・国としては衰退しそうですね。
平和を実現する方法として、「平和に反対するヤツは皆殺し!」と言う手段も存在するのでしょうけど、
そもそもその手段が、全く平和では無いのですよ。
目的と手段を履き違えたら、目的は達成されないし、目的と手段が正反対なら、結果が正反対になったりします。
罪と罰は「バランス」です。
軽すぎる罰は、その罪を助長する可能性がありますが、重過ぎる罰も別の問題を産みます。
残念なことに、万人にとって「完全に適度な罰」と言うのもありません。
日本の刑罰は、まずまずのバランスなので、世界的にも治安が良い国を実現するのに一役買ってます。
刑罰を変更するのは、そのバランスを崩すと言うことですから、「重くすりゃ良くなる」みたいな簡単な話しでは無く、慎重に行わねばなりません。
お礼
回答ありがとうございます。 流石、素晴らしいご意見です。