- ベストアンサー
DTM,DAWに詳しい方へ質問:BR-800とSonar 8.5 LEの便利な機能について
- KORGのD8を10年使い続けてきたアナログ人が、BOSSのBR-800とSonar 8.5 LEの便利な機能について質問です。
- BR-800で直接録音した音をパソコンで切り貼り、エフェクト加工できるのか、ドラムの打ち込みにはEZ DRUMMERなどを使うべきか、USB接続のエレキギターを使えばBR-800は不要ということになるのかについて教えてください。
- 購入検討の参考になる情報もご提供いただければ嬉しいです。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ともかくラインレベルで録音されてしまえば、あとはDAWにぶち込んだプラグインエフェクト群で加工できます。アンプシミュレータ等各種エフェクトが出回っていますから、そういったものでデジタルに音作りをやっていけるわけです。もちろん、空間系エフェクトやイコライザ、コンプ等、一般的なエフェクトもみな揃っています。 最後はボーカルパートですね。シンセ音で鳴らすということですが、それは本当にどうにでもできます。SONAR LEにしても最低限のプラグインシンセは含まれていますから、その中から適当な音を選び、ピアノロール/譜面/イベントリストのいずれかでカチカチと打ち込むか、鍵盤を使ってMIDI録音するか、というところです。もちろんハードシンセがあれば、それをライン入力で録音することもできますが、ソフトシンセ+MIDI録音という組み合わせの場合――前回も軽く触れたように――「オートメーション」、すなわちパラメータの時間変化の要素を視覚的に「打ち込む」ことができるなど、容易な操作で広大な可能性が開けます。ハードシンセのリアルタイムコントロールに慣れていなくても、音色の変化などを時間軸に沿って「書き込む」ことができるということです。ボーカルの代わりというだけでなく、高度なシンセパートの作成も手の届く範囲にくるわけです。 オートメーションについてはもう少し説明を加えた方がいいでしょうか。これは、ほとんどのパラメータに適用できるものです。MIDI命令やプラグインシンセに限らず、オーディオトラックの出力レベルやプラグインエフェクトに対しても。これはつまり、リバーブを徐々に薄くしていって終わらせる、などといった加工が、2~3回のクリックで完了してしまうということを意味します。しかも、その変化を「クリップボードにコピー」することだってできるし、終了地点を微調整することもできます。それらは全て、線で表示されたグラフ上の点をドラッグすることで行いますから、まさに音楽全体を視覚的に把握しながらミキシングを行うことができるわけです。これはハード時代には考えられなかったことではないでしょうか。 ざっと以上のような感じです。制作過程のイメージは湧きましたでしょうか。オーディオインターフェースについてもう一言指摘を加えておくとすれば、やはり入力レベルの話でしょうか。前述の通り、まともな製品ならば、ラインレベル(増幅なし)からマイクレベルまでのレンジで、プリアンプの増幅率を決めることができます。「SENS」や「GAIN」といったツマミがそれに当たります。ただ、ものによってはツマミのほかに、「MIC」「GUITAR」「LINE」の選択スイッチがついていることもあります。「GUITAR」がついているということは、自分で調節しなくても、エレキギターに適正なGAINに自動設定してくれるということですから、便利だとは思います。 そんなわけで結論としては、DAWシステム導入にあたって、わざわざMTRを選択するのは賢いとはいえない、といったところです。やはりまずは、オーディオインターフェースとして何を購入するか、というところから選定を始めるべきでしょう。特に選ぶポイントがなければ、バンドルソフトで選べばいいと思います。UA-25EXならSONARが、US-122MKIIならばCubaseが付いてきます(ライト版ですから大差ないでしょう)。もちろんDAWは、オーディオインターフェースのバンドルに頼らずいきなりフラグシップ版を購入してしまうという手もありますが。 最後に、参考になるかもしれないURLをいくつか挙げておきます。 ・http://www.soundhouse.co.jp/shop/LargeCategoryList.asp?LargeCategoryCd=8 ・http://tnishioka.blog41.fc2.com/blog-entry-64.html ・http://www.cakewalk.jp/Products/sidrum/index.shtml こんなところでしょうか。