まずそれは神社から頂いたものなのか、お寺などで頂いたものなのかということです。
それらを区別して分けてください。
お寺から頂いたものはお寺に、神社から頂いたものは神社に返すのが道理です。
最近「お返しするのはドコでもイイ」という人が居ますが、お寺はもちろん、神社でもそのようなことは言っていません。
昨今のレンタルDVDじゃあるまいし、どこでも返せるなんて道理はありません。例えば社長直々のツテで成立した契約のお礼を課長に上げて済むなんて道理はありませんよね。
頂いた御札はお礼かたがた、そこまで返しに行くのが当然です。
ご利益があるからと遠くまで行って、事が済んだら近くで済ますなんて、そんな事でご利益が得られる訳がありません。
でも方法がないわけではありません。それは頂いた同じ御祭神の神社にお返しに行くことです。
それぞれの神社は本宮より御分霊して頂き、人がそれを運んで祀った神社です。(一部稲荷などを除くが同じと考えていい)だからこの場合は近くの神社でも便宜的にはOKです。
でも、この場合でも頂いた神社にお礼状なり奉納なりするのが“礼儀”だと思いますけど。それは自由です。
ただ、ドコでもいつでも古札の受け入れをしているわけじゃありません。
もし、その神社が神主が常駐して居ない場合は、必ず管理している神社があるはずなので、そこで受け付けていればそこでもけっこうです。
でも、基本は頂いた神社に直接お返しする事です。逆に言えば返しに行けないような神社で頂かない事です。頂きに行ったのだから返しに行くのは当たり前だと考えてください。
お寺の場合も同じですし、お寺は宗派によって扱うが全く異なるので、他宗派のものは原則的に受け入れません。
ただ一部に、例えば長野善光寺のように、宗派を問わないというところもない事はありません。これは神社も同じです。
近くに頂いたと同じ御祭神の神社が無ければ、近くの神社に問い合わせてください。
それぞれを出来れば白い封筒、或いは半紙で包んで下さい。半紙の場合、止めるのはセロハンテープでも構いません。あくまでも略式ですが(本当は麻で括るか、別の短冊に切った半紙に糊をつけて閉じます)。
ホッチキスはダメです。
いつでも古札を受け入れているのであれば、古札箱に入れてください。
そうでなければ、多くは年末に受け入れるので、期間を確かめて、そのときに納めます。
基本的に賽銭とは別に、金銭を収まるのがマナーです。
これは神社に対する費用ではなく、一つは御札に対するハナムケです。
またもう一つの理由は、古札に守って頂くという事は、神の力で自分の罪や穢れを抑えて、或いは祓って頂いた事になります。神道では罪穢れを祓うという事は「対価を差し出して」という一文があり、古くはその科料まで定められていました。
なので、必ず参拝の賽銭とは別に科料を支払うのです。これは半紙などに包んで名前を書いて社務所に納めても、賽銭箱に入れても構いません。表書きも特に決まりはありませんので、書かなくても初穂料でも奉納でも構いません。
古札受け入れの期間が決まっている場合は、それまでの間、お寺のものは仏壇傍の仏壇の脇か下の仏壇外部に(仏壇と同じ宗旨であれば仏壇の脇でも可)
神社からの物は神棚の脇か下、棚の上の清浄な場所に保管します。
この場合祀るのではありませんから立ててはいけません。横にするか伏せて置きます。もちろん供え物も不用です。
それで古札受け入れの期間が来たら納めればいいのです。忘れないように今のうちにカレンダーに印を入れておきましょう。
いずれの場合も特に指示がなければ、奉納金額は自分の気持ちです。相場などありません。
もし、貴方が信仰など持ち合わせず、記念として購入した、或いは町内会などから配布されたのであれば、気になるなら上記のようにすればイイし、気にしないならそのままゴミ箱に入れても構いません。