看護師です。
介助者側の気持ちとしては正直『やりたくない』に尽きます。
拘束をしたことで業務が楽になることなんて決してないです。
例えば手を拘束した→数時間後、摩擦により皮膚がはがれていた、出血もある→負傷
例え、事前に同意をいただいていても、上記のようなことがあれば事故報告のレポート、家族への謝罪、改善策の話し合い・・・。きりがありません。
ただし、他の方がおっしゃっているように、やむを得ない場合はあります。
治療上、人工呼吸器を使用している、点滴をしている、管が入っている。
それらを抜いてしまうと命に関わることがあるからです。高齢者の転倒転落もそうです。
本人ならびにご家族が、そういうリスクを背負っても拘束を拒否する、事故が起こっても病院側の過失ではないとするならば、絶対に拘束なんてしたくないです。
私は病院に勤めていて、高齢者の方ばかりですが、リスクがある方ばかり40人を夜勤では2人の看護師が
管理しています。
極端に言うと、患者さん1人につき看護師1人であれば拘束なんていらないでしょう。
でも現実無理です。
不穏が強い場合には夜間でもご家族にお電話し、付き添ってもらう場合もあります。
もしくは1日1本の点滴ぐらいで状態が落ち着いていれば、退院して通院に切り替えてもらう場合もあります。
次に身体拘束を受けた側としては、経験がないので何とも言えませんが、嫌でしょう、絶対に。
必要性を理解できなければなおさらです。
普段できていたことが、自分でできなくなることもあるわけですから。それだけ1つ1つの行動が制限されていますので。
それらを踏まえたうえでも日々、拘束を解除できるようにケアしています。
今後の対策としては上記のように、きちんとリスクを理解できるように情報提供すること。
期間をある程度決めて拘束する、定期的にカンファレンスを開き、継続の必要性について話し合う。
(現実的に)在宅での看護・介護がもっと拡大するような環境にしていく(してもらう)。
医療者側の意見となってしまいましたが、自分がいる現状を書かせていただきました。