派遣請負会社で正社員雇用もあります、万が一派遣請負契約が打ち切られても、即無職になるわけではありません。派遣請負先がなくても派遣請負会社の正社員ですからね。次の派遣請負先を探して貰えます、その間は給料は下がりますが。
でも私は大手派遣会社で契約社員扱いの方がずっと安心だと思います。ヤル気があるならばですが。
大手派遣だと、たとえ契約社員でも派遣先での評価が高ければ雇用契約が終了しても次を必ず探してくれます。優秀なスタッフは手放したくないからです。
ハロワに求人を出しているような派遣請負会社は例え正社員雇用でも辞めさせようとしてくる所もあるでしょう。時には辞表を書かせるため圧力をかけてきます。自己都合退職扱いにしたいのです。会社都合だと会社側の手続きが大変なのです。
派遣大手はハロワに求人をほとんど出しません。つまり、ハロワに求人を出さなくても求職者は来るし、派遣先もあるのです。その代わり、スキル判断は厳しいです。派遣契約が確実に更新される人材を送り込みたいからです。
私が、派遣会社と派遣請負会社を使い分けているのにお気づきですか?
近年、派遣の請負化が進んでいるのです。
メーカーは、同じ派遣会社の労働者が数名いる場合、それらの派遣契約を一旦打ちきって、改めて請負契約を求めてくる場合があります。派遣契約は基本的に会社対個人の契約ですが、請負契約は会社対会社の契約になります。
私は請負契約もする派遣会社を、派遣請負会社と呼んでいます。最近は殆どの派遣会社が派遣請負会社になりました。
派遣契約は個人に対して対価を支払う契約ですが、請負は会社に対して対価を支払います。
実は、ここに大きな落とし穴があります。
派遣労働者を切ることは世間的風評が悪いですが、請負会社を切ることは会社間の取引が終了しただけで、社会的には一見普通の会社間の取引に見えます。ところが、実質的にはこれは派遣切りと同じ、しかも複数の労働者を同時に切れる、派遣以上にメーカー側に有利な契約形態なのです。
実際、多くの大手メーカーが派遣契約を請負化しようとしてきました。それは、上記のような理由があり、大手メーカーとしては、派遣よりも請負の方がいろんな面で扱いやすいのです。
派遣契約だと、メーカー側は派遣労働者のパソコンやソフトウェアや電話を準備します。ところが、請負契約だと請負側が全てを準備することを求められます。メーカー側は管理コストが大幅に削減出来るのです。派遣会社は安易に請負化を承諾すると、インフラ整備で大打撃を受けます。
また、派遣契約では、派遣労働者の仕事量はメーカー側担当者との個人的話し合いにより調整ができます。しかし、請負契約は、一度仕事を受けてしまうとどんなに仕事量が増えても会社の責任としてやり遂げなければ対価が貰えません。
というわけで、今の世間の派遣に対する認識は謝っている部分が多いです。この価値基準はここ1年程で劇的に変化しつつあります。請負化の問題点がここ1年で明らかになってきているからです。
スキルがある、あるいはスキルアップをしたい労働者は派遣契約を選ぶべきです。常にスキルアップを心がけていれば、仕事には困りません。また、どんなメーカーでも、そういうスキルのある派遣労働者に支えられてこそ、業務が成り立っていることを知っていて下さい。
確かに、その場しのぎの派遣労働者も多くいましたが、その手の方々の多くが請負契約に変更されています。まさに、これが現代の蟹工船なのです。派遣規制を強化すると、より強いものが強くなり、メーカー側にとって有利になり、所得格差が広がることになるでしょう。
今、派遣契約を認められていることは力のある証拠でもあります。
私は、パナソニック、東芝、日立と、技術請負、派遣として開発業務に携わってきた人間です。現在はメーカーの意向により請負ですが上記の問題点に気付いてから転職活動をして、1月からは派遣契約になります。ここまでやると、むしろメーカーの正社員の方が気の毒に感じるようになりますよ。彼らは組織に縛られて我慢してばかりで、自分自身の本来の業務に集中することも叶いません。それが現実です。
お礼
ありがとうございます。 経験談から来るお話とても参考になりました。 恥ずかしながら派遣と請負を一緒にしてました。。 私は請負の方です。ピンハネは相当されてるようですが、社会保険も全てこっちが負担してます。通常は請負側が半分支払うものだと思うのですが。 正社員の方が安定してるように思いますが、派遣でも自分の実力次第で変わってくるものなのですね。どの雇用形態であってもその人に実力がないとだめですが、当然努力も必要ですね。