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金属の熱伝導

化学的な事は素人であり、恐れ入りますが教えてください。 タイルに液化した金属を塗る という実験を行っておりますが、 様々な性質をもった金属が存在しております。 その中で どのような金属が熱電に優れているのでしょうか? 又、熱を保持するために・もしくは、冷度を保持するため いろんなケースでもテストしたいです。 専門的な事になりますが是非教えてください。

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  • kagakusuki
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回答No.2

>マグカップの内側にその液体を塗ると保温性が高まる効果があるという解釈もできるのでしょう?  陶器や磁器の表面に金属膜を設ける事によって、断熱性を高めたいと考えておられるのでしょうか?  私は専門家ではない只の一般人ですが、それでも、金属膜ではその様な効果を期待出来ないであろう事は想像がつきます。  「液化させた金属を塗る」という方法を採用されておられる以上、出来上がる金属の層は薄い膜状になると思われます。  マグカップの内側に入れた液体(コーヒー、紅茶、スープ等)とマグカップとの間の熱の伝達は、主に熱伝導によって行われますから、断熱材の厚みが殆ど無い、薄い膜では断熱効果は殆ど無いと思います。  しかも、一般的に、金属の熱伝導率は陶器や磁器よりも高いため、金属は断熱材としては不向きな材質ですから尚更です。  これが陶器・磁器に対して熱のやり取りをする相手が、液体や固体の様な熱容量の大きなものではなく、気体や真空の空間といった「単位体積当たりの熱容量が小さいもの」と、陶器・磁器との間の断熱性を考えるのでしたら話は別だと思います。  気体が相手の場合にも、熱伝導や対流が熱の伝達の主体となりますが、その他にも輻射による熱のやり取りも影響します。 【参考URL】  熱講座 熱の伝わり方   http://www.inouereinetsu.co.jp/teatime/jikken2.html  熱放射 - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%94%BE%E5%B0%84  物体は(その表面の色等によっても異なりますが)大体850~900℃以上の温度になりますと赤熱し始めますが、それ以下の温度であっても、人の目には見えないだけで、赤外線や電波といった可視光線よりも波長の長い電磁波を、輻射熱として放ち続けています。  電磁波はエネルギーを持っていますから、電磁波を放射するためにはエネルギーが必要で、輻射によって電磁波を放出する場合のエネルギー源には熱エネルギーが使われます。つまり、電磁波を放射する事によって熱を失うという事です。  輻射による熱の伝達は、温度を低下させるだけではありません。  部屋を囲んでいる壁等を始めとする、周囲の物体もまた同様に電磁波を放っていますから、それらの電磁波を吸収する事により物体は加熱されます。  もし、周囲の温度と比べて物体の温度が低いために放出する電磁波の出力が弱ければ、物体が放出する電磁波のエネルギーよりも、物体が吸収する電磁波のエネルギーの方が多くなり、物体の温度は上昇します。  又、物体の温度が高いために放出する電磁波の出力が強ければ、物体が放出する電磁波のエネルギーの方が、物体が吸収する電磁波のエネルギーより多くなり、物体の温度は低下します。  この様に、周囲の物体との間で電磁波をやり取りする事によっても、熱の伝達は行われます。  その際、電磁波を吸収し易い物体の方が温度が上がり易い事は容易に想像出来るかと思いますが、電磁波を吸収し易いという事は、電磁波と熱との間の変換効率が高いという事でもありますから、電磁波を放出して物体の温度が低下する場合においても、電磁波を吸収し易い物体の方が温度が下がり易くなります。  ですから、マグカップの(内側ではなく)外側を、遠赤外線領域での反射率が高い材質で覆いますと、マグカップの遠赤外線吸収率が低くなりますので、マグカップの中のコーヒーは少し冷め難くなる筈ですし、冷たい麦茶は少し温まり難くなる筈です。  遠赤外線の反射率が特に高い物質としては、銀、金、銅等がありますが、銀や銅は空気中では表面が酸化して反射率が低下してしまいますから、金属膜の表面を更にガラス等の透明な物質でコーティングして、空気に触れない様にする必要があります。  金は空気中でも容易に酸化する事はありませんが、軟らかいため、剝き出しのままでは膜が傷ついたり、剥がれたりし易いかも知れません。 【参考URL】  フィンテック > 知識/物理定数,公式 > 各種物質の放射率,吸収率   http://www.fintech.co.jp/etc-data/housharitsu.htm  又、膜の材質による反射以外にも、多層膜反射鏡という、反射率を非常に高くする事が出来る方法もありますが、こちらは製造工程の繰り返し回数が多く、おそらくコストが嵩むのではないかと思われますので、詳細は割愛させて頂きます。(もし、興味がおありでしたら、その旨を御補足下さい)  何れにしましても、遠赤外線の反射率を上げる事で輻射による伝熱を抑制する方法は、表面が汚れたり、傷ついたりした場合には、効果が低下しますし、熱伝導によって熱が出入りする事を抑制する効果はありませんので、格段に高い効果が得られるという程ではないと思います。(部屋の内壁を反射材で覆って、室内の体感温度を調整し易くするといった方法でしたら、一定の効果が期待出来るかも知れませんが) >又、これを塗るだけでは洗えば取れてしまうため 800度 もしくは1200度のキルン窯で焼き付けをしようと考えていますが、 その場合 金属自体の性質が消滅する場合もあるのでしょうか?  金属の種類によっては、膜の内部まで酸化してしまう恐れがあると思います。  又、アルミニウムの様な融点が比較的低い金属の場合は、そこまで加熱しますと融けてしまい、塗膜が剥がれてしまう恐れが高い様な気が致します。  又、チタンやマグネシウム合金等の一部の発火点の低い金属の場合、そこまで加熱する前に、途中で発火して火事になる恐れがあると思います。  白金、パラジウム、ロジウム等の白金族元素や金、それと耐熱鋼の一部や超耐熱合金の類でしたら、耐えられると思います。(但し、金の場合は融点が1064℃ですので、1200℃は無理です)  最後に、少し気になったのですが、「液化させた金属を塗る」という方法を採用されておられるという事ですが、液体金属の表面張力は大きいので、何かの物体の表面に塗布しようとしても、まるでロウソクやプラスチックの表面に水彩絵の具を塗る様なもので、物体の表面で液体金属がはじかれてしまい、上手く塗る事が出来ないという恐れもあるかも知れませんが、その辺りの問題は技術的に解決されておられるのでしょうか?  又、物体の表面を金属の膜で覆うためでしたら、真空蒸着などで行うのが一般的で、技術的にも確立された、簡単かつ確実な方法だと思うのですが、わざわざ(素人目には困難な様に思える) 「液化させた金属を塗る」という方法を採られる事には何が意味があるのでしょうか?  後、質問者様の目的に沿えるか否かは判りませんが、作陶において、磁器の表面に金属箔を貼り付けて焼く事で、金色や銀色の表面を作り出すという手法があります。(九谷焼の関係者から直接聞いた事があります)  金色を出す場合には金箔を貼り、銀色を出す場合には、銀は酸化してしまうため使えず、銀箔の代わりにパラジウム箔を貼るそうです。  但し、出来上がった作品を見た限りでは、金属箔を貼った部分は鏡面の様にはなっていませんでしたが、この方法で鏡面仕上げが可能なのか否かまでは判りません。

