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コード進行の謎に迫る!スケール外の音の使い方とは?
- 作曲時に混乱する、スケール外のコード進行について考えます。スケール上にない音を使う理由や、オシャレ的な役割について考察します。
- 作曲において、スケール外の音を使うことでより豊かな表現が可能となります。ルート音までもスケールから音を外すこともアドリブの一環として取り入れられます。
- スケールから外れながらも綺麗なコード進行を実現する方法も存在します。スケール外の音をうまく取り入れつつ、ハーモニーを保つテクニックを紹介します。
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>曲はスケール(調?)上に出来るものとして考えていたのですが これはだいたい間違っていません。 ただしそれだけだと単純すぎて面白くないので、 別の調の和音を持ってきて使うことがよくあります。 別の調から持ってきて使った和音を「借用和音」と言います。 別の調から和音を持ってくるので、部分転調を行ったのとほぼ同じことになります。 転調なので「外した」効果が出るわけです。 このD7は、ルートをGとする長調(ト長調=G major)のV度の和音を借用したものです。 D7→G(7)の箇所で、ト長調(G major)のV度→I度 という解決(終止)が成立します。 ト長調(G major)に部分転調したのとほぼ同じことになります。 和声理論(コード理論)では「V度→I度」という動きを最も自然な動きであると考えることになっているため、曲の中で大変よく使われます。 このV度→I度という動きは「ドミナント・モーション」と呼ばれます。 ちなみに、このようなD7は、ハ長調(C major)のV度の和音(G7)に対するV度の和音なので、「V度V度(「ごどごど」と読む)の和音」または「ダブル・ドミナント」「ドッペル・ドミナント」などと呼ばれます。 このような形でD7を使う場合の考え方は次のようになります。 まず、元の形は「Am7→G7→C」です。 そこに、「D7(V度)→G7(I度)」という部分転調の進行を取り入れます。 G7の前にオマケをつける、G7を装飾する、G7を拡張するといった感じです。 この考え方は応用が効きます。 たとえば、「Am7→G7→C」のAm7にオマケをつけてみることもできます。 Am7をイ短調(A minor)のI度の和音だとみなすと、 イ短調の「V度→I度」である「E7→Am7」という進行が考えられます。 そこで、「Am7→G7→C」に装飾を加えて「E7→Am7→G7→C」という進行を作ることができるのです。 あるいは、「Am7→G7→C」を拡張した「Am7→D7→G7→C」をさらに拡張することもできます。 D7の部分をロ長調(D major)と見て、 ロ長調(D major)のV度→I度という進行である「A7→D7」という進行を考えることができます。 すると「Am7→A7→D7→G7→C」という進行を作ることができます。 部分転調の範囲を「V度→I度」から広げて 「IV度→V度→I度」や「II度→V度→I度」などとすることもあります。 後者がいわゆる「ツー・ファイブ」です。
お礼
とても詳しい解説有り難うございます!よく分かりました。 音をわざと外しているのではなくて、転調をしてしまっていたのですね。 これで、なんでドミナントモーションの説明の時にハ調とト調を並べて書いていたなど多くの謎が解けました。