一番上は、音響・音楽用品のショッピングサイトですが、体系的に分類された形で製品群を眺めることで、どういうものがあってどういうことができるのか、というところの具体的イメージが湧きやすいだろうということでリンクを貼りました。本文中で紹介したような製品もみな揃っていますから、じっくり巡ってみることをお勧めします。 久しぶりにDTMのことを考えたので、面白くなってきて筆が止まりませんでした。お役に立てば幸いです。初めてモニター作業の世界に来ると最初は戸惑うかもしれませんが、慣れればこれほど便利なものはありませんから、存分に活用なさって下さいね。
その他の回答 (3)
- kirikaxfan
- ベストアンサー率56% (14/25)
【No.2補足への回答】 まず、ズレについて少々。「ズレ」は、一般的に「レイテンシ」という用語(コンピュータ用語)が使われます。言いにくいのでここでは「遅延」といっておきます。Windows標準のMMEドライバーの場合、確か100msくらいの遅延が発生したと記憶しております。0.1秒というと、音楽の世界ではかなり長い「間」です。モニターの重要性というのは、比較的大きなステージでライブをやったことがあれば誰もが実感するところで、このようなモニター環境での演奏というのはもはや「特殊技能」の域に入ってきますよね。 ただ、PCの性能向上の著しい現在では、一般人でもASIOの最速設定を利用するだけのマシンスペックを享受できますから、遅延は実に5ms程度にまで抑えることが可能になっています。ここまでくれば、演奏に支障を来たすようなことはまずないでしょう。重ね録りを繰り返すうちにズレが大きくなるのが心配だとしても、録音ごとにごく短い補正をかければいいだけですから、大した手間ではありません。「永遠のジレンマ」は、もはや乗り越えられたものかもしれませんね。 続いてBR-800の話にいきましょう。私はMTRをあまり使わないので、最近のMTRにどのような機能があってどのように利用されているのか、あまり詳しくありませんのでご承知置きのほどを。恐らくMTRが便利だとすれば、それは 1.物理的なスライダー操作が直感的で扱いやすい 2.メーカー製のモデリングエフェクトが多数収録されている 3.単体で機能するので持ち運びに便利 といったところでしょうか。 1については、DAW用の「コントローラ」として機能するデバイスがあったはずです。BR-800にも恐らくその機能がついているでしょう。ですから、BR-800やそれ以外のコントローラを使えば、今まで通りの感覚でミキシングを行うことができるとは思います。 2については、高度なエフェクト処理に関する知識が希薄なのであまり言えることがありませんが、ひととおりのプラグインエフェクトはフリーでネット中に転がっており、もちろんサードパーティ製品もたくさんありますので、不満があれば買い足すことができます。実際、プロのミキシングも今はこうしたプラグインエフェクトで行われていると考えていいでしょう。 3は、DAW利用前提なら関係ないですね。 ただ、BR-800もまたオーディオインターフェースとして機能しますから(ASIO対応)、「オーディオインターフェース兼コントロールサーフェス」として利用することはできるでしょう。とはいっても、わざわざそのためだけに選ばれるべきデバイスであるかは微妙ですね。やはり「オーディオインターフェース」という観点から製品を選ぶべきと思います。 さて、実際にデモを作るに当たってどのような工程を経るか考えてみましょう。まずドラムの打ち込みです。どの程度のデモを作るかにもよりますが、最短ルートは「ベタ打ち→プラグインシンセに送る」でしょう。グルーブ感を出したければ、DAWの機能を活用してヴェロシティの調節を加えながら打ち込みます。 また、――うっかりしていましたが――SONAR 8.5 LEには、既にドラム専門音源が付属しています。ですから、EZ DRUMMERを買わなくとも、最初から高品位なサウンドを鳴らすことができます。ただ、ひとつひとつのドラムに別々のエフェクトをかけられる「パラアウト」ができるかどうかは、公式サイトからははっきりしません(EZ DRUMMERならば確実にできます)。ただ、仮にそれが不可能でも、同じ音源を複数起動することはできますから、多少ミキシング時の面倒が増えるだけで、それほど困ることもないでしょう。 