>今、日本の借金はほぼ国民の預貯金でまかなわれてる、と聞いたんですが、
日本の借金ではなく、政府の借金です。日本の借金は4,600兆円ほどで、内700兆ほどが政府の借金です。
>「借金を帳消しにするということは出来るのか」という疑問です。
誰かの借金は誰かの資産です。nb90jtさんが投資を行った場合、投資を受けているXさんはnb90jtさんから借金をしている状態です。そしてこの時、nb90jtさんは投資をして金のなる木としての資産を保有しているという状態になります。つまり借金と資産は一体のもので立場によって呼び名が違う存在である訳です。
そんな中、Xさんが返済不可能に不渡りをだした場合、借金が消えると同時にnb90jtさんの資産も消えた状態になります(といってもnb90jtさんはXさんの身ぐるみをはいで何らかも物を受け取ることになりますが)。
銀行の主要な業務は投資です。銀行は元本を保証した上で利子として預金者に配当金を支払います。
預金者の預金は銀行からみると借金であり、預金者からみると投資資金です。
借金とは一方で投資資金であり資産ですから、世の中から無くなれば無くなるほど、世の中から仕事が消えて無くなる事を意味します。世の中から借金が減れば減るほど、世の中から仕事が減り続け景気は悪くなってゆきます。お金が世の中に回らなくなり、貧しい人はより貧しく、資産家は資産を貯めこみ資産を眠らせる という自体になってしまいます。
なぜ日本の政府はこれほど借金を増やす事になったのかといえば、民間企業が借金を減らし続けたからです。なぜ民間が借金を減らし続けたのかと言えば、90年初頭に巨大なバブルの発生とその崩壊が起こったからです。バブル崩壊後徐々に問題が表面化しゼロ金利水準という低利の状態に至っても、企業は事業拡大より借金返済を優先し、借金の縮小を続けたのです。現在に至っては大量の内部留保を抱えているような状態です。
現在の政府の借金を突如として帳消しにした場合には、その分の投資資産が失われ仕事が蒸発して無くなった上、資産下落の負の連鎖で間違いなく恐慌入りとなってしまうでしょう。
国の借金が無くなっても、その事で膨大な資産が消えてしまっては国にも個人にも何一つメリットがないのです。国の借金が減る時は民間企業の借金が増える時でなくてはなりません。つまり経済を活性化し企業の事業活動を活発化させ投資資金を増やさなくては国の借金はいつまで経っても減らないのです。現在、中央銀行の政策金利はゼロ金利水準です。
お礼
とても分かりやすく説明して頂き、ありがとうございました。 つまり、国が借金を抱えている方が金融機関にとっては良い、ということですね。