ロシア文学: 外套と諂い
以前に読んだロシア文学の短篇で、ほとんど忘れてしまった作品を探しています。読み返すために、題名および作者を知りたいです。あらすじは以下のとおりです。外套が物語に重要な役割を果たしていますが、ゴーゴリの『外套』ではありません。本の好きな方、ロシア文学に詳しい方、よろしくお願いします。
背景は帝政ロシアの都会(ペテルスブルクか)。力のあるものにはどんなことをしてでも取り入ろうとする諂いの醜さを描いた作品である。
部下をつれた一人の警官が街頭で何らかの事件・事故に出くわす。この男は、事件について人々が論争しているところに介入し、裁定を下さなければならない。警官は目撃者の一人一人に事情を聴く。
目撃者たちは互いに食い違う事情を話す。一人が話し終えると、警官はその意見が正しいように思い、そのように判断しようとする。ところが次の意見が正反対だが正しいように思われるので、判断を翻す。このとき彼が「暑くなった」といって、外套を脱いで部下に手渡すのは、彼の判断の軽薄さの暗喩である。さらに次の意見を聞いて判断を翻し、外套を着込む。警官は作品の終わりまで、判断の変更と外套の着脱を繰り返すが、結局その場の人々全員の嘲りを買うことになる。
私が覚えている限りでは、その場には異なる二つの立場を代表する権威者(大貴族、上級官吏?)がいたはずで、警官が意見を頻りに変えるのは、どちらかに取り入ろうとしているからでした。それがどうして破綻したのかは失念しましたが、確かどちらにも諂おうとして、支離滅裂におちいったようにおもいます。
お礼
御回答有難うございます。 googleで悪魔の外套を検索するとそのページしか出ないようですね・・・ 悪魔の外套とは別に、もっとメジャーなタイトルがあるのかもしれませんね。 有難うございました。