昔は保育園も幼稚園も行かないで、小学校に入学する子はけっこういたようです。
しかし…現在は、違います。保育園も幼稚園も行かないでいきなり小学校という子はおそらく、限りなくゼロに近いと思います。
勉強ということだけを考えれば、別に家にいたって本も読めるようになるし、小学校でひらがなカタカナから教えてくれますから、どうしても無理ということはないでしょう。
でも一番大きいのは、「集団生活の経験」だと思います。
3歳ぐらいから、子どもは他人を意識するようになります。そこで集団生活に入り、先生が話し始めたらそちらに注意を向けて静かに聞かなければならないとか、大勢の子どもがいる中でどうやって自分の気持ちをお友達や先生に伝えたらいいかとか、学んでいくのです。
ほぼ100%の子が、保育園幼稚園で集団のルールを学んでから入学している中で、全く集団生活を経験せずにいきなり入学した子がどうなるか…。
もちろん、長い目で見れば、しばらくしたら追いつくかもしれません。でも、最初のスタート時点でかなりの差があることはわかりますよね。子ども自身がかなり苦労するのは目に見えています。
昔だったら、集団生活のルールが身についていない子がいても、まぁそんなもんだと周りも気にしていなかったでしょうけれど、今の世の中で、学校もそんなにゆるい場所ではありません。先生も、ひとりひとりの子にマンツーマンで対応できるほどの余裕はありません。友達関係も、けっこうシビアです。難しいと思います。