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胎児ヘモグロビン
成人ヘモグロビンに比べて酸素と結合しやすい胎児ヘモグロビンが何故成人ヘモグロビンになるのか教えてください。胎児ヘモグロビンのままでいいと思うのですが・・・
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- blackleon
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回答No.1
結論から言うと、組織への酸素運搬が、胎児においては胎児ヘモグロビンの方が、生後は、成人ヘモグロビンの方が有利だからです。 酸素解離曲線(酸素飽和度を縦軸、酸素分圧を横軸にとった曲線)において、胎児ヘモグロビンは、より左方に位置します。これはどういうことかというと、同じ酸素分圧において、より高い酸素飽和度が得られるということです。酸素含有量は、酸素分圧より圧倒的に酸素飽和度に依存しますから、酸素解離曲線が左方に位置した方が、より低酸素の環境においては、酸素を得るのに適しているといえます。胎児は、子宮の中で母親から酸素を得ますが、母親とは直接、血管がつながって血液を供給されているわけではなく低酸素の環境にいるといえます。このような場合は、母親の酸素解離曲線より左方に位置した方が酸素を受け取りやすくなります。 生まれた後は、低酸素の環境ではありませんから、酸素を得るより、組織に効率よく酸素を与えることが優先となり、むしろ酸素解離曲線は右方に位置した方がよいわけです。(通常の一気圧の環境では、成人ヘモグロビンも胎児ヘモグロビンも酸素飽和度は、ほぼ同じになります。酸素含有量が同じなら、組織で酸素を離しやすい成人ヘモグロビンの方が、酸素運搬には適しています。)
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