なお、過去にはソフト音源と共にハード音源(ドラムマシンもその一種)も共存していましたが、現在ではもはやほとんど使われません。理由は明快、音質が悪いからです。ハードディスク容量の許す限りのデータ量を利用できるソフト音源は、ハード音源とは比べ物にならないほどリアルな音を出すことができます。逆に言えば、ハードのドラムマシンから乗り換えて、不満が生じることはまずないでしょう。 次に、ベース、ギターの録音ですね。どのようなエフェクトをかけるかにもよりますが、とりあえずクリーンで直録りしてしまうか、馴染みのアナログエフェクトを先に通してから録音するか、あるいはアンプまで通してしまって普通にマイクで録音するか、そのあたりはもう全て自分の匙加減で、好きなようにやることができます。前回少々説明がいい加減でしたが、まともなオーディオインターフェースにはプリアンプが組み込まれていて、マイクやギターからシールド直挿しでもラインレベルでの録音ができるようになっているわけです。
- kirikaxfan
- ベストアンサー率56% (14/25)
【訂正】 UA-4FXにSONAR LEは付属していませんでした。 【付記】 OSがWinXP Proとのことで、もしかすると少し古いものでしょうか。 だとすれば前述の通り、PC性能の検討が必要になります。 購入するとすれば… 今なら、デスクトップの最も安い価格帯(10万以下)のもので十分でしょう。 (もちろん、自作でも構いません。クアッドコアCPUを活用しましょう) 持ち運んで利用するのであれば、デュアルコア以上でそれなりの性能のノートをお勧めします。 今のDAWは確か、特に設定などしなくとも複数コアへの負荷分散ができるはずなので、 コア数は多いに越したことがありません。 以上になります。 用語等で、検索してもよく分からないものがありましたら、 補足でまた質問なさってください。
お礼
kirikaxfan様 ご丁寧にありがとうございます。非常に参考になったところと、まだ未知の領域にてぴんとこなかったところがありました。 「ASIO非対応だと、まず自分が弾いた音が遅れてモニターされ、さらに録音されたものもズレている」というのは、非常にストレスフルですね。ずっと前にDTM関係の雑誌で、ズレは永遠のジレンマだというように読んだと記憶しております。 すべてを拝見したうえでBR-800を買うべきか、以下のとおり迷っております。 ●EZDRUMMERを買わなくてもSONARにもドラムサウンドが付属されているとのことで、いよいよSONARで全て(打ち込みドラム、リアルギター、リアルベース、鍵盤でVOライン)をしてしまいたいので、BR-800の本体は結局必要なくなってしまうのではないか。 ちなみにパソコンはご指摘のとおり今のところアンダースペックですので、corei系をつんだパソコンを8万円くらいで買わないとな、と思っております。 まだ閲覧してくださっていましたら、どうぞいろいろと教えてください。
- kirikaxfan
- ベストアンサー率56% (14/25)
SONAR 6ユーザーです。 MUSIC CREATORからの乗り換えで、Cakewalk製品を愛用しています。 (1) →できます。DAWの本分です。8.5ともなればLEでもそれなりにレベルの高いVSTエフェクトが付いていると思います。フリーソフトもたくさん出回ってますから、本格的なミキシングの段階までやるのでなければ、DAWひとつで十分でしょう。 (2) →SONARは7からステップシーケンサーが付きました。音源さえあれば、それで効率的な打ち込みができると思います。いい音源がなければ、EZ DRUMMERは選択肢として有力でしょう。ただ、デモを作るだけならSONAR付属のTTS-01でも問題ないのでは。 変拍子やテンポチェンジはDAW側で行います。DAWが全音源を制御するので。SONARには「テンポウィンドウ」(だったかな…)というのがあって、そこで推移的なテンポチェンジを作ることもできます。 (3) →BEHRINGERの「iAXE393」、調べてみました。アンプ&D/Aコンバータ内蔵ギター、といった感じのようですね。オーディオインターフェースとして機能するようです。それならもちろんDAWに録音できますが、設定は少々面倒かもしれませんね。PC全体の設定を変えなくてもSONARだけそれに設定できたかどうか…は忘れました。が、少なくとも2つ同時に使うことはできないので、他にマイクを使って録音するものがあれば、一々切り替える必要があると思います。 