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ARMのCPUの性能はなぜ頭打ちしない

A5,A6,A7,A8。 コアの数が増えてないのに毎回数割の性能が伸びてるってことはシングルスレッドが伸びてるってことだと思いますが、なぜiPadもiPhoneもせいぜい本体価格で5~6万円程度のものなのにそれが可能なんでしょうか。 PCで5,6万だとCeleronですがセレロンの性能は1年で1割も伸びてないと思います。 ARMのCPUは性能が伸びないか、または伸びが極端に少ない状態になるのが何年先ぐらいと予想されているのか教えてください。

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回答No.1

これは、Apple Aプロセッサのことかな?Aというブランドは、元々ARMが開発しているCortex-AシリーズおよびアーキテクチャA(ARMv)の方が先行しており、そちらもAと呼ぶことがありますので、Appleブランドの方はApple Aとつけた方が良いですよ。尚、AppleA7はアーキテクチャはV8-Aと呼ばれます。 ALU性能はそろそろ搭載できる機能の大半を搭載しましたから、ダイサイズが同じで全く同じプロセスノードなら、性能はほぼ頭打ちに達していますけどね。 ARM系プロセッサの最初は、組み込みに必要なマイコンの命令をいくつか持っていたプロセッサが最初のARMです。ARMは、あくまで電化製品などに組み込んで省電力で動かせるようにできています。組み込み向けのCPU(MPU)でした。要は、IntelCPUが搭載してきた命令セットの多くは、ARMにはほぼなかったのです。その代わりインテルプロセッサが、切手より大きなプロセッサで、熱設計電力が一般的なユーザー向けの最上位で90Wにも達するのに対して、ARMはプロセッサと各種モジュールをセットにして、2W~3W程度まで抑えることが出来ました。しかも、それらは切手よりも小さなモジュールでものによっては、子供の小指の先ほどとなります。ものによっては、ミリワットで動く、虫眼鏡が必要なほどのものもあります。(これは、Intelプロセッサと比べると30年ぐらいの歴史を6~7年でたどっているぐらいのスピードで変化しています) ARMプロセッサが、一定以上の性能を実装するようになったのは、スマートフォンが本格的に登場したからです。ちなみに、ARMはIntelプロセッサに対して、現状ではまだ、太刀打ちできるレベルにはありません。そもそも、目指している性能が異なることと、動かすアプリケーションの基本が、Webベースのアプリケーションであるため、高度な汎用命令はそうそう使われていないというのも違いとなります。強いて言えば同レベルの目的を目指す小型なAtom系のプロセッサとは良い勝負をしていますけど、それでも実際にはAtomの方が搭載される実行命令要素は優れています。(Haswell、Ivy系のCeleronは数ランク違います。ただ、Webベースの処理が見た目で劇的に変化するものではないので注意。あくまで、より複雑で多様な汎用処理をこなせるのです) それが即ち、性能を引き上げてきた理由です。 即ち、プロセッサコアをまだ大型化できること。周波数が低いためパイプラインを改善すれば、周波数は上がります。AppleのA7シリーズは、まだ1GHz台のクロックでしたから、A8は倍程度(2GHz)までは引き上げられました。来年は500MHz程度刻むでしょう。さらに、追加でいくつかの命令セットを実装することで、それに最適化したアプリは高速化します。スーパースカラやアウトオブオーダーなどは、近年になってARMに採用されました。Intelで言えば、拡張命令は、インテルならSSE4.xやAVX、TSXなどがそれに相当しますが、まあNEONなどが追加されていますが、それでもまだまだです。全てを搭載することは発熱や大きさを考えると今のところないでしょうが、マルチメディア命令は徐々に増えています。 これは、特にAppleだととりやすい方法で、パフォーマンスを向上させる最適解となります。 どういうことかというと、命令セットというのはある特定の処理をする際に、それを記述すると計算方法を一般的な汎用処理たとえば足し算を連続するようなやり方をするのに対して、命令セットに最適化すると、同じ数字が何度も足されるならかけ算をしなさいという処理をさせるのです。 そうすれば、結果が最短で出てくるため速度が上がります。これは、主にOS側でも対応が必要になるため、OSとハードをセットで開発しているメーカーには有利となります。 ちなみに、Apple Aシリーズのプロセッサ性能は、極めて高い訳ではありません。 むしろ、APIなどのミドルウェアとの相性が良く高いサイクルで回るのが、AppleAシリーズの特徴です。 そのため、OSのバージョンアップとハードの販売がほぼ同時期に設定されているというのも、それ故です。 尚、ARMの性能が伸びなくなるという時期は、今の段階では何ともいえません。特に、AppleAはほぼその情報を開示するのは無理です。何故かというと、Apple Aはソフトウェアの開発と連携しているため、電力のトレードオフとプロセッサの大きさに影響を与えない範囲で、追加命令セットを搭載し続ければ、総合性能をある程度は伸ばし続けることができるためです。 一般的なCortexやSnapdragonなどの場合は、これからプロセスノードが22nmや14nmのプロセッサが投入され、その後10nm~7nm前後までプロセスノードは微細化すると思われます。その当たりから考えると、順調にプロセスが立ち上がると仮定すると、14nmが近いうちにスタートするため、あと2年程度はそこそこ伸びるかもしれません。AppleAとは違い64bit化もこれからですし、Androidに至っては、ライブラリ(API)の見直しだけで既存のハードでも性能が上がる可能性があるほど、OS側が追いついていませんから・・・。 尚、これにはグラフィックスの伸びは含めておりません。 グラフィックスコアはもっとアグレッシブに変化しており、15年分の進化をたった5年ほどで取り戻しています。スマートフォン用のプロセッサは、ヘテロジニアス化がスマートフォンに採用されてすぐに投入されていますので、こちらの機能向上はめざましいものがあり、これがCPUの性能に影響を与える傾向も見られます。 それから価格について回答します。 プロセッサの価格は、ダイサイズが大きくなるほど高くなります。これは、一枚のシリコンウェハから取れるプロセッサの数と価格が比例してしまうためです。そもそも、スマートフォンのプロセッサは、一定以上の量産が出来るなら、パソコン用のプロセッサに比べてかなり安価に製造できます。 Celeronより正直安いのです。小さいですから・・・。 インテルは性能全盛時代が今も続いていれば、年数割のペースを維持しようとしたかも知れません。しかし、しなかったのは、消費電力小さな小型製品が主力になったことと、そもそも最先端プロセス技術の開発が、目指した性能の向上に追いつかなくなりつつあることが理由です。 まあ、そろそろ性能が上がったような話をしても、劇的な体感速度の向上が実感できることは減るでしょう。あまり人は食いつかなくなるでしょうから、今後はワークメモリを増やしたり、そういうところになっていくかもしれません。 最後に根本の話をすれば、これはProcessor Platform Architectureを理解していないと、分からないかも知れません。要は、日本語や英語のようにプロセッサも理解できる命令の形態に違いがあるのです。インテル系のIA-32やAMD-64(x86/x64)のようなもの、ARM、MIPS、SX、SPARCなどプロセッサにもいくつかの用途別の違いがあります。ハイエンドなサーバーやスーパーコンピュータ向けも存在します。だからといって、x86/x64より劇的に高速化というと、そういうわけではない。それらは、連続運用時の実行効率や並列時の使い勝手などで強みを持っています。 ARMは、廉価で小型を売りにして伸びたプロセッサですから、それ故に、そこから脱皮すると、性能が上がるそれだけのことなのです。大きさも劇的に大きくさせれば、大きく上がるでしょう。

noname#199335
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