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そもそも血液型って何故あるのですか?
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体液中には、侵入して来た細菌や異物を攻撃するための 白血球やリンパ球などの警備役の細胞がただよっています。 それらが、体を構成する自分の仲間と、侵入者を区別する ために、体細胞や血球の表面には、カギとなるタンパク質が くっついています。 これが「血液型因子」と呼ばれるものです。 ABO式の血液型の他にも、有名なRh型など、多くの血液型因子 があります。 その中で、なぜABO式が注目されるかというと、2つの理由によります; 1.通常、同じ遺伝子グループでずっと交配していると、1つの遺伝子に収束する(輸血しても異物と判断しない)けど、ABO血液型は、世界的に見て分布に偏りがあり、うかつに輸血すると血液が凝固して致命にいたる「異種性」を、顕著な形で残しているからです(Rh型などは、ほぼ統一されかけているので輸血用血液が足りなくなる)。 血液型の分布を見ると、明らかな偏りのある地域があります。 A型の比率の高い地域は、日本から中国•江南地方~雲南~ブータンへと続く「稲作農耕文化圏(ジャポニカ米)+常緑照葉樹林帯+温帯モンスーン地域」で、B型の比率の高いのは、韓国北部から中国北部~モンゴル•チベット•インド北部~中東という「遊牧文化圏」です。 要するに、中世になって国際交流が盛んになる以前は、幾つかの文化圏による生殖隔離が行われ、人類の「種分化」が起きかけていたのです(=異物として攻撃する)。 (「A型が協調性」「B型がゴーイングマイウェイ」「O型が大ざっぱ」といった性格診断が、稲作農耕文化・遊牧文化・狩猟採集文化に対応するのは偶然ではありません。<ただし上記文化圏の接点である日本や韓国でのみ有効) 2.そもそも俗に「A型因子もB型因子もないのがO型」と言われますが、やや正確さに欠ける点があります。 実は「O型因子」というものは存在します。 そのO型因子に部品を加えて変形させたものが、A型因子とB型因子なのです。 このABO血液型因子のベースになるO型因子そのもののない血液型も、100万人に1人ほどは存在します。 それさえ除けば、ABO因子は補完的(同じベースで変化したものだから)=指標として完全であり、1.の要因とともに、輸血の安全性の指標として重要な地位を占めているのです。
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