テレビ中継で見るかぎり、パク・インビの強さの主要素は次の三点でしょう。
1.ショットの精度が抜きん出ている。
2.パッティング(特に距離感)が著しく優れている。
3.メンタルがとてつもなく強靭
なぜ彼女がこれらの点でそれほどまでに強いのかの原因(秘訣、ヒント)を分析しようとしたり、あるいは、彼女がやっていることを学び(盗み)取りたいと思ったとしても、1.についてはある程度可能ですが、2.と3.については彼女の頭の中と心の中の出来事であって、身体の外には一切物理的な形としては表れませんので、彼女が自ら暴露しない限り、誰にも分かりませんし、盗み取ることも不可能です。
2.のパッティングについては、ショットと同じでフォームやグリップやリズムなど外から見て強い秘密は分かるはずだと思っている人は多いと思います(現に彼女自身も宮里藍のパットからリズムなどを学んだと公言しています)が、彼女の本当のすごさは、方向の狙いと距離感の狙いの両方を正確に読み取る能力(完成された技術なのか、訓練にもとづく後天的勘なのか、あるいは天性の勘なのか)と、その狙いどおりの距離感(タッチ)を実現することができるストローク術を会得していることです。
韓国のプロは総じてパットの狙い方(方向と距離感)に秀でている人が多いという現実から、ひょっとすると、韓国内には伝承可能な形で、パット・エイミング技術あるいはエイミング技術を体得する訓練方法・指導方法が確立されているのかもしれません。
日本のプロやトップアマ達は「パッティングは勘だ!」との呪縛が強く、勘を補完できる、あるいは勘に代わるエイミング技術には強い拒否感と懐疑感があるため、プロやトッププロの間で「伝承可能な」エイミング技術が生まれる土壌が全くありません。
しかし、恵まれた練習環境も時間も天性もないアベレージゴルファーとっては、パット勘を育成する道はほとんど閉ざされているのですから、勘に頼らないパット・エイミング技術を取り入れることは『百利あって一害なし』であり、一般ゴルファーのレベルアップに大きく貢献するのではないかと思われます。
お礼
ありがとうございます。 とても参考になります。 その韓国のパットエイミング技術がもし、あるとするなら、是非学びたいものですね。 書籍や動画などであればいいのですが・・・・。