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シボレーC1500のエンジンについて
はじめまして。まず最初にボ-テックエンジンとはどの様な物なのか簡単に説明して頂けると非常に助かります。それと、ボ-テックエンジンとは見ためで分かるのでしょうか。宜しくお願い致します。
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ボーテックとは燃焼室内にボーテックス(vortex)を起こすことで、希薄燃焼と燃焼高率の向上を図ったエンジンです。ボーテックスとは渦巻きのことで吸気バルブや吸気ポートの位置ピストン頭上部の形状、燃焼室の形状などを工夫して、吸気が燃焼室内で強い渦状に流れガスの均質化を取るようにしたエンジンのことです。外見上では細かく言えばマニホールド形状などが異なりますが、一見して他のエンジンと大きく異なるような特徴はありません。 ボーテックスとは竜巻のような縦の渦巻きを指しますが、これとは異なりタンブルという渦もあります。これは海苔巻きのような横方向の渦で、これを使ったエンジンもあります。 この種の渦を燃焼室内に起こさせる技術自体は特に新しいものではなく、もともとはガソリンエンジンではなくディーゼルエンジンで使われていたものです。ディーゼルエンジンでは霧状に噴霧された燃料に高温の空気が触れて自然着火しますが、そのままでは燃料の濃い部分では酸欠になり、周辺部では酸素方の状態になってしまいます。そこで、燃焼室の内部に小さな穴を空けた副燃焼室を作り、そこに燃料を噴射して点火します。すると点火した燃料による圧力の上昇により、小さな穴から多量の燃料を含んだガスが主燃焼室に高速で噴出し燃焼室内に強力な渦を作り、燃料と空気の均一な混合を促すと言う仕組みです。この方式をガソリンエンジンに最初に応用したのはホンダのCVCCというエンジンで、メインの燃焼室には通常では安定した燃焼が得られないような薄い混合気を吸気させ、副燃焼室に微量の十分に濃い空燃比の混合気を吸入させ点火は、副室の方で行います。本来なら点火プラグ程度のエネルギーでは正常に燃焼しないほど薄い混合気が吸入された主燃焼室内に、副燃焼室からの強力な火炎により着火と同時に渦を作り完全に燃焼させると言う仕組みです。現在ではダイレクトインジェクション(筒内噴射{これも元々ディーゼルの技術})と言う技術で実現している場合が多い希薄燃焼ですが、別の方法を採って実現していたのです。また、より完全な燃焼を行い排気ガスを清浄化する意味でもタンブル(スワール)やボーテックスは現在でもしっかり使われている技術です。
お礼
回答有難う御座います。大変詳しく説明して頂き、すごく勉強になりました。