matt14
質問者

お礼

kagakusuki様 本当に丁寧なご回答ありがとうございます。 専門的なご意見を受け、ご返事に対して勉強しながら理解を深めている次第でございます。 云われて気づかせていただく点が多数ありました。 このような液化金属という画期的な製品を私は知らず、陶器と融合することで 新たな機能を含んだ器が出来るのではないかと閃いた次第です。 金属特有の伝導率の良さ(無論 どの鉱物を用いるかにより効果は異なりますが)からは、焼肉等で使用する陶板で下から固形燃料で直火の場合、 この銅のような伝導率の良い素材液体を陶器の表面に塗れば早く温まるというイメージがありました。 ただ貴殿の言われるように 施釉の上からだと 弾いてしまい 水滴なような状況にもなります。 となると、伝導が途切れているというわけですね。 方法としては、筆を用いる 又はスプレーで噴霧するという手段を考えていましたし、実行をしておりました。 吸水性のある土鍋のような場合 どれだけ浸み込んで効果が発揮されるかわかりませんが、どう見解されますでしょうか?? 貴殿の理論的な説明をうかがい、捨てるアイデアと伸ばすアイデアが出来ました。 銅は伝導の事だけ話題しましたが、防腐、殺菌の効果もあると聞きますが、 例えば テラコッタの植木鉢に吸い込ませ(テラコッタという素材はレンガのような材質で 表面がざらざらしており、吸水性もある)ば、土壌の殺菌の効果もできるという発想がでました。 これは、化学の世界から少し外れるかもしれませんが、液化金属の利点を生かせれるのかな と思います。 別の方は 800度の窯に入れても素材の力に影響はないという事をおっしゃっていたので、その方向で進めていましたが、そんな高い温度で焼き付け等は無理な感じですね。。。

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  • kagakusuki
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回答No.1

>どのような金属が熱電に優れているのでしょうか?  どういったものを優れていると見做されているのでしょうか?  熱伝導率が高い方でしょうか、それとも低い方でしょうか?  もし、熱伝導率が高い金属を御求めなのでしたら、最も熱伝導性が高いのは銀で、2番目は銅、3番目は金といった処です。  何れも、純粋な金属に関しての話で、合金等の混ぜ物が含まれているものは熱伝導率が低下する傾向が高い様です。 【参考URL】  熱伝導率 - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%BC%9D%E5%B0%8E%E7%8E%87

matt14
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 参考にさせて頂くとともに、もう少し教示して頂きたく存じます。 タイルでも検討しておりますが、例えが マグカップの内側にその液体を塗ると 保温性が高まる効果があるという解釈もできるのでしょう? 又、これを塗るだけでは洗えば取れてしまうため 800度 もしくは1200度のキルン窯で焼き付けをしようと考えていますが、 その場合 金属自体の性質が消滅する場合もあるのでしょうか?

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