クワガタのオス同士は餌場で激しいけんかをしますので、複数飼育をするものではありません。
飼育容器として今まで幼虫飼育してきた菌糸ビンをそのまま使うのが一番よいです。大量に人工飼育している人はほとんどそのようにしていると思います。
羽化が確認できたのなら、最低10日はそのままにして、必要に応じて菌糸を掘って新成虫を取り出し、いったん別の容器に入れて待機させ、一方で、いま掘り出した菌糸ビンの中身をすべて掘り出してカラビンにして水道水で洗います。そして成虫飼育用のマットを底から3センチほど入れ、転倒防止に木切れや樹皮ゼリーを入れて先ほどの新成虫を入れフタをします。このようにすれば、新たに容器を購入する必要もないので好都合です。マットを交換しながらそのまま一生飼育することもできます。
また、必要でないのなら急いで人工的に掘り出す必要はありません。羽化した新成虫は1~3ヶ月ほどは何も食べずに蛹室で暮らして体をしっかり作り、時期が来れば自力で出てきます。菌糸ビン内のオガがあまりに硬い場合は、人工的に出してやる場合もあります。1年ほどそのまま蛹室にじっととどまる個体もいます。あお向けになっている場合はまだ出てくる気はありません。出たいときにはうつ伏せになって蛹室の壁を自力で崩すという作業に入るので、それの時期だとわかる場合が多いです。また繁殖しない場合は、オスとメスを同居させないほうがよいです。同居させると当然交尾しますし、寿命が短くなります。また、交尾したメスは「新品」でなくなるので、販売はできなくなります。仮に購入した人が居た場合、交尾済みのメスは交尾を拒むので、「購入したオオクワガタが交尾しません」というような苦情がでます。近所の子どもたちにプレゼントする場合も、菌糸ビンに入った状態のオスとメスの二本をそのままプレゼントすればよいです。もらった子どもは必要に応じて観賞用の大きな容器に移し変えたり、同居させて繁殖させたりするでしょう。
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