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障害年金の更新について
平成23年9月1日改正の障害認定基準に、 脳の器質障害については、神経障害と精神障害を区別して考えることは、 その多岐にわたる臨床症状から不能であり、原則としてそれらの諸症状を総合し、 全体像から総合的に判断して認定する。 とあります。 私はうつ病で厚生2級だったのですが、現症状は脳炎を患ってから更に精神状態が悪化し、 日常生活能力の判定も脳の器質障害のため、ほとんど寝たきりで何もできません。 全く歩けない訳ではないので、身体障害者手帳5級を保持しています。 次回更新が8月なのですが、厚生1級の可能性はないでしょうか。
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結論から先に書きます。 そのままでは、障害厚生年金1級になることはきわめてむずかしいと思われます。 更新は、あくまでも、いままでの「うつ病」に対してだけ行なわれます。 早い話が「脳の器質障害」はそのままでは反映されない(反映してもいけない)ため、うつ病単独での悪化で1級の状態になったのでなければ、障害厚生年金1級になることはまず困難です。 (私見ですが、うつ病単独で1級の状態であるとは考えられないため、「障害厚生年金1級はきわめてむずかしい」とお答えしました。) あとから生じた「脳の器質障害」は別物です。 うつ病との因果関係を認めることができない(うつ病だから脳炎が必ず生じる、とは限らないということ。その逆も。)ということもありますし、そもそも障害認定基準でも分かれていますよ。 障害年金でいう精神障害は以下のとおりで、それぞれ別々のものとして考えます。 ◯ 統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害 ◯ 気分(感情)障害 [そううつ病] ◯ 症状性を含む器質性精神障害 ◯ てんかん ◯ 知的障害 ◯ 発達障害 あなたが書いている「脳の器質障害については‥‥」は「症状性を含む器質性精神障害」単独で精神障害と神経障害があらわれている、というときに適用されます。 言い替えると、既にうつ病としての精神障害を持っているため、今回は適用されないのです。 また、うつ病に対して適用される基準でもありません。ですから、「うつ病」としての更新である今回の更新(8月)には適用できません。 以上のことから、今回の更新については、脳炎後の状況を反映させることができません。 そのため、更新は更新で行なって下さい。 その上で、あとから発生した脳炎は脳炎として、別の障害として、新規に障害年金の請求を行ないます(精神・神経の障害か、又は肢体不自由などとして、身体の動きなどの実態に合わせて判断して下さい。)。 脳炎による肢体不自由がある場合は、さらに精神の障害とは分けて(診断書も分ける。整形外科で所定の関節可動域や筋力の測定が必要。)、別途に、新規に障害年金を請求しなければなりません。 要は、その障害の部位や内容ごとに分けるのです。 そのような請求の結果として、既に受けている「うつ病」での障害年金と併合して、1つの級にまとめることができる場合があります。 非常に複雑な併合条件(1つにまとめるための条件)があるのですが、あまりにも複雑過ぎるため、説明は割愛します。 いずれにしても、請求したあとでなければ結果はわからないため、ここでは何とも申しあげられません。 また、必ずより上位の級になる、というわけではありませんし、1つにまとめることができずに二者択一をしなければならない(複数の障害年金は受けられない決まりがあるから)、という決定がなされるときもあります。 詳しいことについては、年金事務所なり社会保険労務士なりに相談なさったほうが良いでしょう。
お礼
とても詳細なご回答を頂き、大変感謝しています。 以前併合について質問したことがあるのですが、私の場合は無理なようです。 心身ともに大変苦しいのに、1級になれないのは不思議な感じです。 でも世の中にはもっと苦しい方もいるから仕方ないのでしょうね。 本当にありがとうございました。