こんにちは 今の世の中、情報過多で何が本当に大事なのかがわかりにくくなっています。ですので最も基本的な考え方をおさらいすると、低金利の時、特に金利が底の時のローン、これは「固定を選択するのが定石」です。
なぜなら、まずこれ以上金利が下がる(負担を減らす)機会の遺失を心配する必要はありません。次に今後の金利は、時期の遠近、高低はあるにせよ、今より確実に上がっていくわけで、それを固定にして将来の金利上昇リスクを回避する、という大きなメリットがあるわけです。以上が、金利選択の基本中の基本です。専門家の様々な高度な情報に惑わされ、基本を見失わないで下さい。
次に一庶民、一消費者としてのローンを借りる立場を考えてみます。高度経済成長時の右肩上がりはもうありえず、また今までの終身雇用制もなくなっていくでしょう。失業者が巷にあふれている現状をかんがえれば、極端な話、明日首を言い渡されるかもしれないのです。こういうご時世にローンを借りる時にまず考えなければならないのは、総返済額よりも「確実に返していけるか?」ということです。
「短期決戦で少ない総返済額」を勧める方もいらっしゃいますが、その方法は「ローン期間中には現在の条件等が変わらない」ことが前提条件として必要なのです。しかしいつ金利上昇、給料カット、解雇、転職、転勤、病気入院、交通事故、家族構成の変化、親の介護、子供の教育問題などがおこらないとも限りません。すると予定額の返済ができない、という事態に陥る可能性が十分にあるのです。
固定か変動かという観点でも、数千万円(!)もの借金をするにあたり、固定であれば将来の返済額は確定することができます。しかし変動であれば、本当はその合計額は「終わってみなければわからない!」のです。毎月の返済額がどんどん増えていくかもしれないというのは、よく考えてみれば非常に恐ろしいことだと思いませんか?固定に比べ変動金利が安いのは、そのリスク代が差し引かれているからなのです。ただし金融のプロならともかく、一般の庶民がその金利上昇リスクを取るには、その借り入れ額は大き過ぎると思いませんか?
そのリスクを回避するためには、どうするべきか。つまり無理のない、余裕の有る返済計画を立てることです。コンピューターが計算した、総返済金額の高低だけに惑わされてはいけません。短期の方が、また見た目の利息が低い方が(このままならば)、総額は低いに決まっています。でも人生、必ず思いもよらない予想外の事態があるはずです。
ですので、例え総返済額が多少多くても、長めの固定にして毎回の義務としての返済額には余裕をもたせ、いざという時に備えるべきです。そしてもし余裕があれば、その分を繰上げ返済にまわせばいいのです。例えば義務としての返済額を毎月10万にしておき年に120万返済し、もし予定より貯金が増えれば任意で繰上げればいいのです。つまり35年でローンを組んでも、10年で返済を終わらせてもいいわけです。また繰り上げ返済をすれば、当然利息の支払額(総返済額)もどんどん減っていきます。なお繰り上げには手数料なる姑息な報復措置(笑)を取る銀行もありますが、総返済額を減らせる余裕があるなら迷わず繰り上げるべきです。なお借入額を減らすより、期間中抜きの方が効果的です。
さらに急な出費や条件が変わった時には、義務の10万だけにしてもいいわけです。しかしもし最初から短期で20万の返済としたばあい、緊急事態への余裕はありませんね。もし毎月の返済額を返せなかったらどうなるか、をもっと真剣に考えるべきです。サラ金や闇金に手を出したり、銀行取引停止になり差し押さえを食ったり、個人破産になったら、一家崩壊の危機です。家族の幸せのために買った家によって、家族がローン地獄に叩き落される事だけは避けたいものですが、悲しい事にこのような事例は珍しくありません。
専門家のアドバイスも大切ですが、それに振り回されてはいけません。庶民として、その家で素朴で平凡でも、安定した人生をすごせることを第一に考えるべきです。黙っていても、ローン以外の人生の山や谷が、どんどん襲いかかってきますよ。庶民の感覚を忘れないこと、をお勧めします。
お礼
国債の残高も金利の上昇に関係があるのでしょうか?2008年に国債の大量償還が始まると聞いていますが、具体的にどういう現象が起こる可能性がるのか分かりません。 確かに、住宅ローンの金利も10月からわずかですが上がりました。銀行も業績が回復してきているとの報道も目にしました。 3年後の金利が、4%後半になると今の長期固定で組んだ方が特になるとのお話でした。が、4%まで急に上がるだろうかとも思ってしまいます。 でも、リスクを考えると…長期固定が得策でしょうか。回答ありがとうございました。