実は私も同じで,街を歩いていて音楽が聞こえてくると,頭の中がすぐに五線譜になってしまい,一度聞いた音がいつまでも頭にこびりついてしまうことがあります。
「コントロールする」といっても,いったんそういう聴き方ができるようになってしまうと,それをするなといっても無理なのではないかなあ。
何らかの心理学的な療法みたいなことをすれば,絶対音感のなかった幼少時に戻れるのかも知れませんが,仮にそういう方法があるとしても,せっかくできるようになったものを,あえてできなくしてしまうのは,それももったいない気がします。
特に,電車の発車ベルが次々とメロディーチャイムに変わってしまったのには,苦痛というか腹立たしさを覚えました。
鉄道会社側にしてみれば,ただのベルよりも音楽の方が気分が和んでさわやかだろう,ぐらいの安直な発想で導入したのでしょうが,なまじっかメロディーになっているだけに,本当に頭にこびりついて離れない。
しかも,デパートのBGMなどとは比べものにならない大音量です。(もっとも,発車を知らせるのだから,どうしても大音量にならざるを得ないのですが)
たまに旅行先で,ピロピロ~とかジリジリ~といった,昔ながらの無意味な(=メロディーになっていない,ということ)ベル音を耳にすると,ほっとします。
私の場合,「頭にこびりつかない」ようにするために,「次々といろんな音楽を聴く」ようにしています。
常に携帯ラジオを胸ポケットに入れておき,FMなど音楽の多い番組を聞いたり,必要があればCDやMDのプレーヤーも持ち歩きます。
家にいるときも,いろいろなジャンルの音楽にふれる時間をなるべく長めにとるようにしています。
そうすれば,街中のBGMにせよ,あるいは電車のモーター音にせよ,「1日の間に,何時間も耳にした,さまざまな音楽のうちの一つ」になって,相対的に頭の中に占める割合が小さくなるような気がするのです。
また,そうやっていろんな音楽を頭の中に入れておくと,街を歩いていて耳にした音がこびりついて困ったなあー!というときに,とっさに別の音楽を思い出して,頭の中にこびりつきそうになった五線譜を上書きできるようになります。
そういう時のために,何度聞いても(思い出しても)いやにならないという意味で「自分の好きな曲」というのを,何曲か用意しておくといいと思います。
ただ,音楽を聴いていても,駅に着くたびに,発車ベルの音の暴力は,ヘッドホンを突き抜けて耳に届きます。
かといって,あまり音量を上げたり密閉式のヘッドホンにしたりするのも,周りの音が聞こえなくなって危ないし。
ついでに,ご質問のケースとは少し違うかも知れませんが,私の場合,疲れてきたりすると,絶対音感がすこし怪しくなることがあります。
いまかかっている音楽が,たとえば,イ長調のようにも,変イ長調のようにも,聞こえてくるのです。
これはこれで,また何とも落ち着かないものです。
そこでどうしたかというと,楽器店に行って,電子音叉(電子メトロノームによく付属機能としてついている)のカード型のやつを買って,鞄に入れています。
音楽が聞こえてきて,「あれ,何調かな?」と思ったら,
すかさず取り出して,耳元で小さく,A♭音(たとえば)を鳴らして,音感を調整するのです。
たぶん,こういう音感とか,まわりの音に対する気持ちというのは,すごく個人差が大きいと思うので,そのままあてはめられるかどうかは分かりませんが,参考までに書いてみました。
お礼
他の音楽ですか。私もポータブルMDプレーヤーを持っているのでそれを使うのも手ですね。 それから、絶対音感が怪しくなる感覚……確かにあれはあれでなにかひっかかりますね。電子音叉、安価だったら買ってみようと思います。参考になりましたよ。