「日本の近代捕鯨は1899年に、汽船に搭載した砲から綱のついた銛を発射してクジラを捕獲する「ノルウェー式捕鯨」の導入によって始まります。欧米の捕鯨船による日本周辺での乱獲でいったんは衰退した日本の捕鯨ですが、この新捕鯨法によって沿岸捕鯨が復活し、1934年には南氷洋に進出、この南氷洋捕鯨が戦後、日本の食糧難を救うことになります。伝統的に鯨を皮、肉、内臓、油に至るまですべて利用してきた日本に比べて、油のみを目的として捕鯨を行った西欧諸国は、安価な石油製品の生産に伴う鯨油市場の消滅によって採算がとれなくなり次々と南氷洋から撤退していきました。最後まで残った日本も、IWCによる商業捕鯨モラトリアムをやむなく受けて撤退するに到りました。現在では、国際捕鯨取締条約に基づく調査捕鯨、小型捕鯨、また各地で従来行われているイルカ漁業のみが行われています。」
「第2期調査では6年を一区切りとした調査が設計され、クロミンククジラの捕獲数も850頭(±10%)に設定し、またこれに加えて資源が回復しつつあるナガスクジラやザトウクジラも調査の対象に加えました。 これによって、6年後に統計的な結果を得ることが可能となっています。 この第2期南極海鯨類捕獲調査計画の計画書は日本鯨類研究所のホームページよりダウンロードすることができます」
「商業捕鯨モラトリアム(一時停止)は、鯨類資源に関する科学的知見の不確実性を理由に導入されました。
日本は、科学的データを蓄積することによって、この不確実性を解消するために第1期南極海鯨類捕獲調査(JARPA)を開始しました。調査によって、南極海に生息するクロミンククジラの資源管理に必要な多くのデータが収集され、JARPAの成果は、IWC科学委員会においても高く評価されました。
さらに、18年間の第1期調査の結果、南極海生態系の構造が変化していることが、クロミンククジラの解析を通して明らかになりました。海洋生物の持続的な利用を図るためには、その変化がどこに向かっているのかを見極めて、適切な管理や利用方法を検討することが必要です。そこで、(1)クジラを中心とする南極海生態系の解明、(2)複数の種類のクジラを一括して管理するモデルの開発等を目的とした新たな調査が必要となりました。
具体的には、JARPA(1987年11月~2005年3月)の調査内容を踏まえ、資源動向の把握に必要な、成熟年齢や妊娠率等の変化を検出するために必要な最小限のサンプル数を統計学的に算出し、捕獲頭数としました。捕獲したクジラからは、成熟年齢、胃内容物等の多くの科学的データを収集します。
1. ミンククジラ 850頭±10%
2. ナガスクジラ 50頭(当初2年間は10頭)
3. ザトウクジラ 50頭(当初2年間は捕獲しない)
ちなみに、南氷洋のザトウクジラ、ナガスクジラが絶滅の危機に瀕していることはなく、資源が急速に回復しており、特にザトウクジラについては年10%以上の増加を示していることはIWC科学委員会でも受け入れられています。
なお、同調査では、非致死的調査も並行して行いますが、非致死的調査から得られるデータは限られており(例えば、資源の動向を把握するためには年齢は絶対に必要なデータですが、現在のところヒゲ鯨類についてはその内耳に蓄積する耳あかのかたまり、歯鯨類についてはその歯がなければ年齢を正確に判定することができません)、また遊泳速度の速いミンククジラに対しては、非致死的調査が困難であるということが、IWC科学委員会においても認められています。」
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開始年が2005/06年から2回の予備調査を経て、2007/08年から本格調査でしょうか
6年でおよそ1000頭?
第2期南極海鯨類捕獲調査?
第2期北西太平洋鯨類捕獲調査?
捕鯨がイルカ類も含めるのか?捕獲量がよくわかりません。
「日本の食糧難を救うことになります。伝統的に鯨を皮、肉、内臓、油に至るまですべて利用してきた日本に比べて、油のみを目的として捕鯨を行った西欧諸国は、安価な石油製品の生産に伴う鯨油市場の消滅によって採算がとれなくなり次々と南氷洋から撤退」
これが一番の原因と思います。
アメリカは燃料(シェールガス)が心配無くなったので、(イラク戦争(イラクせんそう)は、2003年3月20日よりアメリカ合衆国が主体となり)中東に興味が無くなったとも言われますね。
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「航海日数: 平成24年12月28日(出港)~平成25年4月7日(入港) 101日間
調査日数: 平成25年1月26日(調査開始)~平成25年3月14日(終了) 48日間
(3) 調査員:
調査団長 田村 力 ((財)日本鯨類研究所 調査研究部海洋生態系研究室長) 以下9名
(4) 調査船と乗組員数(入港時:調査員を含む):
調査母船 日新丸 (8,044トン 小川 知之船長 以下103名)
目視採集船 勇新丸 (720トン 山内 善行船長 以下19名)
多目的船 第二勇新丸 (747トン 廣瀬 喜代治船長 以下17名)
多目的船 第三勇新丸 (742トン 佐々木 安昭船長 以下17名)
合計 156名
(5) 総探索距離:
2,103.3 浬
(6) 主な鯨種の発見数(一次及び二次発見の合計):
クロミンククジラ 149群 280頭
シロナガスクジラ 4群 6頭
ナガスクジラ 61群 241頭
ザトウクジラ 227群 412頭
ミナミセミクジラ 4群 5頭
マッコウクジラ 10群 10頭
ミナミトックリクジラ 8群 13頭
ミナミツチクジラ 1群 5頭
シャチ 16群 170頭
ヒレナガゴンドウ 2群 92頭
ダンダラカマイルカ 1群 1頭
アカボウクジラ科鯨類 12群 18頭
(7) 標本採集数:
クロミンククジラ:103頭 (オス:50頭,メス:53頭)
(8) 自然標識記録(個体識別用写真撮影):
シロナガスクジラ:3頭
ザトウクジラ:7頭
ミナミセミクジラ:1頭
(9) バイオプシースキン標本採取数 :
ザトウクジラ:3頭
(10) 排泄物及び吐き戻し観察:
排泄物の観察:観察例無し
遊泳中の吐き戻し:観察例無し
(11) 衛星標識装着:
ザトウクジラ1頭に試みるも成功せず。
(12) 海洋観測:
XCTD(水深1,000mまでの鉛直水温・塩分情報):55点
(13) 海上漂流物(マリンデブリ)調査
観察例無し 」
補足
証明、といいますか...。私がいるのは某反捕鯨国ですが、メディアでは、それはもう日本の「調査」捕鯨などはまやかしで、商業捕鯨にすぎないという論調ばかりですね。捕鯨には理解を示す人がまれにいるかもしれませんが、日本政府の言う「科学的調査」と称した捕鯨に理解を示す意見などこちらでは新聞、テレビで見たことがありません。