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仮名手本忠臣藏 九段目の屏風
加古川本蔵が死ぬ場面、屏風に漢詩が書いてありますが、いつも同じ漢詩なのでしょうか?
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屏風というか、正面後ろの襖の石摺の漢詩のことでいいでしょうか? 手持ちの資料を見る限りでは、毎回違う漢詩が書いてあります。 お芝居によってはセリフや浄瑠璃の文句の中で、舞台セットに書かれた漢詩などに言及することもあるのですが、 九段目はそれがなく、脚本にも指定がないので、てきとうでいいはずです。 襖自体も、舞台の広さによって多少幅が変わったりしますので、 そのときどきのバランスや役者さんの雰囲気に合わせて、大道具のかたが選んでいるのだと思います。 内容は、四季の景色についてや、青年の研鑽についてなどの、重すぎず、野暮ったくなく、かつ、真面目な感じものが多いようです。 ちょっと調べてみましたが、持っている、読みとれる範囲の漢詩の文句からは、元の漢詩を見つけられませんでした。 というか、冷静に考えると、 この舞台の襖は6枚なのですが、6枚ですと絶句(4行)でも律詩(7行)でも、うまく入りませんよね。 さらに、よく見ると一行6文字のセットもあります。 わりと、よくわかりません。 余談ですが、 七段目で由良之助が読む手紙も、小道具のかたがそれっぽく文字を書くわけですが、 てきとうな文章を書いておいたら筋にそぐわない内容なのが客席から読めてしまって、あとでお客さんからイヤミを言われた、という話を聞いたことがあります。 お芝居に詳しいごひいき筋と役者さんに親交があった、昔の時代のエピソードです。
お礼
勉強になります。特別な決まった漢詩を選んで舞台に出しているわけではないということですね。 ありがとうございます。
補足
屏風らしく見えるものと衝立らしく見えるものしか知りません。