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ARM-CPUのシングルスレッド性能は伸び続けるの
Atomは新型で消費電力下がっても速度はそのままなようですがARMCPUのシングルスレッドの速度はいつまで工場が続くのでしょうか。
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Cortex-A15までは確実に伸びますね。Out-Of-Orderと発行する命令数の増加、NEONの拡張などにより、まだいけるのですよ。その道筋は、Intelの拡張命令に似た道を進みます。構造的な内容は違いますけどね。 ARM系の強みは、コンパクトな命令にまとめられ消費電力が少ないことが強みでした。 だから、組み込み向けで成長してきたのです。組み込み向けでは、ARM.ltdの製品が8割以上に達しており、そのシンプルな命令構造と消費電力の少なさが評価されてきたのです。 それを、スマートフォンの登場で拡張し始めたのが、ARM発展の始まりです。 それに対して、Intelのプロセッサは、x86命令セットがベースです。命令セットとしてx86は、CISC系(内部的にRISCとされる)であり、混在した複雑な命令を一度のパスで処理できるというのが利点であり、それでパソコンは進化してきました。 パソコンやサーバでは、消費電力が大きくても、それに合わせてハードの設計を行えば、問題はなく、それ故に、大規模な半導体チップに、大量のトランジスタと高速駆動するシリコン技術を組み合わせることで、パフォーマンスを上げてきたのです。だから、CPUダイは比較的大きく、パフォーマンスを取れば消費電力も大きくなるのです。 結果的に、小型にするとその性能の一部または多くを削がなければならず、そのトレードオフをどこで妥協させるかが問題となります。 ARMと違うのは、ARMはそもそも発熱が小さく、消費電力が小さいものを、徐々にその電力の枠内で拡張していると言う点です。だから、無理なく求められる性能に対応できるという利点があります。今後も、プロセスの微細化が順調であれば、多くのメーカーがARMのライセンスを使って設計したり、A15の生産を行うでしょう。しかも、まだ、SIMDやVector命令などは拡張の余地があります。 Intel製品は、全く真逆で、性能は極めて高いですが、AMDを除けばx86は、他のベンダーが製品ライセンスを受けて製造することはありません。そのため、インテル以外が開発することはないのです。 さらに、ARMとは違い、命令セットはARMよりも上位の技術が使われていますが、それはデスクトップ向けでの話。それをそのまま下に下ろすと発熱が大きくなるだけでなく、シリコンダイの大きさもバカでかくなります。 即ち、コンパクトにまとめるにはx86自体が不利なのです。だから、機能を削ぐ必要がある。 そして、機能を加えるには、微細化を急いでより小さなチップに、大量のトランジスタを集積できるようにするしかないのです。 これは、液晶と、プラズマの問題に似ています。 液晶は省電力と小型で今やディスプレイの主力です。しかし、プラズマは大型を小型化することが、途中で困難になり、最終的にディスプレイの主力になり切らなかった。即ち、小さなものを大きくする技術というのは、比較的簡単になせるが、既にある大きなものを小さくするのは、予想以上に困難で、多くの問題がつきまとうのです。 今、インテルがぶち当たっているのはその問題です。ただ、インテルに強みがあるとすれば、テレビとは違い、微細化技術において、インテルは競合他社の1世代から1.5世代先を進んでいることにあります。そのため、ARMと同等の性能か少し前を行く程度なら、インテルでも不可能ではないということになるのです。逆に言えば、微細化が出来なくなれば、超省電力のレンジではARMに利があるのですけど。