- ベストアンサー
川端康成 山の音
川端康成著『山の音』について 何度読み直しても、意味の分からない箇所があります。 以下は九八刷新潮文庫「山の音」の頁、行です。 (1)P287 L16 「運動選手だったことにするんだな。」とつぶやいた。 (2)P295 L1 年増が二人信吾の横にかけ、若い三人はうしろの膝に座った。 (1)は何の比喩と考えればよいのでしょうか。 (2)うしろの膝、とはなんでしょうか。どの様な体勢をとっているのでしょうか。 私は未成年です。 山の音は戦後文学の最高峰に位する名作、と銘打ってありますが、 そもそも高校生が読み取れる内容では無いのでしょうか。 山の音を読んだことがある方、(1)(2)について回答願います。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
(1) 今では、出来ちゃった婚が多く、婚前交渉が多いですが、 当時の女性は結婚初夜まで処女を守るのが一般的でした。 男性は、素人の処女を傷物にすれば、結婚して責任を取ら ないといけないので、手を出しませんでした。 (処女だと思ってなくても、処女だと気付いたら、途中でやめた) 夫は、妻に純潔を求めるので、結婚した時、初夜に出血がなく、 処女でないと夫に判ったら、離婚原因です。 主人公は、「未通」(処女)じゃないと思って関係したら、処女膜 を破った「純潔のあと」(出血)があり、大変な事をしたと気付いて 「はっとした」けど、、「そう悪いとは思わないで」、責任を取ろうとは 思わなかった。 で、女に、将来、結婚した時、「運動選手だった」と言って、夫に初夜に 出血がないのは、処女でなかったからではなく、スポーツで処女膜 が破れていたと思わせ、処女のフリをして夫を騙せと言ったのです。 (激しいスポーツや、乗馬、自転車のサドルにまたがった時の刺激で、 処女膜が徐々に破れている処女もいるからです) つまり、「夫に運動選手だったと言え=自分はお前と結婚しない」です。 (2) 「後部座席に座っている人の膝」です。 最後の1台なので、後部座席(客席)に3人しか乗れないのに、 3人の客の膝の上に3人が座って、無理やり6人が乗りました。 若い芸者は椅子に座るように、主人公と年増芸者の膝の上に 膝を揃えてお尻を乗せて座っています。 (着物姿なので、対面で膝に跨ったりは出来ません) 若い芸者さんが遠慮して、体重をかけないように浅く腰掛けた のを、主人公が胴に手を廻して引き寄せ、支えています。
お礼
丁寧なご回答、 本当にありがとうございます。 その数行の中でも それだけの意味、時代背景を 把握していなければ 読みこなす事が出来ないんですか。 「純潔のあとを指にみて」の一文が 指に血が付いている、 という意味だなんて、 私一人では、 到底読解できませんでした。 fedotovさんのように 私もこの小説を読めるようになりたいです。 感謝します。