ですからそれよりは、ギターの入力レベルに対応したオーディオインターフェースを購入なさるとよろしいでしょう。ラインレベルでも小さな音では録れますが、デジタル化の原理上、後で音量を上げるのでは音質が悪くなる可能性があると思われます。 以上から結論付けると、DAWがあるならiAXE393もBR-800も要らないでしょう。DAWとオーディオインターフェースの購入をお勧めします。オーディオインターフェースはASIOドライバー対応のものにしてください。恐らく、事前に録音したものを再生しながら重ねて録音…ということをなさるでしょうから、その際ASIO非対応だと、まず自分が弾いた音が遅れてモニターされ、さらに録音されたものもズレている、ということになってやれたもんじゃありません(非対応のインターフェースを無理矢理ASIO化するドライバーも存在するらしいですが、よく知りません)。まぁ、ダイレクトモニター機能のあるものなら録音時のモニターは大丈夫ですが、そういうのはASIOにも対応しているでしょう。具体的には、CakewalkのUA-25EXやUA-4FXなどが、ASIO対応かつSONAR LEバンドルのようなのでちょうどいいのではないでしょうか。なお、iAXE393もASIOドライバー利用のようですので、こちらでも問題はありません。 ちなみに、波形編集だけなら十分なフリーソフトがありますし、遅延の問題が解消されるならPC標準装備のマイク端子(あれば)でも録音は可能です。まぁ、本格的にエフェクトをいじるとなるとさすがにフリーソフトでは厳しいでしょうし、オンボードサウンドでは音質にも難があるでしょうが。 なお、以上で挙げたような機能は、恐らく今や全てのDAWに標準装備でしょう。それぞれに相当するものがあるはずなので、他のDAWでも大丈夫です。 あともうひとつ、パソコンについて指摘しておきましょう。オーディオ編集やソフトシンセの再生は、かなりCPUパワーを食います。ここ数年に発売されたもの(IntelならばCore2Duo搭載)なら、ノートでもなんとかなるでしょうが、Core2Duo発売以前の型では厳しいと思われます。メモリも、理想的には2GB以上あった方がいいです。3年ほど前からCPUの新製品を追っていないので、具体的な「~の~GHz相当」という基準は言えないのですが、ご自分のパソコンに最近の並以上(並含む)の性能があるという自信がなければ、少々検討が必要かもしれません。 では最後にご希望通り、字数の余す限りでDAWについての情報を掲げておきましょう。DAWは、シーケンサーにオーディオ機能を付加してできたものと、最初からオーディオ編集を主眼として設計されたものに分かれます。SONARは前者に当たりますから、当然MIDI関連の機能は強いです(もっとも、最近ではもはや有意差はなくなってきていると思われますが)。ですから、ソフトシンセを使ってドラム以外の楽器の打ち込みに手を出してみるのも面白いのではないでしょうか(シンセも使う方でしたら失礼致します)。シンセのパラメータまで含めて全て時間変化を記録することができますから、ハードシンセよりよっぽど全貌を把握しやすく、操作性は抜群です。
お礼
まずは再度ご教授くださったことに感謝いたします。 一番の結論、「オーディオインターフェースとして何を購入するか」を考えろ、との アドバイスを覚えておきます。レイテンシーについても、「そうそうその単語!」という 思いで読ませていただきました。 なるほどハードもソフトも改善・充実してきているのですね。 SONAR上で、パラメータの時間変化の要素を視覚的に「打ち込む」ことによる 表現のひろがりは、非常に魅力的です。(ヤマハのポータブルシーケンサーでポチポチ 打ち込んでいた時代が懐かしいです) 今の私が結局何をしたいか。それは完成品としての作品を整えることではなく、 バンドアンサンブルのための作曲概要をメンバーに伝えるために、少ない時間の中合理的に 多重録音する、だと再確認しました。 もちろん手段をしっかりと備えれば、レコーディングももはや自分たちでそこそこ できあがってしまうかもしれないという夢はありますが。(pro toolsがマスターできれば最高ですね。その分「仕事」も増えますが。) いただいた情報のおかげで具体的に考えられそうです。もう少しKORG D8を片手に、悩んでみます。 余談ですが、soundhouseさんの存在は賛否両論ありますね。 販売業界における脅威だと。それもまた時代・流通の変化の証拠ですね。 便利な時代だからこそ、個性ある音楽を生産したいと思います。ありがとうございました。