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パイロット社のエラボーをおすすめする理由と使用感について
- 友人の誕生日プレゼントにパイロット社の万年筆「エラボー」をおすすめします。
- エラボーのデザインや書き心地はデザイン系の仕事に就いている方にぴったりです。
- ペン種はSFやSMがおすすめで、使用感は個人によって異なります。
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質問者が選んだベストアンサー
現行エラボーの金属軸SMを持っています。 まず、結論的に言うと、エラボーはかなり趣味性の高い万年筆です。万年筆という筆記具自体、「趣味の品」と認識されることが多いですが、その中でも特に人を選ぶと思います。 万年筆はボールペンなどに比べると弱い筆圧で書きますが、多くの万年筆が、何枚も下の紙に跡が付くほど筆圧が強い人でない限り、特に問題なく書ける程度の固さ(しなりにくさ)に調整されています。パイロットの場合、定番の74、742、743といったモデルにもSFやSMというペン先がありますが(これも持っています)、ソフトと言っても「比べればコシが弱い」程度で、これもゴリゴリ書くような人でなければ問題ありません。 ところがエラボーの場合、金属軸だと筆圧をかけなくてもペンの自重だけでペン先がペン軸から浮き上がるほど柔らかく、たとえて言うなら「ペン先で紙を撫でる」ような書き方でないと上手く書けません。 この独特の書き味は、ほかの万年筆では代えが利きません。書き癖や好みに合えば、病み付きになるでしょう。しかし、万人向けではなく、たとえ万年筆が好きな人でも手放しでお勧めできるものではありません。コレクションの1つとして飾っておく、あるいは気が向いたときに出してきて「やっぱ変態だわ(笑)」と話のネタにするならともかく、「実用品」としてはクセが強すぎます。万年筆に慣れた人なら練習すれば使いこなせると思いますが、練習なしで使いこなせる人はそう多くはないでしょう。私も年賀状の季節などにインクを入れますが、練習なしだと上手く書けません(普段はペリカンを使っています)。 樹脂軸の方は試し書きもしていませんが、筆ペンと似たような感触になるのではないかと想像します。ペンの重さで書く(金属軸はそう)よりは、指先でペン先の圧力をコントロールしながら書くタイプに思えます。同じペン先ながら、性格はかなり違うのではないかと思います。 太さは、ノートの罫線などに収めることを考えるとSEFかSFですが、このペンの性格からするとSMかSBの方が堪能できると思います。 プレゼントする以上、気に入って使ってもらいたいとは思いますが、オブジェ化してしまう可能性も十分にあります。逆に、ご友人に「興味があると言ってたから気を使ってくれたんだな。使いにくいけど使わなきゃ失礼だな」と思わせても良くないでしょう。決して安いものではないので、その辺りもふまえて、お互いに気を使わないで済むような渡し方ができればベストかと思います。 贈る際は「一緒に使って欲しいインク」も合わせると良いかも知れません。他社製インクでも使えますが、パイロットの色彩雫シリーズなら奇麗な色も多く、純正なので安心です。蛇足ながら、ご参考までに。
お礼
とても丁寧な回答、ありがとうございます。 かなり悩んだのですが、金属軸のSFを送ることに決めました。 確かに決して安いものではないので、気を遣わせてしまうかもしれませんが、喜んでもらえると思います。 最後におっしゃっていたインクですが、もともと色彩雫シリーズの「月夜」が綺麗だと言っていたのを覚えていたので、そちらは既に入手しています。 このインクと合わせてプレゼントしたいと思います。 ありがとうございました。